■第85回全国高校サッカー選手権大会
平成18年12月30日(土)〜平成19年1月8日(月・祝)
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1998年。日本代表が初めてワールドカップのピッチに立った年。その幕開けにふさわしい決戦が76回大会の決勝だった。
高校サッカーに舞い降りた“赤い彗星”。真っ白のキャンバスに描かれた無数の足跡と、ボールの軌跡。その上で抱き合った本山雅志(東福岡)と中田浩二(帝京)の姿が鮮明によみがえる雪の決勝。
小笠原満男(大船戸)、遠藤保仁(鹿児島実業)、加地亮(滝川第二)といった黄金世代といわれる1979年生まれの選手が躍動した76回大会の話題は、いつも東福岡だった。
本山、手島和希、金古聖司ら屈指のタレントを擁し、史上初の3冠(インターハイ、全日本ユース、選手権)をかけて臨んだこの大会で、東福岡は周囲の予想を裏切ることなく、決勝に進出。インターハイ決勝と同じ帝京との一戦を迎えた。試合は、中田のクロスから帝京が先制するも、失点直後に東福岡が取り返し、そして本山のラストパスから決勝ゴール。九州をイメージさせる激しいプレッシングサッカーではなく、パスをつなぎながら崩していくスタイルで世間を沸かせた。
東福岡が白銀の世界の中で演じた逆転劇は、3冠と97年度における公式戦負けなし(49勝2分)の偉業を達成した瞬間でもあった。これまでどの高校も成し得なかった未知の領域にたどり着いた“赤い彗星”の記録は、いまだに真っ赤なまま輝き続けている。
※()内は当時の所属
以上
2006.12.13 Reported by 青柳舞子













