■U-19日本代表　インド遠征
5月25日（木）16：15（日本時間19：45）キックオフ／F.Ground of Karnataka State FA
U-19日本代表 1-0 U-19インド代表
得点：後半31分　青木孝太（U-19日本代表）

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現地入り３日目、疲れがピークに達した中で今遠征の初戦U-19インド代表戦が行われた。
スタメンに並んだ選手たちは前日午後と当日午前を休息にあてている。とはいえ前日午前練習は２時間強のゲーム形式をみっちり行っており疲労も見え隠れしている。ウォーミングアップ時からどことなく体が重たそうな印象を受けた。

『合宿の中に試合がある』という試合の位置づけのため、吉田監督もこのことは見越しており「コンディションもあるし、疲れ、アウェイの環境、ピッチ（の状態）もあるし厳しい試合になる。自滅はするな」と選手たちにも伝えていたという。

この日のスタメンはGK林（流経大）、DF内田（鹿島）、柳川（神戸）、福元（大分）、佐野（清水ユース）、MF青山（名古屋）、田中（新潟）、山本（清水）、梅崎（大分）、FW森本（東京V）、森島（C大阪）。
※（）内は所属チーム

１対１に強く、攻撃参加を持ち味とする佐野が先発。４月の中国遠征では代表落ちするも立て直して来た森島、そして昨年９月仙台カップ以来の代表復帰、自身も負傷のため先月戦線復帰したばかりの森本。プラス、内田、福元、梅崎の３人が加わったことが４月の中国遠征からの変化。フレッシュながら、攻撃的な布陣が組まれた。

しかし、格下インド代表は試合開始から引き気味にディフェンス。ボールを動かして、トップを使いながら相手を崩す、というここまでやって来たことが形にならない。前半開始当初こそ森本にいくつかボールも入りシュート体勢の直前までは行くが、相手ディフェンスに打ち切れない。前半のチャンスは開始直後の森本のドリブルからのシュートと、１３分にゴール前でディフェンダー２人を前に森本が放ったシュートはGK正面、という２本くらい。

そんな中、日本代表は攻めあぐね中盤のミスから速攻を食らうなどこれまでの悪しきパターンに陥りかける。山本に代わり入った柏木（広島）が梅崎のドリブルと共に中盤でリズムをつくるが、前線にボールが収まらない。逆に、スタミナの消耗の少ないインド代表にボールを回され始める。ハーフナー　マイク（横浜FM）投入後は彼を目掛けたサッカーに徐々にシフトしたが、それでも得点の気配は遠かった。

待望の得点は後半３１分。佐野・梅崎が左サイドを使い、最後は青木が「自分らしくない」というヘディングで代表初得点。この後ようやくリズムに乗りかけるが試合はこのまま終了。選手達は勝利とは思えないほどがっくりと肩を落とし、ベンチに戻っていった。「もっと強い相手だったら５失点くらいしてる」と福元。
インド代表相手だったからこそ、の無失点でもあった。

ご存知の通り、このチームには苦い経験がある。昨年も９月の東北選抜戦、１０月のU-18韓国代表とインターバルは空くが２試合続けて２―５という大敗を喫している。この時のことは大きな教訓となっており、攻めながらもミスからボールを失いカウンターを食らうことはあっても、結果的に大量失点という事態はその後起こっていない。

今回のインド遠征初戦も、格下相手にわずか１得点、内容的にも芳しくない。だが「内容が悪いことも、得点が取れないだろうということも予想していた。勝ったこと、経験できたことがよかったこと」と指揮官が語るように、試合後もどこか浮かない選手たちとは裏腹に、予想通りの最低ラインにほっと一息といった表情を見せていた。

以上

2006.05.26 Reported by 了戒 美子

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