★トレーニングキャンプ:7/1練習後のオシム監督コメント
★トレーニングキャンプ:7/1練習後の日本代表各選手コメント
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6月24〜27日の国内1次合宿と30日のJ1第18節を経て、アジアカップ最終登録メンバー23人に絞り込まれたオシムジャパン。1日から千葉県内で始まった国内2次合宿は、本大会モードへの精神的切り替えが最重要テーマになりそうだ。オシム監督も「次の大会はアジアカップであって、ジャパンカップではない。Jリーグの準備と混ぜてしまわないように気持ちの切り替えができるかだ」と改めてメンタル面の重要性を強調していた。初日の練習メニューは軽いものとなったが、アジア3連覇に向けて、彼らはいよいよ臨戦態勢へと突入することになる。
練習開始予定の19時前から、中村俊輔(セルティック)と高原直泰(フランクフルト)の2人はグランドを黙々と走っていた。1次合宿の後、Jリーグ公式戦を消化したチームメートとは違い、彼らは自分でコンディションを上げなければいけない。その危機感からか、練習開始を繰り上げたのだろう。クラブのファン感謝デーのために合流が遅れた楢崎正剛(名古屋)を除く20人も早めに到着。19時少し前から全体練習が始まった。
大半の選手が前日に90分戦っているだけに、この日はクールダウンだけかと思われたが、常識通りに行かないのがオシム流。ランニングの後、5色のビブスに分かれても6対4のパス回し、サイド攻撃からの5対2+GKになる攻撃練習、リスタートからの11対11の攻守(ハーフコート)など、実戦的な内容が盛り込まれた。
特にサイドからの崩しは、日本に対して自陣を固めてくるであろうアジアの相手を攻略するのに不可欠なテーマ。今回も外で数的優位を作りながらサイドをえぐって中央へクロスを入れ、ゴール前で待っているFWとDFへと展開。全員が入り混じって得点を狙う形を徹底した。オシム監督は中村俊輔、巻誠一郎(千葉)、太田吉彰(磐田)のいるグループをつきっきりで指導。特に最後の切り札として抜擢した太田に期待をしているようだ。
彼は1次合宿までは「落選候補」と目されたが、驚異的な走りとスピードで生き残った。本人も「もともと走れるけれど暑くても普通には走れる。ジュビロのACLでベトナムに行った時も問題なかった」と自信をのぞかせた。高温多湿の環境が想定されるハノイでは、彼のようなダイナモ的存在がどうしても必要。オシム監督も太田の有効な起用法を見極めたかったのではないか。
最後のハーフコートでの11対11では、中村俊輔が直接FKを蹴ったり、彼から中村憲剛(川崎F)に流してミドルを狙ったり、混戦のゴール前へ浮き球のボールを入れるなど、さまざまな攻撃パターンを選手自ら試していた。
「ベトナムのピッチコンディションは日本とは全く違う。今日のようなワンタッチのパス回しはできない。止めながらでもワンタッチでもコンビネーションを使った攻めでもやれないといけない」と話すオシム監督も、多彩な攻撃スタイルを求めている。選手たちも自分たちで環境を見極めつつ、最適な戦い方をピッチ上で表現しなければ、アジアカップで勝ち切ることはできないだろう。
練習時間は1時間20分。負荷は大きくなかったが、前日ゲームをやっている選手たちにはきつかったかもしれない。それでも練習中には笑い声が聞こえたり、笑顔が見られるなど、肩の力を抜いた2次合宿初日だった。
しかしこういったリラックスムードもこの日まで。1週間後の9日にはもうカタールと初戦を戦わなければいけないのだ。カタールはタイと国際親善試合を行うなど、本番に向けて着実に調整を進めている。日本は準備期間が少ない分、1つ1つのトレーニングを密度の濃いものにする必要がある。オシム監督も「直前になったらもっと実践的になりますよ」と予告していた。
指揮官が今、一番心配しているのは選手たちの疲労。「選手たちは疲れている。疲れが心をべ上回るとモチベーションが上がらないこともある。メンタルがどれだけ前に出てもコンビもテクニックもアイディアも出ない。走れなければ戦術も絵に描いた餅だ」とコメントしていた。1週間でうまく気持ちを高めつつ、ここまでの蓄積疲労を和らげることができるか。それが本番に向けての大きなポイントとなる。
この日は右ふくらはぎ痛を抱えている坪井慶介(浦和)が練習を途中で切り上げるという出来事もあった。すでに田中マルクス闘莉王(浦和)と水本裕貴(千葉)をケガで欠き、23人中DF登録は4人しかない。そんな状況でもしも坪井を欠くようなことがあれば、オシムジャパンにとって大きな痛手だ。指揮官は「バックアップ体制はとっている」と言う一方で、「本番までにこれ以上のケガ人が出ないことを祈る」と切実な表情を浮かべた。
アジアカップは決勝まで勝ち進めば3週間の長丁場。まずは初戦・カタール戦に向けて準備することが大事だが、長期間の大会を乗り切るだけのコンディション作りも不可欠だ。現実は確かに厳しいが、今こそオシム監督の手腕に期待したいものだ。
以上
2007.07.01 Reported by 元川 悦子
J’s GOALニュース
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