7月22日(土) 2006 J1リーグ戦 第14節
磐田 3 - 1 C大阪 (19:02/ヤマハ/13,524人)
得点者:'0 ピンゴ(C大阪)、'27 西紀寛(磐田)、'56 前田遼一(磐田)、'83 福西崇史(磐田)
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前半なかばまではC大阪のペース。だが、その後は慌てずにペースをつかんだ磐田が狙っていた部分と、C大阪の穴となっていた部分が完全にかみ合い、見事な逆転劇へとつながった。
気温25度、曇り、ほぼ無風。この時期としてはやりやすいコンディションの中、開始早々からいきなり試合が動いた。磐田のキックオフからボールを奪って、C大阪が攻めこんだ後の右スローイン。このボールを西澤がキープして中に流すと、後方からボランチのピンゴが飛び出して左足のダイレクトシュート。これが糸を引くようにゴール右上に決まり、C大阪が開始35秒で先制点を奪った。
その後は、C大阪が素早い攻守の切り換えから守備の形を整えて、磐田にスペースを与えない。攻撃では、守備の網にかけてからサイドに展開して、効率良く磐田ゴールに迫った。チャンスの数もC大阪のほうが多く、序盤の流れはC大阪にあった。
ただ、磐田のほうは、これまでの2試合で縦に急ぎすぎた反省から、しっかりポゼッションしていく方向に軌道修正していくことを試合前から確認していた。「失点しても慌てないでボールを回すことができた」(福西)というように、ボランチを経由しながらポゼッションして、自分たちのリズムをつかんでいく。とくに左サイドでは、成岡がよく動いてクサビのボールを引き出し、トップの西や左サイドバックの服部らと連係しながらサイドで起点を作った部分は、過去2戦であまり見られなかった部分。これまでは、攻撃が右サイドに偏りがちだったが、この試合ではむしろ左でタメを作る場面が多くなり、両サイドのバランスが良くなってきたのは大きな進歩と言える。
そうしてサイドから押しこんでいくと、C大阪のボランチが外に引っ張られたり、DFラインに吸収されたりして、中盤にスペースが生まれる。そこで磐田がサイドから中盤に折り返すと、ボランチの福西やファブリシオがフリーでボールを受ける場面が多くなり、そこから逆サイドに展開したり、縦パスを通したりと、攻略の糸口を徐々につかんでいく。磐田は、「福西を経由しながらサイドチェンジをして逆サイドを使おうというのが今日の狙いだった」(田中)という戦略通りの展開からチャンスを増やしていった。
逆にC大阪の側から見れば、展開力のある磐田のボランチにスペースを与えてしまったのは痛かった。
しかし、同点ゴールは別の形から。27分、C大阪がチャンスを作って押しこんだところで磐田がボールを奪ってカウンター。一気に攻め上がって福西のスルーパスからゴール右に飛び出した西が、ニアサイドに強烈なシュートを突き刺した。
その後、39分にもサイド攻撃から西が決定的なチャンスを得たものの、これはヘディングを外してしまい、前半は1-1のまま終了。
後半に入っても、磐田に傾く流れは変わらず、磐田が前述のような形も交えながらサイドを攻略していく。それに対してC大阪は、攻撃が単発でなかなか決定機を作れず、後半10分には、動きがもうひとつだった西澤に代えて大久保を投入。勝負の一手を打ったが、皮肉にもその直後に逆転ゴールが生まれた。
11分、成岡が右に流れてロングボールを受け、福西がリターンを受けて縦に突っかける。これはDFに引っかかったが、こぼれ球に菊地が飛びこんでシュート。これもGKが止めたが、次のこぼれを前田が拾ってがら空きのゴールに冷静に流し込んだ。
これでC大阪は攻めるしかなくなり、リードを奪った磐田も、守るだけでなくカウンターのリスクを警戒しながら追加点を目指す。お互いに十分気持ちは入っていたが、少し攻撃時のミスも目立ち、なかなかビッグチャンスにつながらない。ただ、大久保になかなかボールが入らないC大阪に対して、「今日はゲームコントロールがうまくできていた」(川口)という磐田が、流れを支配しているという印象は変わらなかった。
38分には、バイタルエリアにできたスペースで福西→ファブリシオとボランチ同士でつなぎ、裏へのパスをまた福西が受けて、左から冷静に3点目をゲット。これで勝負は決した。
塚田監督のリーグ戦初勝利がお預けとなったC大阪は、これで4連敗。攻守ともに修正すべき点が見られたが、「少しずつチームが上向きになっている」(塚田監督)、「前半の前半のようなサッカーがしっかり続けられれば」(前田和哉)といった部分を前向きにとらえながら、4日後のホームゲーム(F東京戦)にかける。
アジウソン監督の初勝利を得た磐田も、トップの前田遼一をあまり生かせていないという面もあり、まだまだ満足はできない。新しいチーム戦術が徐々に浸透してきた中で、この後の横浜FM戦(7/26・ヤマハ)と清水戦(7/29・静岡)が、今後に向けての試金石となりそうだ。
以上
2006.07.23 Reported by 井上慎也
J’s GOALニュース
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