5月12日(土) 2007 J1リーグ戦 第11節
鹿島 2 - 1 磐田 (19:00/カシマ/13,259人)
得点者:'13 中後雅喜(鹿島)、'76 マルキーニョス(鹿島)、'89 林丈統(磐田)
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「ここまでホームでなかなか勝てなくて、みんな不満を持っていたと思う。その状況を変えられるのは自分たちだけだった。結果が出て本当によかった」と、リーグ戦3試合連続得点で今季J1でのホーム初勝利を引き寄せた中後雅喜も、安堵感を口にした。
すでに2007年J1も第11節。3分の1を消化したことになる。優勝候補の一角に挙げられた鹿島アントラーズが本拠地・カシマスタジアムでここまで勝てないなど一体、誰が想像しただろう。それだけの苦しい時期を乗り越え、かつてJリーグで覇権を争ったジュビロ磐田からついに白星を奪ったのだ。しかも3月17日の第3節・ジェフユナイテッド千葉戦からゴールのなかったエースストライカー・マルキーニョスが決勝点を取り、チームとして高度に意思統一された守備を見せたのだから、オズワルド オリヴェイラ監督の喜びもひとしおだろう。「今後は上位に立つチャンスもある」という言葉にも力がこもっていた。
今季のカシマでの公式戦は雨に祟られることが多かった。まともに晴れたのは4月29日の浦和レッズ戦くらい。その試合も勝利はならなかった。「今度こそは」との思いを強めたチーム関係者が照る照る坊主を作成し、リーグ戦初勝利を祈ったほど。チーム全体がこの磐田戦に特別な意気込みを持っていた。
9日のナビスコカップ・名古屋グランパスエイト戦で初めてダニーロを外したオズワルド オリヴェイラ監督だったが、今回も名古屋戦と同じ布陣で挑んできた。最終ラインを岩政大樹と大岩剛が統率し、中盤は守備的な位置に青木剛、右に中後、左に本山雅志、中央に野沢拓也という構成となった。対する磐田は予想とは異なる3−4−2−1。「最終ラインはマルキーニョスを加賀(健一)が、田代有三を大井(健太郎)がそれぞれマークし、菊地(直哉)が余る形で、両サイドは高い位置を取るように指示した」と話すアジウソン監督の采配が注目された。
それでも鹿島は立ち上がりから自分たちのサッカーを推し進めた。前線からのプレスが機能し、切り替えの速い攻めが光った。そして13分には早くも先制点が生まれる。左サイドの本山からのパスを受けたマルキーニョスがタメを作り、その背後に走りこんできた野沢がクロスをあげた。これをファーサイドで待ち構えていた田代がヘッド。いったんはGK川口能活の好セーブにあったが、こぼれ球を2列目から飛び込んだ中後が押し込んだ。実に美しい崩しで、鹿島は1点を先行する。
だが、このゴールを境に試合のリズムは磐田へ。彼らはカレン ロバートの1トップで試合を始めたが、ビハインドを背負ってからは太田吉彰や成岡翔ら2列目の選手たちも前線に上がってゴールを狙いだしたのだ。中盤も流動的で運動量が多く、鹿島の守りを翻弄する。35分のカレンのシュート、39分の太田のシュートはどちらもこれ以上ない決定機だった。ここに立ちはだかったのが鹿島の守護神・曽ヶ端 準。この日の彼はピンチを次々と防ぎ、ゴールを死守し続けた。
迎えた後半。鹿島は流れを取り戻しかけたが、痛いことに13分に大岩が2枚目の警告で退場してしまう。残り時間はまだ30分以上あるのにたった1点のリードを10人で守りきるのは難易度が高かった。ここを勝負どころと見た磐田のアジウソン監督はベテラン・中山雅史を投入。彼らの攻めは怖さと勢いを感じさせたが、この日の鹿島守備陣は粘り強い。最後まで高い意思統一を守り続けた。
「相手に中盤の間にパスを通させなければいいと思っていたけど、狙い通りになった。今日は『はまった感じ』があった」と岩政も目を輝かせる展開で時間が過ぎていった。
鹿島にとって大きかったのは31分の2点目だ。この少し前に田代と代わってピッチに入ったダニーロが前線でタメを作り、本山にパス。これを彼がダイレクトで出したところに走りこんだマルキーニョスが右足を強引に振りぬいたのだ。1ヶ月以上も得点のなかったブラジル人FWは喜びを爆発させる。スランプに陥っていたダニーロともガッチリ抱き合った。期待の新外国人2人がスランプを抜け出すきっかけになりそうな大きなゴールが、鹿島の決勝点となった。
後半ロスタイムには磐田のスーパーサブ・林丈統に1点を食らい、無失点勝利こそならなかったが、鹿島は喉から手が出るほどほしかったホームでの今季初勝利をモノにした。しかもこの白星はチーム公式戦400勝目。「常勝軍団」と呼ばれた彼らに相応しい勝ち方だった。順位も暫定9位に上がり、今季初めて2ケタ台を抜け出した。中後や田代ら若い選手たちが自信を深め、外国籍選手たちも本来の姿を取り戻しつつあるなど、チームは確実に前進し始めた。ここからの巻き返しが楽しみになってきた。
磐田の方は悔しい負け方で順位を7位に落としたが、それでも前半途中から見せた小気味いいパス回しと運動量を駆使した攻撃は前向きに捉えていい。カレンはキレており、成岡や太田も以前より危険なプレーをする回数が増えている。上田などはチームの中核といえる存在感を見せている。彼ら若手は確かな成長を感じさせたし、試合内容は決して悪くなかった。決定力不足さえ解消できれば、まだまだ上位を狙えるはずだ。この1敗を糧にして、次なる戦いへ向かってほしい。
以上
2007.05.13 Reported by 元川悦子
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