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●第一試合
桐光学園(神奈川)1-2 神村学園(鹿児島)
1/3(火)12:10 キックオフ/9,000人/三ツ沢
得点者:18' 鮫島 翼(神村学園)、42' 内藤洋平(桐光学園)、72' 五領淳樹(神村学園)
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粘り強い守備とスピードのあるサイド攻撃で3回戦に進んできた桐光学園。竹元真樹監督の母校である鹿児島実業の「魂のサッカー」をベースにしながら新たなスタイルを構築して全国デビューを果たした神村学園。その両校が三ツ沢公園球技場で行われた第一試合でベスト8進出をかけて激突した。試合は神村学園が先制し、桐光学園が追いつく展開。そして両者一歩も引かない試合の決着がついたのは72分。鮮やかに中央を突破してゴールを奪った神村学園が初出場ながらベスト8進出を果たした。
試合は、地元の大声援を受けて戦う桐光学園のペースで始まる。しかし、神村学園も初出場ながら決して慌てない。「我々はひとつ下の所でつないでやっていこうということでやっていた」(竹元監督)。相手のペースには決して合わせず。低い位置でゆったりとボールをつないでリズムを整える。そんな神村学園のリズムに飲み込まれる形で、桐光学園からスピードが消え、試合はどちらのペースとも言えないこう着状態に陥った。
そんなゲームが動いたのは18分。神村学園のキャプテン塗木竜也の大きなクリアボールが桐光学園の最終ラインの裏へ。そこへ飛び出した遠藤省太がドリブルで左サイドを突破。そしてファーサイドに送ったクロスボールに鮫島翼が頭で合わせてゴールネットを揺らした。そして、この1点が合図になったかのように、ここから試合が動き出す。右サイドの長谷川彩人を使ってサイド攻撃を仕掛ける桐光学園。3トップ気味の布陣に2列目から永畑祐樹が飛び出す神村学園。ともに攻め合う展開で試合が進む。
42分、桐光学園がPKで追いついた後も、両者一歩も引かない展開が続く。48分、神村学園は仮屋健太が低い位置からドリブルで持ち上がって決定的なシュートを放てば、桐光学園は57分。セットプレーからあわやというシーンを作り出す。しかし、この後、桐光学園の運動量が目に見えて落ちていく。神村学園が2回戦からの出場に対し、桐光学園はこの試合が3試合目。さすがにフィジカルコンディションの違いは隠しきれなかったようだ。
そして、神村学園は45分に五領淳樹、52分には村田銀次を投入。「村田と五領はセットでひとつの結果を出せる選手」(竹元監督)。この采配でチームは一気にリズムを掴む。そして迎えた72分、細かくパスをつないで鮮やかに中央を突破。最後は里慎也からのパスを五領がゴールへと流し込んだ。サッカーどころ九州の代表校が次々と姿を消す中で、初出場ながらベスト8に駒を進めた神村学園。憧れの国立まであとひとつに迫った。
●第二試合
星稜(石川) 1-1(PK 4-3) 鹿島学園(茨城)
1/3(火)14:10 キックオフ/5,400人/三ツ沢
得点者:7' 杉下聖哉(鹿島学園)、68' 花井慎吾(星稜)
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リズミカルなショートパスをつないでスピーディなサッカーを展開して見せたのが、第二試合に登場した鹿島学園と星稜。結局80分間では決着がつかず、PK戦の結果、星稜がベスト8へと駒を進めた。過去3回連続でPK戦で敗れていた星稜の河崎護監督はほっとした表情を見せた。残念だったのは、鹿島学園の運動量が本来のものではなかったこと。第一試合同様、この日が2試合目のチームと、3試合目になるチームとのコンディションの差は埋めようがなかった。
鹿島学園が前に出れば星稜が引き、星稜が前に出れば鹿島学園が下がる。両チームが真正面からぶつかり合う形で試合が進んでいく。ボールも人も動く小気味良いテンポだ。最初にゴールを奪ったのは鹿島学園。8分、ゴール前での混戦の中、星稜がボールを見つめる中で細かくボールを回し、最後は杉下聖哉がゴールに押し込んだ。一方、早い時間帯に先制点を喫した星稜は、ここで守備意識を再確認。鹿島学園の勢いが一息ついたところで反撃を開始する。
それまで中央へ意識が集中しがちな星稜だったが、左右のMFが前線の高い位置にワイドに開き、ここへボールを展開して徹底したサイドアタックから鹿島学園ゴールを目指す。粘り強い守備を見せる鹿島学園の前にゴールが遠いが、それでも、しつこく、しつこく、サイドアタックを繰り返した。その攻撃が実ったのは67分、CKからチャンスを掴むと、最後は花井慎吾がゴールへ貴重な同点弾を流し込んだ。そして迎えたPK戦を4−3で制して勝ち名乗りを挙げた。
「別に崩されて点を取られたわけではないので、運が悪かったとしかいいようがないです。でも運も実力のうち。まだまだ、したたかさが足りなかったと思います」。鹿島学園の主将を勤めた後藤大地は悔し涙を流した。しかし、胸を張れる敗戦だった。疲労から足が動かなくなったチームは後半は防戦一方。ただボールを跳ね返すことしか出来なかったが、それでも必死の粘りを見せて幾度となくピンチを凌いだ。悔し涙は来年のための糧。再び全国の舞台に戻ってきて欲しいものだ。
過去、PK戦に泣かされ続けてきた星稜は遂にその呪縛を破りベスト8に進出した。「ここ数年で最低のチーム」(河崎護監督)は、守備力とチームワークを武器に全国上位にたどり着いた。攻めても、攻めてもゴールが奪えない嫌な流れの中、最後まで自分たちのサッカーを貫き通せたのは大きな収穫。またひとつ成長したのではないか。「『最低国立』という考えで来たんで、あと1勝は必ずしたいですね。しっかりつないで星稜のサッカーをしたいです」(花井)。目標までは後一つ。本命がいないといわれる今大会で、自分たちのサッカーを貫き通せれば、その先も見えてくるはずだ。
以上
2006.01.03 Reported by 中倉一志
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