●第86回天皇杯5回戦
12/16(土)13:04/埼玉/17,675人
浦和 3−0 福岡
得点:93'ポンテ(浦和)、108'ワシントン(浦和)、119'永井雄一郎(浦和)
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試合を優勢に進め、多くのチャンスを作りながら、ラストパスとシュートの精度を欠く浦和。ようやく枠を捕らえたかに思われたシュートは、体を張る福岡DFにブロックされ、あるいは福岡の守護神・神山竜一にはじき返された。そして浦和がリズムを崩したところを見計らって、福岡は古賀誠史を起点とした鋭いカウンターを繰り出す。トーナメント戦でよく見られるジャイアントキリングの典型的なパターン。1点入れば勝負が決まる。福岡サポーターの期待が高まる。
この日の福岡は、今シーズン当初に見せていた組織的な守備が蘇っていた。右MFの宮崎光平を中へ絞らせて3ボランチ気味で守って浦和の攻撃をブロックし、ワシントンには川島眞也がマークについて攻撃の起点を作らせない。そして奪ったボールを高い位置に残した古賀へ集めてカウンターを繰り出した。ゲーム運びは狙い通り、後はどこかでゴールネットを揺らせばいいだけだった。しかし、ジャイアントキリングは起こらなかった。今シーズン1、2の出来も、決定力不足という課題は残されたままだったからだ。
そして迎えた延長戦。それまで必死に粘り続けてきたためか、福岡の足が完全に止まった。ここからは浦和の独壇場。技術レベルは浦和がはるかに上。運動量の落ちた福岡は浦和の敵ではなかった。先制ゴールは93分。左サイドの深いところからの長谷部誠のクロスが、中央でつぶれたワシントンを経由してファーサイドへ。そこへフリーで現れたポンテが右足を一閃。福岡のゴールネットが大きく揺れた。
追加点は108分。永井雄一郎のドリブルからチャンスを作ってポンテへ。そしてワンタッチで流したボールを受けたワシントンのシュートがゴールを捕らえた。そして3点目は119分。ゴール前の混戦から、最後は永井雄一郎の右足が福岡に駄目を押した。浦和にとっては決して納得のいく試合ではなかっただろう。高い個人技を随所に見せたが、ミスが多く、運動量は少なく、攻撃のリズムも単調だった。しかし、終わってみれば3−0。これも実力のうちだろう。
リーグ戦終了直後の試合は難しいもの。その難しさは下位チームと戦う浦和の方が強く感じていたことだろう。おそらく、今大会で最も難しいラウンドだったはすだ。それを3−0というスコアで切り抜けた浦和。準々決勝では磐田と対戦する。1週間のインターバルは、大会へのモチベーションを高めるには十分な期間。次の試合でどんな戦いを見せるかが大会に連覇の鍵を握ることになりそうだ。
さて敗れた福岡。現有戦力で戦う最後の試合は、彼らにどんな思いを残したのだろう。J2降格という現実は、これからいろんな形で彼らを襲う。しかし、そんな出来事に正面からぶつかり、経験した悔しい思いをぶつけ続けることでしか、失ったものは取り戻せない。ただの悔しさで終わらせてしまうのか。悔しい思いを乗り越えて、ひと回り大きくなれるのか。これからのサッカー人生をどんな形にするのかは自分自身の心構えにかかっている。
以上
2006.12.16 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
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