7月8日(土) 2006 J2リーグ戦 第26節
草津 2 - 2 湘南 (19:05/群馬陸/3,374人)
得点者:'3 山崎渡(草津)、'25 梅田直哉(湘南)、'47 佐藤正美(草津)、'79 横山聡(湘南)
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試合終了のホイッスルとともに、草津の選手たちはピッチに倒れこんだ。クラブの発展に尽力し、志半ばで天国へと旅立った大西社長の「追悼試合」となった今ゲーム。勝利のみを目指し、必死に戦った草津だったが、最終的には2−2のドローに終わった。
島田と鳥居塚という攻守のキーマンを出場停止で欠いた草津。「通常」の試合であれば、ドローという結果は受け入れ難いものではないはずだが、この日はなんとしても勝利が要求される「特別」な試合だった。選手たちの気迫のパフォーマンスは白星を得るに十分なものであっただけに勝たせたかったが、感情に左右されるほど勝負の世界は甘くない。雨が降りしきる中での「追悼試合」は、草津にとって少々残酷な結果になってしまった。
草津が先制したのはキックオフからわずか3分後のことだった。今季初めてオーソドックスな4−4−2というシステムを選択した草津は、開始早々から湘南の陣地に攻め込む。そして吉本のポストプレーを受けた山崎が右足でゴールネットを揺らす。「3バックか4バックかで少し戸惑いがあった」と坂本が話したように湘南は、ゲームを落ち着かせる暇もないまま、草津にゴールを奪われる。
序盤こそは草津ペースだったものの、その後は、アジエル、ニヴァウドらが中盤を支配し湘南のリズムになっていく。「相手のボランチのところが空いてしまい、ルーズボールが拾えなかった」(佐田)。25分にアジエルからのラストパスを受けた梅田がGK高木と交錯しながらも同点ゴール。1−1で前半を終えた。
流れを変えたい草津はハーフタイムにシステムを3−5−2に変更し、FWに佐藤を投入する。「相手の10番(アジエル)に起点を作られていたので中盤でしっかりと防ぎたかった」(植木監督)。この交代策はズバリ的中。47分に佐藤が中井のフリーキックをヘッドで合わせ、草津が再びリードする。攻める湘南に対して、必死で耐える草津。だが、湘南の同点ゴールはあっけない形で生まれた。79分、尾亦がゴール前に上げたボールをチカが見失い、こぼれたボールを横山が押し込む。ゴールを許した高木は「クリアの指示を出していたが・・・」とやるせない表情を見せた。
草津に2度のリードを許す展開の中、最後は同点に追いついた湘南。「失点しても、落ち込まずに最後まで戦えるようになってきた」と菅野監督が話すように、チームは変化を見せている。若手とベテラン、そしてブラジル人選手の力が一つの方向へ向かえば、第3クール以降の巻き返しが期待できそうだ。
勝利を上げることができなかった草津だが、勝ち点1を奪ったことで最下位を脱出、最低限の弔いは出来た。草津にとってこのゲームは、大西社長がチームに与えた試練だったような気がしてならない。勝ちきれなかったということは、大西社長を完全に満足させる戦いではなかったということだ。「まだまだ出来るはずや。もっと頑張らないとあかん」。大西社長がいつも言っていた言葉が思い出される。大西社長は、限界まで戦うことの大切さを天国から選手たちに伝えたかったのではないだろうか。
以上
2006.07.09 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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