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●第一試合
野洲(滋賀) 1-4 八千代(千葉)
1/3(火)12:10 キックオフ/11,000人/市原
得点者:9' 米倉恒貴(八千代)、54' 山崎亮平(八千代)、68' 前田大地(八千代)、73' 高橋佑輔(八千代)、79' 乾 貴士(野洲)
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後半ロスタイム。紺色のユニホームの背番号10が、左方向からゴールに向かってドリブルを始めた。一人かわし、二人かわし、三人かわして、右足を振りぬく。直後、試合終了の笛が鳴る。1−4。2度目の頂点を目指した野洲の、乾貴士の高校サッカーが終わりをつげる。
「野洲の10番は重いよ。昨年は(平原)研くんがつけたんだよ。あんなパスはオレには出せへん」不安がいつもつきまとう。日本一になったチームの『10』をつける意味は、そのまま野洲のイメージにもつながる。自分がダメなら、チームもダメといわれることもある。勝っても負けても、活字になって自分の名前が新聞やテレビで踊っている。
「プレッシャーはないけど、なんかやらなきゃ、っていうのはどっかであるのかもね」選手権直前。乾の口からこの大会は調子が悪いと聞かされた。2回戦も「あの(得点となった)FKがなかったら、オレ立ち上がれへん」と苦笑いを浮かべていた。その気持ちを隠すように「早く八千代とはやりたいよ」といつものようにおどけてみせる。
迎えた八千代戦。乾へのマークは厳しく、自由にボールを扱うことを許されなかった。前を向くことも、サイドへ振ることもできずに、ピッチの真ん中で立ち往生していた。そして前半9分。八千代10番、米倉恒貴が乾のお株を奪うようなドリブル突破からの個人技で豪快にゴールを決める。得点後の八千代はFWを前線に残して8人が引き、野洲のサイドを封じるだけでなく、前線の選手にスペースを与えずにいた。そして後半。前がかりになった野洲に八千代が襲い掛かる。14分、28分、33分と得点を重ね、野洲の追撃も攻撃意欲も奪い取った。
0−4とリードされたロスタイム。左サイドにポジションを移した乾の高校ラストプレー。やわらかいドリブルでDFを抜く。そこだけ切り取られていくように、ゆっくりとゴールへ進む。1万人の目が乾に向けられ、そして意地の一発。「このチームで勝ちたい」乾がずっと話していた言葉を思い出す。連覇をかけた野洲の挑戦は、静かに幕を閉じた。次は、新しいステージで。プロの道へ進む乾のプライドの余韻は、いつまでも市原を包んでいた。
●第二試合
丸岡(福井) 0-0(PK 5-4) 那覇西(沖縄)
1/3(火)14:10 キックオフ/3,000人/市原
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丸岡と那覇西の一戦は、スコアレスドローのPK戦の末、丸岡が勝利を収めた。
「PKになったときにまたかと思って笑いが絶えなかった。負ける気はしなかった」と徳丸敬紘が話すように1、2回戦に続くPKに突入した丸岡は動じることなく落ち着いてPKに臨んでいた。「予選では20分くらいしか出ていない」という丸岡のGK嶋崎雅一が2人を止めて勝利を呼び込んだ。
しっかり守ってカウンターという戦術を徹底している丸岡は、この日も安定した守備から徳丸を経由し棗佑喜に合わせる形でチャンスを作る。「棗のスピードが研究されていました。もっと中盤を経由して展開できたら面白いことになったかな」(徳丸)。引き気味になっていた那覇西に対し、DFラインから直接前線へ蹴りこむ形がやや単調になり、チャンスを作るも得点に結びつかなかった。那覇西もセットプレーからゴールを狙うが、得点にはいたらず結局、両者無得点のままPK戦へ。
「1回戦、2回戦でもPKをやっているので読まれるかと思った」(徳丸)が逆に、すでに2度も経験をしていたことで落ち着いてPKに臨むことができた。
今大会ではPKにもつれるゲームが多く、それだけ力も拮抗しているということなのだろう。丸岡は3戦連続でのPK勝利。「4試合連続とならないように勝ちに行きたい」と丸岡の小林正純監督は、笑顔で会場を後にした。
以上
2006.01.03 Reported by 青柳舞子
J’s GOALニュース
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