●ワールドチャレンジマッチ セビリアFC JAPAN TOUR 2006
8/6（日）18：00キックオフ（予定）静岡
ジュビロ磐田 vs セビリアFC（スペイン）
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　新潟を6-0で圧倒したUEFAカップ・チャンピオンが静岡にやってきた。「セビリアFC JAPAN TOUR 2006」の2戦目は、アジア・チャンピオンの経験もあるジュビロ磐田との真剣勝負。

　セビリアFCは、創立100年を越える歴史あるクラブで、本拠地・セビリアはスペイン南西部、アンダルシア州の州都。同じセビリアにあるベティスとの試合は「アンダルシア・ダービー」と言われ、世界的にもその熱狂ぶりが有名になっている。また、かつてはマラドーナ（アルゼンチン代表）や、シューケル（クロアチア代表）　、ベベット（ブラジル代表）らスター選手が所属し、若手の育成にも定評があって、近年はレジェス（現アーセナル）、ジュリオ・バプチスタ（現レアル・マドリー）、セルヒオ・ラモス（現レアル・マドリー）らを輩出。そして昨シーズンは、サビオラ（アルゼンチン代表）、ルイス・ファビアーノ（元ブラジル代表）といった強力FWを擁して、初めての国際タイトルとなるUEFAカップ優勝を果たした。

　世界有数のリーグ、リーガ・エスパニョーラでも5位に入った強豪が、新シーズンへの準備を兼ねて来日した今回のイベント。慣れない日本の蒸し暑さと、中1日という強行日程。チーム全体のコンディションとしても、これから上げていこうという段階にあるセビリアだけに、Ｊリーグの意地にかけてもこのまま大勝続きで返すわけにはいかない。

　そんなセビリアを迎え撃つ磐田は、監督が交代してチーム再建途上にある。アジウソン新監督となってからのリーグ戦では2勝1分2敗と五分の戦績だが、前節・静岡ダービー（清水戦）ではライバルにショッキングな負け方を喫しただけに、次節・鹿島戦に向けて全力で立て直しを図っているところ。そのため、この試合はさまざまなテストを行なう場でもあると同時に、ヨーロッパの強豪を相手に結果を出して、自信をつけるという狙いもある。
　清水戦では「ビルドアップに関して問題があった」（アジウソン監督）、「選手間の距離が遠すぎる」（菊地）といった反省があったが、しっかりポゼッションして主導権を握りながら攻め崩していくことを目指すアジウソン監督のサッカーが、セビリア相手にどれだけ形になるのか。その点も大いに注目だ。
　また、守備ではマンマークを重視した戦術をとっている現在の磐田。新潟戦で2得点のケパや、192cmのマリ代表FWカヌーテらを擁する強力なセビリア攻撃陣を、1対1でどれだけ抑えられるという点にもぜひ注目したい。

　一方セビリアは、新潟戦では「リーグ戦の前段階として、いい戦いができた、前半から自分たちの形が出せたと思う」とキャプテンのハビ・ナバッロが語っている通り、きっちりと自分たちの力を出し、終盤にも相手より先にへばることなくゴールを重ねて6-0の大勝。看板選手のサビオラ、ルイスファビアーノらは不在だが、UEFAカップ王者の肩書きが伊達ではないことを示した。
　土曜日の前日練習をキャンセルして、中1日で臨む真夏のゲームで、セビリアが新潟戦と同様のパフォーマンスを見せられるのか。また、どんなメンバーを組んでくるのか。まずは、そこが大きな注目点となるが、相手がどんな状況であっても、磐田にはぜひ勝ってほしいゲームだし、勝てば大きな自信になるはず。リーグ戦と変わらない気迫と闘志で、リーガ・エスパニョーラ5位の強豪にぜひ一泡吹かせてほしい。

以上

2006.08.05 Reported by 井上慎也