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【J1:第24節 鹿島 vs F東京 レポート】フェルナンドのハットトリックでF東京に勝利。優勝戦線にしぶとく残った鹿島(06.09.24)

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9月24日(日) 2006 J1リーグ戦 第24節
鹿島 3 - 2 F東京 (15:04/カシマ/17,398人)
得点者:'28 フェルナンド(鹿島)、'47 フェルナンド(鹿島)、'67 フェルナンド(鹿島)、'83 梶山陽平(F東京)、'89 今野泰幸(F東京)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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「水曜日(ナビスコカップ準決勝、横浜F・マリノス戦)でかなりフィジカル、メンタル両面を要求された中、これだけの内容を出したことをかなりプラスに捉えている」
 日ごろ、メディアに多くを語ろうとしないパウロアウトゥオリ監督が、試合後の記者会見で柔らかな笑みを浮かべた。先週16日の清水エスパルス戦から1週間で3試合という強行日程を強いられる中、攻守の要・フェルナンドがハットトリックを達成し、勝利の立役者となったのだから、指揮官も喜ばないはずがない。これで鹿島アントラーズは勝点を45に伸ばし4位に浮上。優勝戦線にしぶとく残った。逆にFC東京は5連敗。J1残留を争うゾーンが見え隠れする状況に陥った。

 鹿島灘からのやや強い海風は吹いたものの、爽やかな秋晴れに恵まれたカシマスタジアムで24日、15時からJ1第24節・鹿島対F東京戦が行われた。

 8月はわずか1勝しか挙げられず、ガンバ大阪、浦和レッズらトップ集団に勝点差を広げられていた鹿島だったが、9月に入って連勝。20日には3年ぶりのナビスコカップ決勝進出も決めた。その勢いをリーグ戦にもつなげたいところ。この日は背中を痛めているアレックス・ミネイロが欠場。代わってダ・シルバが先発に抜擢された。さらに試合直前のアップ中に岩政大樹が右足内転筋を痛めリタイア。急遽、大岩剛がスタメンに入った。大岩と青木剛のセンターバックは試合経験が少ないだけに、連携面がやや不安視された。
 一方のF東京も攻撃の核となるルーカスが右ひざ痛でベンチスタートを余儀なくされた。そこで倉又寿雄監督は4−5−1の布陣にして、梶山陽平をトップ下に置く形を採った。最終ラインは藤山竜仁がセンター、伊野波雅彦が左サイドに入った。

 連戦の疲労蓄積が懸念された鹿島だったが、立ち上がりからいいリズムで試合を進めた。柳沢敦、ダ・シルバ、野沢拓也、ファビオ・サントスの前線4人が流動的に動いて攻撃の起点を作り、ボールポゼッションを見せる。タテに蹴りだすばかりだった横浜FM戦の反省を踏まえ「つなぐサッカー」を強調したパウロアウトゥオリ監督に選手たちは確実に呼応した。

 そして前半28分、鹿島に1点が生まれる。増田誓志→ファビオ・サントス→ダ・シルバとうまくつながったパスを受けたフェルナンドが、ペナルティエリアの少し外側から思い切り左足でシュート。豪快にゴールを奪ったのだ。前節の清水戦でも同じような形から先制点を奪っていた彼が攻撃陣の口火を切った。「相手は連携がしっかりできているし、黙っていてもお互いの動きが分かっていた」と今野泰幸も話したが、この1点をもたらすまでのコンビは大いに光った。

 鹿島1−0リードで折り返した後半。倉又監督は温存していたルーカスを川口信男に代えて投入。攻撃意識を鮮明にする。ところがその姿勢に相反するように、F東京は痛い2失点目を喫する。野沢の左CKに合わせニアサイドに飛び込んだのがまたもフェルナンド。「自分がヘディングでゴールを決めるなんてびっくりした」と本人も話す得点で、鹿島はさらに勢いに乗った。

 そして彼らが試合を決めたのは後半22分の3点目。まるで2点目を再現するように、野沢が左CKを蹴る。これがニアサイドにいた増田の頭に当たって、ファーサイドに走りこんだフェルナンドがゴール。来日4年目にして初めてのハットトリックに、彼は看板広告を飛び越えて派手なガッツポーズを見せる。サポーターからも大歓声が沸き起こった。

 かつて常勝軍団といわれた頃の鹿島であれば、このままガッチリと守りを固め、3−0で完勝していただろう。しかし今のチームは平均年齢24.94歳(登録18人)の若さ。そこまで老獪な戦い方はまだできないようだ。後半38分に梶山陽平に強烈なミドルシュートを浴び、1点を返されると、チーム全体がオロオロしてしまう。終盤に柳沢とダ・シルバが下がり、田中康平と興梠慎三が入ったことも影響しているのかもしれないが、彼らはキープすべきところでボールをキープできない。そして後半44分に今野に2点目を奪われ、あと一歩で同点にされそうなところまで追い詰められてしまった。

「これは我々だけでなく日本サッカー全体の問題だ」とパウロアウトゥオリ監督が苦言を呈したと思えば、殊勲のフェルナンドも「2失点はいただけない。もっと気を引き締めないといけない」と顔を曇らせた。そのあたりの集中力を高めていくことが、この先の厳しい優勝戦線残留の条件だろう。首位・G大阪との勝点差は相変わらず10。残り11試合という状況を考えると現実はかなり厳しいが、鹿島は可能性を信じて戦い続けるしかない。この勝利を今後へ飛躍の糧にしたい。

 F東京はこれで連敗から抜け出すきっかけを今回もつかめなかった。「このチームは優勝できるタレントが揃っているし、大きく伸びる可能性もある。今は苦しいけど、チームとして脱皮しないといけない」と今野も苦しい表情を浮かべた。けれども何かしら火がつけば、終盤のような猛攻を見せられる実力はあるのだ。5連敗の原因をしっかりと分析して、次につなげることが肝要だ。

以上

2006.09.24 Reported by 元川悦子

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