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【A3チャンピオンズカップ2006:G大阪 vs 大連実徳 レポート】一時は3点のリードを奪ったガンバ大阪が、初戦を殊勝。(06.08.03)

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●A3チャンピオンズカップ2006
8月2日(水)17:03/国立/7,178人
G大阪 3−2 大連実徳

得点者:'17山口智、'18マグノアウベス、'53マグノアウベス、'57ゾォジエ、'71ワンシェン
______

「あと45分、やらずにゲームを終えられたことに感謝している」

 試合後に行われた記者会見の席上で、ガンバ大阪・西野監督が最初に言った、自チームに対する皮肉まじりの言葉は、本心だったと言えるだろう。もし、後半45分で大連実徳が示したパフォーマンスが、いや、G大阪のパフォーマンスが続いていたなら・・・。今日の勝利は大連にもたらされていたのかもしれない。

 前半の内容を振り返るなら、2-0というスコアを見なくてもG大阪が試合を支配し、攻撃的なスタイルを示す中でイニシアチブをとったことは想像できるだろう。この日DF宮本、DF加地、MF二川といった多少疲労や何らかの痛みを持った選手を温存する形でキックオフを迎えたG大阪は、立ち上がりからいかにもコンディション悪が分かるような、ペースの上がらない大連に対し、完全に主導権を握った戦いを進める。

 先制は先のJ1リーグ・福岡戦でもゴールを決めたDF山口。MF遠藤の直接FKを頭で合わせると、直後の18分にはFWマグノアウベスが追加点。MF家長の左サイドからの浮き球を中央につめて頭であわせ、立て続けにG大阪が2点を先取。ここ最近のリーグ戦での課題だった「1点を取った後の、2点目」をきっちりと決め、早々に2点のリードを奪う。それでも、ビハインドを負うことになった大連のペースがあがることはなく。ACL時に見られた個々の強さは形を潜め、自信を持っているはずの守備ももろさばかりが目立ってしまう状況に。また、前半のシュート数、G大阪の8本に対し、大連はわずかに1本という数字にも表れているように、攻撃の要ともいえるFWゾォ・ジエやMFゾラン・ヤンコビッチも殆どボールを触っていないのではないかと思わせるようなパフォーマンス・・・。と、攻守に全く逆転への意欲を感じられない展開の中で、前半の戦いを終える。

 ところが、ハーフタイム時の大連・リン・ルフン監督の「ガンバは素晴らしい技術を持ったバランスのとれたチーム。勝つ為には自分たちの技と潜在能力を100%発揮しなければならない」というアドバイスが効いたのか、あるいは日本という『アウェイ』の環境や普段使っていないボールの感触に慣れたのか、後半は立ち上がりからアップテンポな戦いを見せた大連。53分にはG大阪のFWマグノ アウベスにこの日2点目となるゴールを奪われ3−0とされたものの、消沈する様子はなく、G大阪が、前線の配置を変えてきた大連に明らかに翻弄されながら目に見えてリズムを失っていく中で俄然、アップテンポな攻撃を仕掛けてくる。

 そんな中、大連の反撃の狼煙を上げるゴールを決めたのはFWゾオ ジエ。FWゾラン・ヤンコビッチのシュートをG大阪のGKが一旦弾いたボールにタイミングよく詰めてゴール。更に71分にもDFワン・シェンがゴール前での連携から右足で豪快に決め、3-2。あっという間に1点差に詰め寄ると、G大阪も懸命の反撃に出るが、一旦失ったリズムを取り返すに至らず。最後の砦、GK松代が身体をはったセーブをみせ同点にすることはは許さなかったものの、冒頭の西野監督の言葉に大きく頷けるような展開の中で試合終了。勝ち点3を得たことは、当然大きな収穫だったが、一方でG大阪として抱える課題が露になったのも事実。それをいかに修正して次の強豪、蔚山現代戦に挑めるか。『タイトル』を目指すG大阪にとっては正念場を迎える。

以上

2006.08.03 Reported by 高村 美砂
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