8月30日(水) 2006 J1リーグ戦 第21節
清水 1 - 0 京都 (19:00/日本平/9,249人)
得点者:'68 チョジェジン(清水)
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「今日のゲームに勝ったからこそ、西京極(7/23 第14節)で負けたゲームが良い教訓として、この7月、8月の戦いで生きたと言える」。1-0というスコアはサポーターには不満かもしれないが、長谷川監督の言葉通り、清水にとってこの1勝は本当に大きな価値のある1勝だった。
ここまで4試合連続4失点の京都は、この試合に向けてメンバーを前節から4人変更。守備陣では両サイドバックとボランチの1枚を代えて、「ボールに対するプレッシャーと、ラインコントロールのところで、コンパクトな中盤を作れたと思う」と柱谷監督が振り返った通り、新しく入った選手も気持ちを見せて頑張り、本来の組織的な守備をかなり取り戻した。攻から守への素早い切り換えにより、少し引き気味の位置でDF4人とMF4人の2列からなるコンパクトなブロックを作り、清水にスペースを与えない。
これに対して清水は、少し攻めあぐねる時間帯もあったが、要所ではワンタッチで裏にはたくパスをうまく使ってDFライン裏のスペースを狙った。20分に枝村のワンタッチパスからマルキーニョスが右に抜け出したのは、その典型的な形。そこからマルキーニョスの正確なクロスが入ったが、フリーで詰めたチョ・ジェジンのシュートは、GK正面に飛んで西村に止められてしまう。
だが、21分には京都が、清水の守備にうまくギャップを作って、三上が左サイドに飛び出してクロス。パウリーニョが決定的なシュートを放ったが、こちらは右に外れる。24分にも美尾の左クロスに松田が頭できれいに合わせたが、これは清水の守護神・西部がファインセーブ。逆に清水のほうは、38分に右CKからチョがきれいに頭で合わせたが、今度は京都のGK西村が見事な反応を見せた。
前半は、清水がボールを支配して、その他にもチャンスを作り、シュート数も12対2と圧倒したが、お互いに決めなければいけないところを決めきれず、0-0のまま折り返した。
後半は、前半ほどきれいな崩しを見せられなくなった清水に対し、逆に京都が徐々に盛り返して清水ゴールに迫る場面を増やしていく。それでもゲームを支配する清水は、14分にはFKのこぼれ球から山西がバイシクル気味のシュートを打ったが左に外れ、20分にはチョの左クロスから藤本が見事なジャンピング・ボレーシュートを放ったが、またもGK西村がファインセーブ。0-0の引き分けが許されない清水にとっては、実にイヤな流れだった。
だが、この状況を救ったのは、これまで入らない入らないと言われ続けてきたセットプレー。23分、中盤右からのFKを兵働が左足で蹴ると、ゴール前に清水の選手たちがなだれ込み、チョが今度こそ頭で決めて、ようやく清水が先制点を奪った。
ただ、今日の京都は、これで下を向いてしまうことはなかった。24分にはすぐさま反撃し、パウリーニョが自力で突破して決定的な形を作る。だが、これは素早いカバーリングを見せた高木和がシュートブロック。この場面に限らず、チーム全体に疲れが見えてミスが目立った中、最後のところでチームを救った高木和の働きには目を見張るものがあった。
終盤はお互いに疲労の色が濃くなる中、どちらも選手を代えながら次の1点を目指して攻めの意識を見せたが、スコアは動かず。清水が今日も無失点(ホームでは6試合連続)で、気持ちの入ったプレーを見せた京都を退けた。
だが、敗れた京都にも、十分に勝機はあった。少なくとも、大量失点するような守備の甘さはなかった。「今日のようなゲーム内容を作れれば、十分に勝ち点が取れるゲームはできる」(柱谷監督)という手応えを胸に、1週間半後の鹿島戦に向けて立て直しを誓った。
日本平に夏休み最後の勝利の花火を打ち上げた清水は、これで8月は4勝1分の無敗。7月と合わせると7勝1分1敗と、夏の戦いを「十分満足」(長谷川監督)な成績で締めくくった。しかもリーグ戦ホームでは引き分けなしの8連勝。勝ち点を41に伸ばし、この時点で昨年の年間勝ち点(39)を越えて、4位の座もしっかりとキープした。
この夏、唯一の黒星となったアウェイの京都戦(7/23)について「いろいろなことを考えさせられたゲーム」と語っていた長谷川監督。それをバネに、ここまで自分たちのサッカーを徹底させ、勝負に徹して戦ってきた。その集大成とも言えるこの試合で、難しい展開となった中、昨年には見られなかった勝負強さを発揮してつかみ取った勝ち点3。「今日はいちばんうれしい勝利」という高木和の言葉も、心からのものだった。
そして、これにより優勝争いに参加する挑戦権は得た。「9月は勝負の月」と長谷川監督も語ったように、上位陣との直接対決が待っている。
以上
2006.08.31 Reported by 前島 芳雄
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