4月8日(土) 2006 J1リーグ戦 第7節
広島 1 - 3 川崎F (15:04/広島ビ/7,418人)
得点者:'3 黒津勝(川崎F)、'13 谷口博之(川崎F)、'20 黒津勝(川崎F)、'31 森崎浩司(広島)
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開始3分のプレーに、この試合の全てが集約されている。
川崎Fの左サイドでボールを持ったのは、この日J初出場を果たした西山貴永。そこを広島は駒野友一と森崎浩司ではさみこもうとした。西山は、早い判断でその間にボールを通す。マルクスがパスを受ける。マルクスは落ち着いて川崎Fのボランチ・谷口博之にパスを戻す。フリーだった。森崎浩があわてて詰めにいくが、そこを谷口は簡単にはたく。隣にいたもう一人のボランチ、中村憲剛がパスを受けた。ここもフリーだった。
森崎和幸が中村に詰めにいこうとする。が、距離が遠い。FWの上野優作が後ろからアタックにいく。が、振り切られる。この時、広島のボランチ・戸田和幸は、ジュニーニョのケアに走っており、ここで中村のドリブルコースに対する中盤の防波堤がなくなってしまっていた。あわててセンターバックのジニーニョがコースを切りに走るが、ここであっさりと中村のフェイントに振り切られ、簡単に裏に飛び出されてしまう。吉弘充志がカバーに走るが、そのためにFWの黒津勝が完全にフリーになってしまった。中村はドリブルでそのままペナルティエリアまで切り込み、クロス。完全に裏をとった黒津は、ボールをそのまま押し込むだけだった。
小野監督はこの試合で、前節までの反省をふまえ、森崎和幸と戸田和幸のボランチの関係を縦にした。こうすることで、前線と中盤の距離を縮めてパスをつながりやすくして、ゲーム全体を支配しようとしていたのである。開幕して6試合、一度も先制点を奪っていないことが広島のゲームプランを苦しくしていたことは確か。ただ、守備を固めてゲームに入ったG大阪戦でも3失点してしまった現実もあり、ボールを支配することでまず先制点を奪っていこうとしたのである。
しかし、そのプランはわずか3分で水泡と帰した。その後、広島のDF陣とMF陣は大混乱に陥り、相手ボランチにボールを自由にさばかれた。川崎Fの心臓ともいうべき中村と谷口を誰がどう抑えるのか。川崎F対策としてある意味ではジュニーニョを抑えることと同じくらい大切なポイントが、非常にあいまいになっていたのである。
結果として20分までに広島は3失点し、川崎Fがほぼ試合をものにした。2点目は谷口にペナルティエリア近くまでフリーに飛び込ませた結果として生まれ、3点目もその起点は中村がドリブルでペナルティエリアまで切り込んだことだ。つまり、広島の全失点は川崎Fのボランチに仕事をさせたことで生じてしまったのである。3分に広島が喫した衝撃的な失点は、その象徴だ。
その後、実は広島がゲームを支配した。それは、3得点したことで川崎Fがやや引き気味になったこともあるが、戸田との位置関係がしっくりとこずに戸惑いを隠せなかった森崎和が決然とトップ下まで上がってプレーしたことも、大きな要因だろう。
キープ力もあり冷静なプレーができる森崎和が高い位置に出ることで、20分間あれほど広島を蹂躙した中村と谷口の存在感が消えてしまった。さらに森崎浩も右サイドに張るようなポジションから中央に向けて自在に動き始めたために、駒野がどんどんオーバーラップを始めた。そのことによって3得点に絡んだ西山も守備に翻弄させられ、立ち上がりに感じた脅威はなくなっていったのである。また、ほぼ1ボランチ状態になった戸田も、広いスペースを自在に使い始めた。選手たちが自分たちの位置を少しずつ変えたことで、広島のサッカーは確かに変わったのである。
「サッカーはシステムが全てではない」とよく指導者は口にする。もちろん、その通りだ。しかし、システムが組織としていいサッカーをするための重要な要素であることは確かである。今、広島の選手たちはシステムに縛られ、自在な発想を失い、危険な選手を自由にしないという基本的なことを見失っている。そこから解放され、サッカーの原点に立ち返ることが、今の広島にとって重要なことかもしれない。
以上
2006.04.08 Reported by 中野和也
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第7節 広島 vs 川崎F レポート】危険な選手をフリーにしたツケ。広島、川崎Fに開始20分で勝負を決められる。(06.04.08)
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