4月18日(火) 2006 J2リーグ戦 第10節
鳥栖 4 - 1 愛媛 (19:04/鳥栖/4,121人)
得点者:'9 尹晶煥(鳥栖)、'33 八柄堅一(愛媛)、'59 新居辰基(鳥栖)、'64 山城純也(鳥栖)、'89 金裕晋(鳥栖)
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サッカーはチームプレーを行うスポーツである。個人の欲や思いだけでは結果は付いてこないし、残すことは出来ない。試合で結果を残すために練習を行い、意思疎通を図る。今節を迎えるにあたり、鳥栖はセットプレーとダイレクトプレー展開を入念に行っていた。
対するのは、今季J2に加入した愛媛。前節は試合が組まれていなかったので、10日ぶりの試合となる。全体をコンパクトにまとめ、全員が争点となるところに素早いプレッシャーをかけるサッカーを心がける。
両チームとも4-4-2のシステムを採用し、前線からボールを奪いに来る。奪ったボールを鳥栖は尹晶煥を中心に組み立て、愛媛は素早く前線に送る。試合開始から、お互いに自分たちのプレーをよく理解し、忠実にプレーに反映している。前線からお互いにプレッシャーをかけ、相手の自由を奪い主導権を握ろうとする。しかし、セットプレーのキッカーにはプレッシャーをかけることが出来ない。前半3分に鳥栖が左からのCKを得た。
キッカーは高橋。前日の練習でも金裕晋の高さを生かしたセットプレーを練習していた。このチャンスを生かすことは出来なかったが、意図する動きは出来ていた。前半9分にも左サイドでFKを得た。キッカーは尹晶煥。キッカーが代わっても鳥栖の意図するプレーは変わらなかった。ゴールに向かって走りこむ金裕晋の頭を狙って蹴られたボールは、弧を描いて直接ゴール。
愛媛も33分にセットプレーで追いつく。右CKから高萩の蹴ったボールは、中央でマークをはずした八柄のヘディングで鳥栖のゴールに吸い込まれた。お互いにプレッシャーを身上としているチームだが、プレッシャーの及ばないセットプレーのキッカーを起点に、お互いに練習どおりの攻撃で点を奪い合った。
後半に入ると鳥栖が長短を織り交ぜたパスで主導権を握る。前節までの愛媛ならばコンパクトに絞り全員で争点にプレッシャーをかけていたのだが、この試合に関しては思い通りにはかけることが出来なかった。鳥栖・FW新居が積極的にDFの裏を狙う動きを見せるために愛媛のセンターDF星野と金守がラインを下げざるを得なかったからだ。サイドDFはプレッシャーをかけるためにやや高い位置取りを行えば、自然とDFのサイドにスペースが出来る。59分に鳥栖はそこを突いて追加点をあげた。
左サイドでボールを受けた尹が右サイドを駆け上がった長谷川に40mのロングパスを通した。長谷川はDFをかわしファーサイドに走りこんだ新居にセンターリング、これを右足ボレーで叩き込んだ。新居は今季5得点目で、PKの1得点を除くと全てダイレクトシュートで決めている。日頃の練習の成果を見事に出している。
59分には、右サイドの尹を起点に新居が落としたボールを山城がダイレクトで3点目を奪った。89分には、駄目押しとなる追加点を右CKを入れた山口から金裕晋がヘディングで決めた。
前日に行った、愛媛のプレッシャーを受ける前にボールをつなぐダイレクトプレーと、蹴る側に主導権があるセットプレーの練習の成果を結果として出した見事な鳥栖の攻撃であった。
愛媛も83分には途中交代で入った広庭がGKと1対1となるシーンもあったが、後半のシュートが2本に押さえられては、この日の鳥栖を破ることは難しい。「完敗でした」(愛媛・望月監督)と敗戦の将は多くは語ることが出来なかった。
一方の鳥栖・松本監督は「我々の目指すサッカーが間違っていなかったことを証明してくれた」と手放しで喜んだ。
監督はじめコーチ・選手・スタッフが一丸となって戦うサッカー。全員の意思疎通が図られていないと、戦術の結果は得られない。パスは、パッサーとレシーバーの呼吸が合わないと通らない。今季の鳥栖は「つなぐサッカー」を標榜している。今節を終了したところで、ようやく形になってきた感がある。遅ればせながら鳥栖の反撃が始まったようだ。
サッカーは、個人がプレーする時間は短いが、90分の間は常にコミュニケーションをとっておかねばならない。
以上
2006.04.18 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
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