5月23日(水) 2007 ヤマザキナビスコカップ
清水 3 - 0 大宮 (19:00/日本平/6,346人)
得点者:'60 チョジェジン(清水)、'65 藤本淳吾(清水)、'88 太田圭輔(清水)
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あと1点。奇跡の予選突破まで、本当にあと1点だった。他会場(柏vs横浜FM戦)の経過もふまえて、不可能と思われていた清水の予選突破が現実味を帯びてきた試合終盤、日本平スタジアムは異様な興奮に包まれた。しかし、わずかにあと一歩及ばず、試合後の日本平には、一気に高まった高揚感の余韻と、大きなチャンスを逃した悔しさが入り交じり、不思議な雰囲気が漂っていた。
しかし前半は、そんな終盤の盛り上がりなど、まったく予想できない内容だった。攻撃陣がいつものレギュラーメンバーから4人変わった清水は、コンビネーションがなかなかかみ合わず、「前の3人の三角形が大きくなって、1人1人の距離が前半は少し遠かった」(藤本淳吾)という状況。前線に良い形でボールが収まらず、そこからの連携も乏しかった。
一方、大宮のほうは、レアンドロと波戸の出場停止に加えて、奥野も月曜に負傷して、「DFがいなくなってしまった」(ロバート監督)という状態。中盤にもケガ人が多いが、MFの片岡を急きょセンターバックに起用するという苦しいやりくりとなった。
だが、試合の入り方が良かったのは大宮のほう。きっちりと組織で守ってから、攻撃でも藤本主税や吉原、エニウトンらがしっかりとボールをキープして、相手ゴールに迫る場面を清水よりも多く作った。それに対してホームの清水は、いつものような速くてスムーズな攻撃が見られず、途中で流れが止まってしまうノッキング状態が目立った。チャンスらしいチャンスは、17分のポストに当たった矢島のシュートだけ。大量点を期待する清水サポーターからは早くからブーイングが起こり、長谷川監督も早く動かざるを得なくなって、36分に高木純に代えて枝村を投入する。
しかし、それでも流れは大きく変わることなく、大宮もチャンスを決めきることができず、前半は0-0で終了。ここまでは大量点の匂いはしなかった。
ハーフタイムで「FWにどうやってボールを入れるのかという部分を修正した」という清水の長谷川監督は、後半頭から矢島に代えてエースのチョを投入。これで攻撃の流れが徐々に改善され、15分に市川の右クロスからチョが豪快に頭で決めて、ようやく先制点を奪った。
さらに、その5分後(20分)には、ペナルティアークすぐ外からのFKを藤本淳がきれいにゴール左上に決めて、FKでの今季初ゴール。清水が飛び道具を生かして2点を奪った。この時点で柏が2-0でリードしており、そのままいって清水が4-0で勝てば予選突破が実現するという状況に。選手にもサポーターにも「いけるんじゃないか?」という雰囲気が一気に高まってきた。
大宮が、森田(18分)、サーレス(25分)、若林(35分)とFWの188cmトリオを次々に投入し、リスクを冒した攻撃に出てきたことも、その流れに拍車をかけた。2点目が入ってから徐々にカウンター合戦になり、どちらもチャンスを作ったが、32分のサーレスのボレーシュートが左ポストに当たるなど、大宮はなかなかチャンスを決めきれない。
行ったり来たりの展開で、選手たちの体力は激しく消耗していたが、スタンドの熱狂的な興奮が選手たちにアドレナリンを放出させ、重たい足を動かさせる。そんな中で、FWとして25分に投入された清水の太田が、43分にフェルナンジーニョのスルーパスから気迫の3点目を決め、いよいよあと1点。
アディショナルタイムも含めて残り4分、さらに盛り上がる日本平スタジアムで、清水の選手たちが、体力の限界を超えても気迫で猛攻を続ける。だが、ゴール前の混戦から決定機も作ったが、それも決まらず3-0のままタイムアップ。奇跡のドラマは、あと一歩のところで完成しなかった。
結局、Bグループは、4チームがすべて勝点8で並ぶというかつてない大混戦。清水は、得失点差でも総得点でも横浜FMに並んだが、当該チーム同士の対戦成績(横浜FMの1勝1分)によって準々決勝進出を逃した。
以上
2007.05.24 Reported by 前島芳雄
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■注目プレイヤー: 藤本 淳吾選手(清水)
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