●AFCアジアカップ2007予選大会 グループA
11月15日（水）19：10キックオフ／札幌ドーム
日本代表 vs サウジアラビア代表
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9月3日、サウジアラビア・ジェッタの地で喫した敗北は、オシムジャパンにとっての初黒星だった。「敗戦からも学ぶべきことがある」と常々語っているオシム監督は、その敗戦後にこう話している。「今日は負けてよかったのかもしれない。ただし、負けて痛みがないわけではない。私も胸が痛むが、選手のほうがもっと悔しいだろう」。
ともに予選突破を決めている今、日本とサウジアラビアのこの一戦は消化試合なのは確かだ。しかしオシム監督も選手も、誰一人として単なる消化試合だと考えてはいないだろう。新しいことを試すためのテストという意味もあるだろうが、それだけでもない。「サウジアラビアには借りがある」（闘莉王）。アジア王者の日本にとっては、プライドを賭けたリベンジマッチだ。

サウジアラビアは今回、先週の金曜日に来日。オシム監督もこれには「サウジアラビアはここ2週間以上、リーグ戦を中断して代表チームの練習をして、テストマッチをやって、しかもわれわれが招集するよりも前に来日して札幌に入っている」と警戒を隠さない。試合会場は札幌ドームということもあり、気候の問題もほとんどない。相手はまずまずのコンディションで試合に臨んでくるだろう。
またサウジアラビアのマルコス・カストロ監督は「7人呼んだ若手選手のうち、4人はスタメンで使いたいと思っている」と明かした。また前回の対戦時に不在だったムンタシャリ、アルカフタニといった選手も負傷から復帰。サウジアラビアの顔ぶれは前回の対戦から大きく変わりそうだ。

迎え撃つ日本代表は、サウジアラビアの前日公式練習のあとに、18時30分から練習を開始。練習の最後に行った紅白戦のメンバーは
FW（2トップ）巻：（千葉）、我那覇（川崎Ｆ）
ＭＦ：羽生（千葉）、今野（Ｆ東京）、鈴木（浦和）、両サイドに三都主（浦和）、加地（Ｇ大阪）
ＤＦ：闘莉王（浦和）、阿部（千葉）、駒野（広島）
ＧＫ：川口（磐田）
が顔を揃えた。
紅白戦前のフォーメーション練習では三都主を外して駒野を左、今野をストッパーに入れる形も確認している。オシム監督は「相手がどうくるかわからない。どうにでもいけるように準備をしておけ」と選手たちに伝えたという。「経験値でいえば真ん中よりもサイドのほうがいいけど、真ん中でも役割はわかっている」と駒野。代表で初めてボランチを務める可能性が出てきた今野も「どこのポジションに入るか分からないが、まずは守備が大事になる」と準備万端。サウジアラビア戦の先発は先述した紅白戦の主力組に、フリーマンとしてプレーしていた中村（川崎Ｆ）を加えた中から選ばれることになりそうだ。
「相手のいいところを消すということをやっていきたい。それから、サウジアラビアの選手を驚かせたいとも思っている」（オシム監督）。日本代表の今年の最終戦。きっちりと借りを返して、2006年を締めくくりたい。

以上

2006.11.14 Reported by 寺嶋朋也（サッカー新聞エルゴラッソ編集部）