7月29日(土)J2 第31節 水戸 vs 東京V(19:00KICK OFF/笠松)
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「守備的」というイメージが強い水戸だが、今の水戸は決して守備的ではない。それは選手の起用からも分かる。これまではボランチには守備に強い選手を入れていたが、小椋の負傷もあり、今はゲームメーカータイプの椎原と秦の併用となっている。これがうまく機能しており、2人の巧みなパス回しから試合を支配することができるようになっているのだ。前節神戸戦も敗れはしたのものの、パスをつないでゲームを支配していたのは水戸で、速攻を仕掛けていたのは神戸であった。特に右サイド桑原と倉本のコンビで何度もサイド攻撃を繰り出し、あわやというシーンを連発させた。第3クールに入り、間違いなく水戸は進化しているのである。
しかし、だからこそ前田監督も頭を悩ませていることだろう。今までの水戸ならば、今節の相手東京Vに対して、相手の良さを消すサッカーを迷いなく選択したはず。特にトップ下のマルクスやボランチのゼ・ルイスにマンマークをつけるなりして、相手の攻撃を封じることから試合を始めたに違いない。だが、今の水戸はサッカーをアタッキングサッカーに変えつつある時。鬼塚忠久強化部長も第3クールを前にして「これからはつなぐサッカーをする」と話しており、チームはマイナーチェンジを図ろうとしている。これからは自分たちから仕掛けてゴールを陥れることに意義があるし、それだけのことができる力がついてきているのだ。中盤の構成力では決して東京Vに劣ってはいないだけに、積極的に仕掛けることを選択することだろう。
対する東京Vだが、前節は札幌に敗れたものの、それまでは3連勝を果たすなどチームは再び息を吹き返そうとしている。その原動力となっているのが、新加入のマルクスとゼ・ルイスのブラジル人コンビだ。中盤で縦の関係を組む2人のコンビネーションはよく、マルクスが卓越した技術でキープをし、その間にゼ・ルイスが豊富な運動量を駆使して前線へと駆け上がっていく。その神出鬼没な動きについていけないようだと水戸は苦しくなる。前節神戸戦での1失点目も栗原の2列目からの飛び出しをつかまられなかったことが原因であり、今節はとにかく2列目、3列目から上がってくる2人の動きに注意しなければならない。
調子を上げつつある東京Vだが、欠点も多いのが現状だ。特にプレッシングの連動性のなさは致命的。前節でも前線の選手はアグレッシブにプレスに行くにもかかわらず、最終ラインの押し上げができておらず、札幌の中盤の選手に簡単に前を向かれる展開が目立った。さらに中盤が間延びしていることからセカンドボールも拾えず、クリアボールを拾われてロングシュートを打たれたことで2失点目を食らったシーンはその象徴であった。水戸としてはそこが狙い目。相手が前からプレッシャーをかけてきても慌てることなくパスをつなぎ、相手の穴を突いていきたい。そして、運動量でも優り、セカンドボールを拾うことで勝機は見えてくるはずだ。
前々節の鳥栖戦後、吉本はこう語っていた。「(第3クール)2勝1分で神戸と対戦するのは第1クールの時と同じ。その時と同じようにならないようにしないといけない」と。第1クール、神戸に敗れた後に4連敗という泥沼にはまった悪しき記憶がある。だからこそ、その記憶を断ち切るためにも今節は勝たなくてはならないのである。「個」の力では東京Vが上なのは間違いない。しかし、中盤の構成力、組織力、そして運動量では水戸が優っていると言っていいだろう。自分たちのサッカーに自信を持って引けを取らずに戦えば、勝ち点3は見えてくるはずだ。アグレッシブなサッカーで東京Vを下した時、水戸は大きなステップアップを果たすこととなる。その可能性は十分ある。
以上
2006.07.26 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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