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【A3チャンピオンズカップ2006:蔚山現代 vs 千葉 レポート】『考えて走るサッカー』を実践した千葉が、蔚山現代の守備の隙を突いたゴールで3-2と勝利。(06.08.03)

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●A3チャンピオンズカップ2006
8月2日(水)19:35/国立/11,066人
蔚山現代 2−3 千葉

得点者:21' 中島浩司、24' チェサンク、42' イチョンス、43' 巻誠一郎、44' 羽生直剛
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 強いフィジカルと豊富なスタミナが持ち味の蔚山現代。しかし、試合終了の笛を聴いてピッチに膝をついたり、腰をおろしたりしていたのは蔚山現代の選手だった。「相手は負けたからというのもあったかもしれないけど、うちは誰一人として座っていなかった」と話したのはMF佐藤勇人だが、千葉が『考えて走るサッカー』を実践して勝利を獲得した。

 千葉はDFストヤノフが負傷欠場中で、さらに選手の疲労の蓄積を考慮するなどして、J1リーグ戦第16節のスタメンから4人を入れ替えた。MF中島浩司をリベロに置いた3バックで、アマル オシム監督就任後はディフェンスラインでプレーしてきたMF阿部勇樹を佐藤とのダブルボランチで起用。阿部がいることで中盤が安定した千葉は、佐藤が果敢に前線へ走りこむ場面も再三見られ、次第に試合の主導権を握っていく。そして、21分、クルプニコビッチのFKを中島が打点の高いヘディングで決めて、千葉が先制した。

 しかし、カウンター攻撃に鋭さを見せる蔚山現代もすぐさま反撃。千葉同様に3バックで、もともとサイドからの仕掛けが多い蔚山現代だが、24分、左サイドを突破したFWイ チョンスがゴール前にボールを入れる。これを受けたFWチェ サンクがマークについていたDF水本裕貴をフェイントでかわしてゴールをゲット。その後はやや押し気味に試合を進めると、42分、またもや左サイドからクロスボールがゴール前に入る。すると、ファーサイドにフリーで走りこんだイ チョンスがシュートを決め、蔚山現代が逆転した。

 警戒すべきカウンター攻撃で、要注意選手のイ チョンスとチェ サンクにゴールを許してしまった千葉。だが、そこで落ち込むことなく、質の高い『走り』で一気に2ゴールを奪った。43分、クルプニコビッチのパスに、巻がスペースに走りこんで左足で合わせて同点。そして前半のロスタイム、MF楽山孝志にパスを出したMF羽生直剛が、ペナルティエリアへ走る。その後のクルプニコビッチのスルーパスは佐藤へのものだったが、ボールをトラップする時に倒れてしまった佐藤に、羽生が「さわれ!」と指示。倒れたまま佐藤がボールを押し出すと、羽生が落ち着いてシュートを決めて、試合をひっくり返した。

 攻守の切り替えが速い両チームだが、後半により多くの得点チャンスを作ったのは千葉だった。「今日は相手のGKと相性がよかったみたい」と苦笑した佐藤が放った3本の枠内シュートは、蔚山現代のGKキム ジヒョクが好セーブ。千葉のGK立石智紀もイ チョンスが放った81分のFKと85分のPKをセーブするなどして、蔚山現代の追加点を許さなかった。結局、後半は両チームともノーゴールで、千葉が3−2で試合を制した。

 蔚山現代は集中力の維持が難しい時間帯の一つである前半終了間際、千葉の選手の動きをつかまえきれなかったことが悔やまれる。ボールを持った選手には激しくプレスをかけたが、フリーランニングの選手をしっかりマークできなかったのが敗因の一つといえる。

 一方の千葉は、後半はカウンター攻撃の対処はかなり修正できた。だが、パスミスでボールを失う場面は減らさなければならない。また、蔚山現代のGKの好守もあったとはいえ、とどめを刺して相手の戦意を殺ぐような4点目が奪えなかった点は課題として残る。
以上

2006.08.03 Reported by 赤沼 圭子
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