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【J1:第15節 広島 vs 甲府 レポート】ウェズレイが3試合連続ゴールを決めるも、チームは連敗。3試合で9失点を喫した広島は守備の構築が急務。(06.07.27)

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7月26日(水) 2006 J1リーグ戦 第15節
広島 1 - 3 甲府 (19:00/広島ビ/5,545人)
得点者:'2 秋本倫孝(甲府)、'6 茂原岳人(甲府)、'44 ウェズレイ(広島)、'44 長谷川太郎(甲府)
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1994年のファーストステージ、広島は清水と優勝をかけて日本平での決戦に臨んだ。この時、広島のバクスター監督(当時・現神戸)は上村健一(現東京V)を清水のエース・トニーニョにつける戦術を採用している。ゾーンで守ることをベースとしていた当時の広島で、特定の選手にマークをつけるのはほとんど例がなかったし、それを練習する時間もなかった。だが、広島の選手たちは見事にやりとげ、清水を破って優勝に大きく前進している。

対甲府戦、ペトロヴィッチ監督はどうしても勝ち点がほしかったのだろう。12年前のバクスター監督がやったように、相手の攻撃の起点となるFW須藤に中里をつけた。だが、このシステムが機能する・しない以前の段階で、広島は崩れた。開始早々のCKでの失点はクリアミスから喫し、6分には元広島の茂原にロングシュートを決められた。この二つの失点は、いずれも選手たちが「ボールウオッチャー」になってしまったことが要因である。厳しくボールを持っている相手に対してプレスをかけることが、ペトロヴィッチ監督の求めるサッカーなのに、局面でそれを怠ってしまう甘さが出てしまった。

確かに新しいやり方に不安はあったのかもしれない。戸惑いもあっただろう。しかし、12年前の選手は優勝争いという重圧の中でも、ほとんどやっていないフォーメーションを軽々とこなし勝利を勝ち取っている。突然、ゾーンプレスのような複雑な戦術をやれ、といわれていたわけではない。マン・マークシステムはシンプルなやり方だ。ただ、1人が相手に合わせて動くためにできたスペースを、他の選手が運動量を増やしてカバーすればいい。

だが、今の広島はそういう少しの調整にも戸惑ってしまう。選手たちが未熟なのかもしれないし、何よりチームの中に本当の意味の自信が根付いていないのだろう。

甲府も決して、いいパフォーマンスを見せたわけではなかった。広島が予想だにしない2失点にショックを受けている間は、テンポの早いパスワークで中盤を支配したが、前半途中に突然襲ってきた雷まじりの豪雨が流れを変えてしまったのか、前半30分過ぎからは広島にペースを奪われた。そしてロスタイム、ウェズレイに3試合連続のゴールを叩き込まれ、1点差につめられてしまう。

このまま後半を迎えたら、同点→逆転のシナリオもあり得た。しかし、その甲府にとってのイヤな流れを断ち切ったのは、直後に生まれた長谷川のゴールである。広島の手薄な右サイドをつき、一気に突破したことで生まれたこの得点は、雷雨以上に広島サポーターの気持ちを冷たくさせた。そしてこのゴールもシステム以前に広島の選手たちの対人対応の甘さから生まれている。

「3試合で9失点は多すぎる」という佐藤寿人の言葉を待つまでもなく、広島の守備の構築は急務だ。しかし、それはDFだけの問題ではない。FW、MF全ての守備意識を高め、全員が1対1を果敢に挑み、そこに次々とサポートに入るような関係を徹底しないと、次節も厳しい状況に陥るだろう。修正の時間はほとんどないが、プロとしてそこはやり抜かねばならない。

一方の甲府は1-3で敗れた、前節大宮戦のショックを吹き飛ばす快勝劇で再び勢いを取り戻した。特にバレー不在のゲームで勝ち点3を奪ったことは大きな自信となるはずだ。「一つ一つのことをしっかりとやりぬくこと」(大木監督)を徹底して実践した甲府がそれをできなかった広島に勝利したことは、必然。甲府が今後もこのモチベーションを持続するならば、今後も今日のように熱いサッカーを見せてくれることになるだろう。

以上

2006.07.27 Reported by 中野和也
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