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【Jユースサハラカップ2006 決勝トーナメント準決勝 プレビュー】第1試合は「ミラーゲーム」になることが予想される三菱養和vs広島。第2試合はF東京vs名古屋の『日本の高校年代最高峰の戦い』に期待。(06.12.16)

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●Jユースサハラカップ2006 決勝トーナメント準決勝
12月17日(日)/長居2
11:00 三菱養和 vs 広島
14:00 F東京 vs 名古屋
-スコアボード速報は【こちら】-
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 Jユースサハラカップもいよいよ佳境を迎えた。17日には長居第2競技場で準決勝が行われ、ファイナリストが決定する。4強に残ったのは、サンフレッチェ広島、三菱養和SC、F東京、名古屋の各ユースチームである。

●第1試合
11:00 三菱養和 vs 広島


 第1試合で激突するのは広島と三菱養和の両チーム。広島は今年も優勝候補と呼ばれるにふさわしい陣容を整えた。秋までは守備が泣き所だったが、流動性が高く攻撃的な4−3−3システムをあきらめ、バイタルエリアと両サイドをきっちり埋められる4−4−2にシフトしたことで、これも克服された。本来のレギュラーが負傷で離脱した影響が残っていたセンターバックも、佐藤拓と篠原聖の2枚が大きく成長し、もはや「穴」ではない。左のサイドバックは、それまでボランチでの起用が多かった主将の遊佐克美を配置転換することで埋まった。右も攻守に質の高い野田明弘がいる。バックラインは、冬に至って一つの完成を見た感がある。

 中盤では、U-16代表の岡本知剛とバランサーの保手濱直樹で組む中央のコンビが安定している。森山佳郎監督は岡本をより前での仕事に絡ませたいと示唆しており、準決勝ではこの16歳の動きに注目したいところ。左MFの藤澤典隆は、もともと非凡なテクニックに定評のある選手だが、この大会では守備面での貢献が目覚ましい。U-17日本代表の右MF横竹翔も圧倒的な身体能力を武器に激しく上下動を繰り返し、攻守両面で存在感は十分。U-19代表候補の平繁龍一とU-17代表の中野裕太が組む2トップは紛れもなく大会最強の2枚で、三菱養和守備陣には大きな試練となるだろう。

 対する三菱養和は川崎F、G大阪、大宮とJクラブを「三連破」して、怒涛の勝ち上がりを見せている。ほとんどの人がG大阪の勝ち上がりを予想していたであろうブロックだが、そんな勝手な予想を見事に覆してみせた。
 この試合、4−4−2同士の、いわゆる「ミラーゲーム」になることが予想される。ポイントは三菱養和の「売り」である中盤だろう。U-17代表で、スキルフルなドリブル・パスが光る木暮郁哉と、1年生の大型ボランチ安田隆が組む中盤の中央は存在感十分。左MFに入る主将の大竹隆人は縦への突破と中央に入ってのプレーの双方をこなせる万能型で、攻撃の軸となる。元U-16代表候補の左サイドバック藤本修司と組む左翼は養和のキーだ。「横竹−野田」で組む広島の右サイドも相手のストロングポイントだが、このサイドの攻防は絶対に負けたくない。前線では、FW神村奨に期待がかかる。彼の持つ敏捷性とゴール前での機転は広島相手でも十分に通用するはず。中盤からのパスをうまく引き出したい。
 守備面では、相手の2トップを抑えないことには話にならないだろう。空中戦にも強いディフェンスリーダーの仙石玲を中心に粘りを見せられるかがポイントだ。最後尾を預かるGK時田健太の奮起にも期待したい。今大会、随所で用兵が冴えている斉藤和夫監督がどういった策を講じてくるかも注目だろう。いずれにせよ、森山監督が言うところの「魂のこもった熱い試合」になるのは間違いない。

●第2試合
14:00 F東京 vs 名古屋

 第2試合は、大会前から「隠れ優勝候補」との評判高かったF東京と、押しも押されもせぬ大本命の一角だった名古屋の対戦となる。どちらも年代別日本代表経験者、トップ昇格内定選手をズラリと揃えた豪華な陣容だ。大学を経由してプロ入りする選手や来年以降の昇格選手も含めれば、先発のピッチに立つ22人の半数程度がJ入りすることになるだろう。
 F東京はこの決勝トーナメントから吉本一謙・権田修一という二人のトップ昇格内定選手が合流できたのが大きかった。センターバックとGKというポジション上の難しさから、合流初戦となった磐田との2回戦ではぎこちなさが目立ったというものの、準々決勝ではその点をキッチリ修正。チーム全体の調子も確実に上向いている。同じく昇格の内定しているFW森村昂太は「彼らがいると"しまる"んです」という表現でその大きさを語る。ただ、吉本と権田だけの守備陣ではない。とりわけ、吉本とコンビを組む櫻井誠也の存在感は抜群だ。もともとはベンチメンバーだった選手だが、吉本が夏のクラブユース選手権を前に故障したことから、ポジションを確保。起用された当初はJヴィレッジ(クラブユース選手権会場)を訪れたサポーターの心配の種となったものの、「どんどん安定していった」(森村)。この大会でのF東京4強進出と、櫻井の急台頭は切っても切れない関係にあった。「サク(櫻井)は、この1年で一番伸びた選手だと思います」と、権田もその確かな成長を認める。今大会で吉本が復帰してもポジションを譲らず、逆に吉本とのニューコンビに磨きをかけつつある。FW岩渕良太といった1年生たちも着実な成長を見せ、MF稲葉基輝が準々決勝で途中交代から素晴らしい仕事をこなしたように、ベンチに座る2、3年生たちも腐っていない。上を狙う態勢は十分に整ったと言えるだろう。

 対する名古屋も負傷者がやや心配されるとはいえ、陣容的には申し分ない。最後の砦を任されるのは、かつて権田とU-16日本代表の正GKを激しく争い、最終的には控えに回った長谷川徹(U-18日本代表・昇格内定)がいる。権田も「楽しみ」と語ったように、公式戦初対決となるライバル対決は、ちょっとした見どころと言えるだろう。

 守備陣では余り語られることもないが、両サイドバックに注目してほしい。右の酒井隆介は元FWの超攻撃派。サイドバックとしてのキャリアが短いのでまだまだ完成度は高くないが、圧倒的な身体能力とベーシックな技術の高さを持つ。進学予定だが、今後に期待したくなる素材だ。逆サイドに位置する1年生の磯村亮太も、将来性十分で一見の価値はある。
 オフェンスではU-17代表の華麗なテクニシャン・花井聖と、トップ昇格内定のドリブラー新川織部の2枚が看板選手。ただ、圧倒的なフィジカルを武器にポスト役として存在感を見せる久保裕一も注目する価値のある選手だ。名古屋のサッカーは、「久保が体を張って粘る」ことを前提として動いている。F東京のセンターバックコンビとの激しい肉弾戦は、この試合の行方を決するポイントとなるに違いない。

 クラブ史上最強と言われるメンバーが揃った名古屋。F東京との一戦は、日本の高校年代最高峰の戦いになる。

以上

2006.12.16 Reported by Reported by 川端 暁彦(サッカー新聞エルゴラッソ編集部
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