8月30日(水) 2006 J1リーグ戦 第21節
千葉 1 - 2 川崎F (18:30/フクアリ/11,433人)
得点者:'6 中村憲剛(川崎F)、'36 ハース(千葉)、'86 谷口博之(川崎F)
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千葉の前回のホームゲームのリーグ戦第18節。千葉のMF佐藤勇人が負傷のため交代したのだが、日本代表を中心に取材している記者が試合後にこんなことを言った。
「代表に選ばれるようになると、やっぱり頑張っちゃうんですかね」
佐藤が普段からどれだけ頑張っているかは、千葉の試合を少しでも見ていればわかることだ。千葉の試合を見る機会が少ないにしても、選手の奮闘を全て代表入りへのアピールに結びつける考え方はあまりにも悲しい。だが、負傷すらも代表定着を狙って頑張りすぎたからと見るような、Jリーグを軽視した代表偏重のマスコミが多いのも事実だ。
だが、この日の千葉と川崎Fの戦いをきちんと見ることができるならば、選手から感じられたのは代表入りへのアピールなどではなく、この一戦に勝ちたいという純粋な気持ちのはずだ。さらに、千葉には3試合連続逆転負けのホームゲームで絶対に勝ちたいという思い、川崎Fには優勝争いのためにどうしても勝点3を獲得したいという思いがあった。そして、両チームの気迫と意地がぶつかり合った激戦を制したのは川崎Fだった。
試合開始後わずか6分、千葉の意表を突く形で、川崎FのMF中村憲剛の豪快なミドルシュートが決まった。相手に先制点を許してしまった千葉は、川崎Fの3バックの背後のスペースを狙ったロングパスも使いつつ、ボールを支配して反撃。それに対して、川崎Fはボールを奪うと素早いカウンター攻撃を仕掛けた。36分、千葉はMF坂本將貴が入れたスローインのボールを、MF羽生直剛がダイレクトで前線へパス。これを受けたFWハースは、川崎のDF箕輪義信と競り合いながらも、ドリブルから見事に同点弾を決めた。
後半は、両チームがボールを奪うと素早い攻守の切り替えで攻め合う展開となった。だが、川崎Fがシンプルにゴール前に攻め込むのに対して、千葉はゴール前で手数をかけすぎたり、連係ミスが出たりしてフィニッシュまで持ち込めない場面が見られた。70分、川崎Fディフェンスの執拗なマークを受けていた千葉のFW巻誠一郎が、フリーに近い状態でハースのロングパスを受けたが、放ったシュートは右のゴールポストに当たってノーゴール。後半の千葉は決定機がこの1回だけだった。だが、攻撃を確実にシュートで終わらせる回数が多かった川崎Fは、86分、ゴール前に飛び込んだMF谷口博之がMFマルコンのクロスボールをかするような形でヘッドに当てる。そして、このゴールが決勝点となった。
この一戦のマン・オブ・ザ・マッチといえる中村に象徴されるように、川崎Fの選手は最後までよく走り、粘り強い守備で千葉の攻撃に対応した。エースストライカーのFWジュニーニョを出場停止で欠いていたが、その穴を攻撃面で感じさせない戦いぶりだった。
一方の千葉は、MF阿部勇樹のワンボランチに、2列目のMFクルプニコビッチが通常よりも引き気味というフォーメーションだったが、選手に疲れが出てきた後半は中盤の守備が甘くなった。ボランチでプレーする選手が負傷明けや出場停止だっただけに、右ウイングバックのMF坂本將貴をボランチで起用する手もあったはず。だが、アマル オシム監督のスタメン起用と選手交代のタイミングに疑問は残るにしても、ピッチで戦うのは選手だ。結果を出せなかった悔しさを、再び川崎Fと戦う9月3日のヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦にぶつけてほしい。
以上
2006.08.31 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
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