■第85回全国高校サッカー選手権大会
平成18年12月30日(土)〜平成19年1月8日(月・祝)
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85回を数える冬の風物詩・高校サッカー選手権大会が今年も30日から開幕する。この大会を6度も制し「選手権ブーム」を作り上げたのが、名門・帝京高校(東京)を39年間にわたって率いた名将・古沼貞雄監督だ。2005年3月をもって指揮官は第一線を退いたが、今でも全国の有力校を回り、ユース年代を軸にサッカーを見て回る忙しい日々を送っている。「選手権の顔」といっても過言ではなかった人物にJ's GOALにご登場いただき、大会の思い出や今大会への期待、高校生へのメッセージをいただいた。
【1976年に首都圏開催へ移行した頃の盛り上がりはすごかった!】
Q:今年も高校選手権の季節がやってきました。39年間、帝京の監督を務められた古沼先生ですが、「選手権」を一言で表すと、どんな言葉になりますか?
「高校サッカーといえば『正月』、『寒い』…、そんな感じだろうね(笑)。真っ先に思い出すのは、選手権前になると必ず業者が分厚いベンチコートを用意してくれたこと。まあ、15〜16年前から温暖化が進んであまり寒くなくなったから、ウインドブレーカーの上下で済んでいるけど。それと、選手権はメディアの扱いも別格でした。テーマソング『振り向くな、君は美しい』を聞くだけで、グッと感じるところがあるよね」
Q:あのテーマソングは、選手権が首都圏開催になった時にできたそうですが?
「そうです。今は国士舘大学の教授扱いになっている元日本テレビ・スポーツ局長の坂田信久さんが企画したんです。当時、読売グループにとって『野球は巨人、サッカーは選手権』だった。正力松太郎さんが『お茶の間でサッカーの理解度が深まるように』と選手権放送に力を入れたのが始まりなんです。
その後、富士ゼロックスや日立みたいな大きなスポンサーもついて、大いに盛り上がりましたね。Jリーグが発足してから少し観客動員が減ったりしたけど、それでも選手権が高校サッカーにとって最大の目標であることは今も変わりませんね」
Q:古沼先生は帝京で39年間指導され、6回も選手権で優勝されています。
「まさに自分自身を賭けた全てが高校サッカーといっても過言ではなかったですね。戦いの中には高校総体とか高円宮杯もありましたが、やはり選手権こそが『メインの大会』。他のトーナメントは選手権の準備と位置づけていた感じです。
だからこそ、12月も半ばを過ぎると『いよいよ』と気分が高まってくる。だいたい15〜30日くらいが最後の仕上げ期間。私は現在、全国7〜8校の巡回指導をしているんですが、今回も大津(熊本)、桐光学園(神奈川)、青森山田(青森)、そして滝川第二(兵庫)の仕上げを手伝っていますよ。
自分が帝京を率いていた頃は、午前・午後練習したり、合宿をしたこともありました。22〜23日くらいまで一番ハードに追い込んで、ラストの前は練習試合を入れたりしましたね。やりすぎた時は少し息抜きもさせました。平岡(和徳=現大津監督)や前田治(現解説者)たちが4度目の選手権優勝を果たした時なんか、大会直前に八千代(千葉)と練習試合をして、その後、ディズニーランドに連れて行ったことがありました。本当は『八千代に大勝したら連れて行ってやる』という約束だったのに、選手たちはかなり苦戦して2−1で勝つのがやっとだった。でも、だからといってディズニーランド行きを取りやめたら、子供たちは意気消沈するでしょう。それで『じゃあ、行くか』と渋々連れて行った記憶があります(笑)。選手権を勝ち抜くには、時にリラックスも必要。ディズニーランドだけじゃなくて、焼肉をやったり、健康ランドに連れてったり、いろいろしましたよ」
※インタビュー全文はこちらからご覧ください
インタビュアー:元川悦子
以上
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一覧へ【第85回高校サッカー:古沼貞雄さん(元帝京高校サッカー部監督)インタビュー】高校サッカー選手権の思い出と期待(06.12.27)













