9月9日(土) 2006 J1リーグ戦 第22節
横浜FM 1 - 2 川崎F (16:04/日産ス/22,769人)
得点者:'51 マルコン(川崎F)、'58 ジュニーニョ(川崎F)、'84 河合竜二(横浜FM)
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「後半のコーナーキックからの失点・・・あれがエアポケットだった。あれがなければ、もっと勝負をかけられた」。横浜FM・水沼監督が悔やんだのは、川崎Fの先制シーン。マギヌンの蹴った右コーナーキックは、高さで勝負する横浜FMディフェンス陣の頭の上を越えて、ファーサイドへ。ここにいたマルコンがフリーでヘッドを叩きつけたのだ。
「マルコンに誰がつくのか、ハッキリしていなかった」とは、横浜FMの河合竜二。だが、この日の川崎Fは、『マルコンは後方でこぼれ球を拾う』というのがコーナーキックの約束事だったという。なのに、前半のコーナーキックでは、なぜかマルコンがふらふらと上がっていく。横浜FMは奥大介、田中隼磨が対応。それを見た川崎F・関塚監督がハーフタイムに指示を出す。「185センチのマルコンと170センチ台の奥、田中。そのギャップを衝け」と。これがまんまとはまり、川崎Fがゲームの主導権を握ってしまった。
昨年来の神奈川ダービー。先取点を奪ったのはことごとく川崎F。1ヶ月前の等々力での対戦は初めて横浜FMが先制するも、すぐに追いつかれてドロー。しかし、この日の横浜FMは、高い位置からのプレス、中盤で相手にスペースを与えない動き、そして相手ゴール前でも次々に飛び出していく連動性が機能し、前半はプラン通りに進めることができていた。
5分、横浜FMは久々にボランチに入った那須大亮が自陣からドリブルして、ドゥトラへパス。中央に切れ込んだドゥトラが、奥とのワンツーで突破を図る。7分には左サイドに流れた奥が左足でセンタリング。那須のヘディングシュートは右へ逸れた。13分には田中隼のクロスに奥がスタンディングヘッド。17分にも右から田中隼が切れ込んでマイナスにクロス。ニアに奥が飛び込んだが、相手DFにブロックされてしまう。
横浜FMは、好調の久保が前半に決められなかったのも大きかった。41分、自陣から田中隼が久保へ当てる。久保が粘る間に松田も攻撃参加。そして、右サイドで持った久保が切れ込んで放った左足ミドルシュートはバーを超えた。前半終了間際にも、松田が体を投げ出して奪ったボールを素早く前線に運ぶ。田中隼のクロスに久保が競ってゴール前にこぼれて、詰めていくが惜しくもGKにクリアされてしまった。
川崎Fも20分過ぎから反撃を開始する。23分、相手のパスミスをカットした中村憲剛のスルーパスは、右から裏へ飛び出た我那覇へ。GK榎本達也が飛び込んでセーブする。29分には、横浜FMのバックパスに中村がGKへプレスをかけ、キックミスから得たスローインにも、残っていた中村が左からクロスを上げる。前半で5本獲得したコーナーキックにも、31分に谷口、43分に箕輪がヘッドを叩きつけたが、榎本達のセーブなどに遭った。
「苦しい時間帯を乗り切れただけに、先に点を取りたかった」と榎本達。だが後半、コーナーキックから失点すると、自然とディフェンスラインも前がかりになり、その裏を衝かれて2点目を許したのがわずか7分後。川崎Fは右サイドの森勇介からスルーパスが出た。「ガナ(我那覇)に出したつもりが、スルーしたら、その先にジュニがいた」と驚く森。「集中力を切らさず、裏のスペースを探し続けた」というジュニーニョのゴールで、早くもここで『勝負あった』という感も否めなかった。
しかし、横浜FMも簡単にあきらめるわけにはいかない。奥に代えて大島秀夫、那須に代えて吉田孝行、終了10分前にも、久保に代えてハーフナー・マイクを投入して、ゴールを奪いに行くが決定力を欠く。73分、相手陣内で川崎F・森が警告を受けて、もらったチャンスも活かすことができない。ようやく84分、コーナーキックから河合が体ごとぶつけていくヘッドを押し込んで1点を返したが、反撃もここまでだった。「中盤で奪ったボールを簡単に奪い返された」。試合後の河合からは、反省の弁ばかりが口を衝いて出た。那須とともに初めて組んだダブルボランチ。「彼らは前に飛び出す力はある」と水沼監督は弁護したが、川崎Fの攻撃を封じるには、中盤で落ち着かせるプレーヤーの存在もキーになることを改めて実感させた。具体的には、ベテラン上野良治の不在が大きかった。
一方の川崎Fは、4連勝で勝点を『47』に伸ばし、2位をキープ。首位・G大阪にピタリ着いて離れない。10試合ぶりに前半を0-0で折り返すという、苦しい展開ながら、一瞬にしてリズムを自分たちに奪い返すという強さは、日を追うごとにホンモノになりつつある。
以上
2006.09.10 Reported by 近藤泰秀(インサイド)
J’s GOALニュース
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