11月11日(土) 2006 J1リーグ戦 第30節
福岡 0 - 2 広島 (15:05/博多球/11,505人)
得点者:'15 ウェズレイ(広島)、'16 ウェズレイ(広島)
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15分、ショートコーナーを受けた青山からのリターンパスにウェズレイがダイレクトでゴールを狙う。右足インサイドで捉えられたボールはゆっくりと、そして確実にゴール右上に向かっていく。ジャンプしながら必死に右手を伸ばすGK水谷雄一。しかし、ボールは無常にもその先を通ってゴールネット吸い込まれた。「堅守速攻」をチームスタイルにする両チームがのどから手が出るほど欲しかった先制点。そして、このゴールが試合の全てを決めた。
ゲームは予想通り、両チームがにらみ合うような展開で幕を開けた。自陣に構えて広島が前に出てくるのを待つ福岡。最終ラインでゆっくりとボールを回して相手の隙を窺う広島。相手の出方は先刻承知。そんな中で慌てず、騒がず、ゲームの流れを読み合う。そんな中、福岡が狙い通りの形を見せたのは7分と8分のプレー。広島が出てくるところを捕まえると、シンプルにパスをつないでゴール前まで運んでシュートを放った。
広島も、そう何度も福岡のパターンにははまらない。「相手が来ないんだったら持っていてもいいし、落ち着いて、無理に前に行くこともない」(戸田和幸・広島)。いつでも出て来いと言わんばかりにボールをゆったりと保持する。しかし、福岡が中盤で不用意なプレーを見せると鋭く寄せてボールを奪取。そして、シンプルにウェズレイ、佐藤寿人に預けてゴールを託す。広島の狙いはこのパターン。リスクを最小限にとどめて攻撃に出るタイミングを探す。
ジリジリとするような我慢比べ。誰もがそう思った矢先に冒頭の先制ゴールが決まる。そして、予想外のゴールにシナリオを崩された福岡が前がかりになった瞬間、再び広島がゴールを手に入れた。時間は先制点から1分後。吉村光示と柳楽智和の連携ミスから最終ラインの裏にこぼれたボールを佐藤が拾うと、そのまま加速してゴール前へ。最後は佐藤の右側を併走してきたウェズレイへ。ウェズレイは頭で合わせるだけでよかった。
ここからは広島は、ウェズレイ、佐藤の2人を残して全員が下がってゴール前を固めた。そして福岡のサイド攻撃には、ストッパー、ボランチ、WBの3人が対応して突破を許さない。「ラッキーな点が入ってしまったので、その後は向こうも徹底して守りに入ってしまったし、うちもカウンターからという攻撃が出来なくなってしまった」(吉村・福岡)。福岡に惜しいシュートもあった。スタンドが沸くシーンもあった。しかし、もともと攻撃力に課題のある福岡は、守りを固める相手を崩すことができなかった。
残留争いのライバルであるC大阪が敗れ、京都が引き分けたために福岡の16位は変わらず。しかし、混沌としたサバイバルレースは依然として続いている。「これから強豪との対戦が続くし、正直言って厳しくなったけれど」。そう問いかける記者に布部陽功は答えた。「今日も厳しかったし、残り4試合も厳しいですし、もう楽な試合はないです。でも目の前の1試合、1試合を死に物狂いで戦えるようにプレーします」。気持ちが萎えた時点で戦いは終わる。福岡は残り4試合に全てをかける。
そして、J1残留をほぼ手中に収めたかに見える広島も気は緩めない。「まずは残留が確定してから上を見るという形にしないと。油断は禁物だと思います。今はいい流れで来ているので、流れを止めないように次も戦いたい」(森崎和幸・広島)。サッカーは最後まで何があるか分からないスポーツ。堅守と、ウェズレイ、佐藤の強力2トップを武器に、自分たちの戦い方で残り4試合に臨む。
以上
2006.11.11 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
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