■日本代表 2006 FIFAワールドカップTM グループF
2006年6月18日15:00(日本時間 同日22:00)/ドイツ・ニュルンベルク
日本代表 0 - 0 クロアチア代表
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「今日は勝てるチャンスが十分あった。この結果は大きなマイナスだと思う」
F組サバイバルを賭けた18日のクロアチア戦(ニュルンベルク)でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた中田英寿(ボルトン)は試合後、厳しい口調でこう言った。
確かに日本は初戦・オーストラリア戦(12日、カイザースラウテルン)と見違えるほど意思統一されたサッカーを披露した。最終ラインの堅守、両アウトサイドの爆発力、そしてFWの決定力というクロアチアの特徴をうまく消し、中田や中村俊輔(セルティック)らが起点となってボールを回す形を実践。宮本恒靖(G大阪)が与えたPKを守護神・川口能活(磐田)がスーパーセーブを見せるなど集中力も非常に高かった。が、前々からの課題であるフィニッシュがどうしても決められない。相手が疲れて動きが止まった後半も完全にクロアチアを崩しきれず、最終的には自分たちもエネルギー切れ。勝ち点3を奪えず、最終戦・ブラジル戦(22日、ドルムトンム)を2点差以上で勝たないと先がない状況に追い詰められた。まさにジーコジャパンはかつてないほどの「ギリギリの崖っぷち」に立たされた。
オーストラリア戦で屈辱的な逆転負けを喫してから6日。日本代表はニュルンベルクのフランケン・シュタディオンでクロアチアと激突した。初戦でブラジルに敗れたクロアチアと日本は勝ち点ゼロで並んでいる。ここで負けた方がF組突破争いから脱落するだけに、どうしても勝利が必要だった。
ジーコ監督はより攻撃的なサッカーを目指して4ー4ー2に布陣変更。2列目に小笠原満男(鹿島)を起用して、遠目から点を狙いにいく策を採った。先発はGK川口、DF(右から)加地亮(G大阪)、中澤佑二(横浜FM)、宮本、三都主アレサンドロ(浦和)、ボランチ・福西崇史(磐田)、中田、2列目・中村俊輔(セルティック)、小笠原、FW柳沢敦(鹿島)、高原直泰(ハンブルガーSV)というイレブンだ。対するクロアチアもベストメンバーを揃え、3−5−2システムで挑んできた。ブラジル戦(13日、ベルリン)で右わき腹を痛めたN・コバチ(ヘルタ・ベルリン)も健在だ。
クロアチアの特徴をいかに封じ、自分たちの展開に持っていくか。それが第2戦の大きなテーマだった。前日の公式練習では守備の意識にズレが見られただけに不安はあったが、選手たちは序盤から共通意識を持った試合運びを見せる。クロアチアの攻撃をチーム全体組織的に守り、中盤でパスをつなぎながら攻めを展開する形が随所に出たのだ。クロアチアは右のスルナ(シャフタール)を軸に攻め立て、何度もコーナーキックを得るが、日本の粘り強い守備にあってなかなかゴールに結びつけられない。プルショ(レンジャーズ)とクラスニッチ(ブレーメン)の2トップも最終ラインの間を割って入り鋭いシュートを放つが、得点には至らない。
しかし前半21分、日本の致命的なミスが出てしまう。出足の遅れた宮本がペナルティエリア内でプルショを背後から倒してしまいPKを宣告されたのだ。ここで先制されたら厳しくなる。が、ベテランGK川口はキッカー・スルナの動きを読み、確実に左に飛んでセーブ。「あそこで相手の勢いを止められたのは大きかった」と本人も力を込めた。
これで日本に運が向くかと思われたが、クサビのボールが入らず、いい流れが生まれない。29分にクラニツァール(ハイドゥク・スプリト)のミドルシュートがクロスバーを叩くなど、クロアチアの攻勢が続く。日本も中田らが積極的に遠目からシュートを打つが、今大会屈指の守備陣をどうしても崩せない。フィニッシュの精度を欠き、前半はスコアレスのまま終了する。
迎えた後半。ジーコ監督は交代の遅れたオーストラリア戦を反省するかのようにいち早い打開策に打って出る。福西を下げ、稲本潤一(ウエストブロミッチ)を投入したのだ。この采配は功を奏し、稲本はバイタルエリアにきっちりと蓋をする。これによって中田が前に出られるようになり、日本が主導権を握り始める。
そして日本最大のビッグチャンスが訪れる。後半6分。高原とのワンツーで抜け出た加地がペナルティエリア内でフリーの柳沢にパスを送る。GKも加地の動きにつられゴールマウスを空けていた。この絶好機に誰もが得点を確信したが、あり得ないことに柳沢は右足アウトでシュート。ボールはワク外に飛んだ。「左足のインサイドで打っていれば違ったかも」というのも後の祭りだった。
この不甲斐ないプレーを見て、指揮官はすかさずカードを切る。17分に柳沢を下げて玉田圭司(名古屋)を投入したのだ。その彼には速さで相手を打開する役割が課せられたが、クロアチア守備陣はどこまでも強固。R・コバチ(ユベントス)を中心とした3バックは日本の前に立ちはだかり続けた。
その後、後半20分過ぎからは両者とも疲労と猛暑のためミスが続く。クロアチア選手は全く動けなくなり、日本にしてみればチャンスだったのだが、肝心の日本選手の動きも止まってしまう。39度の発熱で強行出場した中村は持ち味の創造性を発揮できず、高原や小笠原も不発。途中出場の玉田も決定的な動きができない。最後までワールドクラスのプレーを見せ続けたのは中田くらいだった。
終盤に三都主が左サイドをえぐって中央に折り返す形があったが、これも玉田が一歩足を出せずにノーゴール。最後の最後まで粘りはしたが、結局0−0のまま終了。日本の1次リーグ突破の可能性は一段と低くなった。
この日の日本はオーストラリア戦に比べるとよくオーガナイズされていた。中田や加地、稲本らは能力を十分に発揮しチームを牽引する。が、やはりフィニッシュという問題は重くのしかかっている。次のブラジル戦で2点差以上のゴールを奪わなければ先へ進むことは困難になるだけに、なりふり構わず積極的に得点を狙うしなかない。
宮本の出場停止など懸念材料は多いが、チームの戦い方は確実によくなっている。しかも1次リーグ突破の可能性がついえたわけではないのだ。首の皮一枚つながった状態でもチャンスはある。あとは彼らの底力に期待するしかない。
以上
2006.6.19 Reported by 元川悦子
J’s GOALニュース
一覧へ【日本代表 vs クロアチア代表:レポート】勝てた試合で勝ち点3を奪えずドロー。それでも1次リーグ突破に首の皮一枚つながった日本。(06.06.19)
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