12月2日(土) 2006 J2リーグ戦 第52節
湘南 0 - 3 柏 (14:05/平塚/9,704人)
得点者:'33 フランサ(柏)、'53 石川直樹(柏)、'64 リカルジーニョ(柏)
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アウェイ側スタンドを彩る鮮やかな黄色が、さらにその輝きを増していた。昇格を決めた柏と応援に大挙したサポーターが文字どおり手を取り合い、勝利の喜びに酔いしれている。湘南の2006シーズン最終戦のセレモニーは、歓喜に震える柏コールが傍らで響くなか、行なわれた。
「現実をしっかり受け止め、もっと走り、もっと闘う。来季はもっと強い気持ちを持てるチームになって、目的地に向かい全員で漕いでいきたい」マイクを握った菅野将晃監督は、そう力を込めた。
開幕戦で勝点1を分け合った両者の明暗…昇格か否かだけではない。この日刻んだ「0-3」というスコアには、今季の湘南を象徴するような場面が多分に潜んでいた。
まずは33分、右サイドでフリーキックを得た柏が、素早いリスタートで湘南の隙を突く。ショートパスを受けた蔵川洋平によるクロスは、ゴール前を固めていた湘南DF陣を越えた。ファーサイドで待ち受けていたのは、フランサである。直前にダイレクトシュートを枠の外へと外していた背番号10は、2度目はないと言わんばかりにキープして狙いすまし、右足を振りぬいた。
先制こそ許したが、試合開始から少なくとも20分間は湘南のリズムだったはずだ。アジエルが時間をつくり相手を誘い出し、効果的に左右へ散らす。「望(加藤)や中町、紘司(坂本)、そして石原が絡む中盤のポゼッションは高くなってきた」と指揮官も手応えを感じ取ったように、アジエルを軸とする攻撃の連動性は、進化の証だった。
集中力の高い守備も見逃せない。柏の鈴木達也のスピードには脅かされたが、ボールを奪われては坂本を中心に奪い返し、サイドに持ち込まれてもクロスを容易には許さなかった。ヘディングの競り合いに象徴されるように、闘争心でも相手を上回っていた。
しかし、チャンスを失すれば流れは相手に傾いていく。4分には中町がシュートを、15分には加藤がPA内の勝負に持ち込むが、ゴール前を必死に固める相手に阻まれてしまう。16分には坂本が風上を利用し右足でシュートを撃つも、GK南雄太の正面を突いた。加えて10分に加藤が見舞ったフリーキックも、クロスバーに嫌われている。「攻めた後の我慢しなければならない時間帯に失点してしまう」と中町が肩を落とした柏の先制点は、述懐どおりのわずかな綻びから生まれたものだった。2点目もまた、フリーキックからだった。左寄りからリカルジーニョが蹴りこんだボールを、石川直樹がヘディングでねじ込んだ。
セットプレーの失点もさることながら、このとき思い出されたのは、菅野監督就任直後、「0-2」で敗れた鳥栖戦(21節)である。「1点目が入ったあと、湘南の気迫がガクッと落ちたのが判った」とは、鳥栖のゲームメイカーである山口貴之の弁だ。そのときとまさしく同じ空気を、筆者は記者席にいながら感じざるを得なかった。その11分後、押し込まれて生まれた最終ラインの前のスペースをリカルジーニョに使われ、決定的となる3点目を献上した。
「『経験』って、ただ年を重ねることじゃないんだよ」と、菅野監督が語ったことがある。
「いかに受け止め、変わろうとするか。そういう姿勢をもって初めて、経験は培える。我々は変わっていかなければいけないし、もちろん私も監督として、選手たちをもっと突き動かしていかなければならない」
指揮官が言わんとしたのはおそらく、加藤のことだろう。彼のサッカーと向き合う姿勢は、37歳という年輪が育てたのではない。つねに上を目指し、変わろうとする思いが朽ちないからこそ、「経験」として培われていく。
最終戦の今日、湘南は昇格の喜びを目の当たりにし、敗北の口惜しさや無念を深く胸に刻みこんだ。この現実を真正面から受け止め変わろうとすることが、経験となって意味を放ち、来季のスタートとなる。「個の緩みや集中力のなさをなくす雰囲気を作らなければいけない。そのためなら、自分は嫌なヤツに徹する。もう負けたくない」ゲームキャプテンを務めた坂本が、自身の誓いとともに、来季のチームの姿勢を代弁した。変わる準備は、すでにできている。
以上
2006.12.02 Reported by 隈元大吾
※【J2:第52節 湘南 vs 柏 柏レポート】
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