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【第86回天皇杯5回戦 G大阪 vs 広島 レポート】主力を欠くものの後半ロスタイムに同点弾を決めた広島を、G大阪が遠藤の活躍で退ける(06.12.09)

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●第86回天皇杯5回戦
12/9(土)13:00/3,625人/神戸ユ
G大阪 4-2 広島
得点者:64'佐藤寿人(広島)69'遠藤 保仁(G大阪)77' マグノ アウベス(G大阪)89'森崎 浩司(広島)110'寺田 紳一(G大阪)112' マグノ アウベス(G大阪)
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やはり、別格だった。G大阪における遠藤保仁という存在がいかに大きいのか、この試合で明確に提示してみせた。
絶好調の時と比較すれば、さすがに運動量は少ない。ミスからボールを奪われるシーンも何度かあった。しかし、足りない部分は頭脳的なポジションどりでカバーした。ボールが動くたびに少しずつ位置を変え、常にいい形でボールを持とうとする。柏木陽介や桑田慎一朗といった広島の若いMFがプレスをかけても、卓越した技術と的確な判断でそこをいなし、ボールをワイドに展開する。G大阪のチャンスはほとんどが遠藤を経由して創られていたし、そこは広島も当然わかっていたのだが、それでも彼を抑えこむことができなかった。

スタミナが落ちてきたはずの後半から、さらに輝きを見せたことは恐れ入るしかない。69分にPKを落ち着いて決め、同点にする。77分には、素晴らしいクロスからマグノ・アウベスの逆転弾を演出した。そして延長戦、広島の決定的チャンスを山口智のスーパーカバーでクリアした直後、遠藤は最高のプレーを見せた。ペナルティエリア付近中央でボールをキープし、ゆっくりと時間をつくりながら相手DFを引きつける。そしてシュートと見せかけてタメをつくり、DFのバランスを崩した上で素晴らしいスルーパスを供給した。エリア内で完全にフリーとなった寺田は、飛び出してくる広島GK下田の逆をつき、落ち着いてゴールを決めた。
112分には、勝負を決める4点目も演出し、終わってみれば1得点3アシスト。G大阪の全得点を演出する遠藤の復活劇で、粘る広島を振り切った。

それにしても、広島は惜しい試合を落とした。ウェズレイ・戸田・ダバツ・青山・前田と主力を欠き、使えるフィールドプレーヤーはチーム全体で16人。ベンチに座っているのはDF5人とFW1人といういびつな構成にせざるをえなかった。それでも広島はしっかりと守備ブロックをつくってG大阪の攻撃を寸断し、そこからのカウンターでチャンスもつくった。1ボランチの森崎浩司が非常に運動量多く走り、ボールを何度も奪ってそこからスピードのある攻撃を演出し、G大阪を慌てさせたことも事実。さらに後半ロスタイムにはその森崎浩司が前線に飛び出して素晴らしい同点ゴールを叩き込み、広島のサポーター席は興奮のるつぼと化した。
惜しむらくは、69分のPKで同点にされた後、焦りからボールを失ってセットプレーを与え、逆転を許したこと。そして、延長後半は完全に運動量で上回り、決定的なチャンスを何度もつくりながら、そこで一瞬のスキを突かれて失点してしまったことだ。残り10分で失点してしまった後、闇雲に前に出てカウンターをくらい、決定的な4点目を失ってしまったことも含め、このチームの青さが出てしまったと言っていい。

しかし、主力抜きでG大阪に食らいつき苦しめ抜いたことは、広島というチームの成長の証明だろう。今季は残留争いに巻き込まれた広島だが、ペトロヴィッチ監督の下で見事にチームを立て直し、来季に向けて可能性を感じさせるチームへと変化した。試合後、挨拶にやってきた選手に対してサポーターから大きな歓声があがったのは、単にこの試合に対するねぎらいだけでなく、来季に向けての期待感を感じさせてくれたからこそ、だ。
一方のG大阪は、まだまだシーズンが続く。準々決勝の相手は横浜FM。「簡単に勝てる相手ではない」という遠藤の言葉どおり、厳しい戦いが待っていることは間違いない。しかし、リーグタイトルを失ったG大阪は、自らのプライドをかけて天皇杯というタイトルをとりにいく。その舵取りを行うリーダー・遠藤保仁が戻ってきたことが、この試合の何よりの収穫だろう。


以上

2006.12.09 Reported by 中野和也
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