今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第49節 東京V vs 鳥栖 レポート】連勝を目指して戦った東京V。J1昇格の可能性に懸けた鳥栖。両チームのサポーターが拍手を送った闘志あふれた一戦。(06.11.18)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
11月18日(土) 2006 J2リーグ戦 第49節
東京V 3 - 2 鳥栖 (14:04/味スタ/4,754人)
得点者:'2 シウバ(東京V)、'27 飯尾和也(鳥栖)、'33 藤田祥史(鳥栖)、'39 富澤清太郎(東京V)、'85 平本一樹(東京V)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
----------

試合開始の数時間前から、味の素スタジアムには東京Vのサポーターの姿があった。真新しい布に選手一人ひとりの名前を描き、メッセージに想いをこめる。その布は100枚にも及んだ。ともすれば消化試合の感が強い今節、そして間もなく近づく契約更改の時期を目前に、サポーターたちは勝利を信じ、「今年を戦った仲間を誰一人として失いたくない…」という強い気持ちで試合に臨んだ。
一方の鳥栖サポーターは、初見参の味の素スタジアムで、僅かに残すJ1昇格圏内の3位以内を目指して、選手たちを鼓舞する準備を進めた。ピッチ上もさることながら、スタンドにも熱いものが燃え上がっていた。

試合のほうは東京Vの『早すぎる先制』で始まった。2分、左サイドでオーバーラップを仕掛けようとした鳥栖・衛藤からボールを奪った東京V・平本が、右サイドをトップスピードで駆け抜ける。カバーに入った吉田も振り切り、中央へクロスを入れる。一瞬フリーになったシウバは落ち着いてボールをゴールへと押し込むだけだった。キックオフ直後の東京Vは、平本とシウバが鳥栖の4人のDFを挟み込むようなポジショニングを取っており、『サイドを狙うぞ』と言わんばかりだった。早々の得点で鳥栖が目覚め、12分・14分・16分と立て続けにチャンスを作るが、フィニッシュに迫力を欠き、ゴールを割れない。その後も平本が右サイドを狙い続け、中盤での激しいプレスの応酬で試合は進む。

鳥栖はエース・新居を出場停止で欠いたが、その心配は6分間で払拭された。27分、2度目の右CKにヘッドで合わせたのは飯尾。古巣に恩返しする同点ゴールで鳥栖が追いつく。さらには31分、中盤でバランサーとなっていた高橋がルーズボールを素早く奪い取る。右へ流れるドリブルに東京VのDF陣がつられ、フリーになった藤田が決めた。
このまましばらく様子を見るかと思いきや、東京V・ラモス監督は迷わず動いた。中盤でマッチアップに取られる時間を自分たちの攻撃の時間に変えるべく、菅原に代えて喜名を投入。流れはすぐに変わった。39分、長野が右CKでニアに飛び込みつつ、ファーサイドのゴールネットを揺らすヘディングを決めた。さらにはハーフタイムにセンターバックの一柳を下げて金澤を入れ勝負に出る。マルクスを低い位置からスタートさせ、シウバが一気にゴールに飛び込む…カウンターと個の技術を融合させて、追加点を狙った。
鳥栖も交代枠をフルに使用。特に9試合ぶりの出場となる鈴木の投入は最前線にスピード感をもたらし、この日効果的だった藤田とまた一味異なる脅威を東京Vに与えた。しかし、ごく僅かなタイミングのずれとミスで、持ち味のパスワークもゴールへと繋がらない。

試合を決定付けたのは85分。鳥栖DFのミスを見逃さなかった平本が、ハーフウェイライン付近からドリブル突破を図る。追走した3人のDFを巧みにかわして一気にシュート。「あのドリブルは防ごうとしても無理」と敵将・松本監督に言わせた平本の会心の一撃で、東京Vは1ヶ月ぶりにホームで勝利した。

前節、東京Vは雨の三ツ沢で横浜FCに勝利し、控え選手たちまでもが両手の拳を突き上げてサポーターたちと歓喜に湧いた。チーム一丸となって戦う姿勢は今節も継続し、2連勝をもたらした。J1昇格の望みが断たれた今は、試合後に平本が語った「今さら…という感は否めない」という気持ちが強いだろう。しかし今日の勝利そして2連勝から積み重ねていかなければ、その先にある目標など掴めない。「一歩ずつ」「一丸」こそが、再び
J1を目指す東京Vのキーワードになり得るかもしれない。
一方の鳥栖。わずかに残っていた可能性は『自滅』で費えた。7試合ぶりに味わう敗戦の屈辱、試合後の挨拶ではうなだれ、目に涙を光らせる選手も。悔しさを露わにする姿が見られるようになったのも、鳥栖の成長の証。サポーター席からは「顔を上げろ!」「まだ戦いは終わっていないぞ!」「自信を持て!いい試合だったぞ!」という声が飛び、シーズン終盤の切ない雰囲気に飲み込まれそうな選手たちを叱咤激励した。選手たちも「残り3試合は絶対に全部勝つ」と決意を改めて力強く語り、会場を後にした。
両チームとも力の全ては出し切れなかったかもしれないが、その闘志の全ては確実にピッチ上にあふれていた。


以上

2006.11.18 Reported by 壽山知里
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着