7月7日(土)J2 第26節 水戸 vs 東京V(18:00KICK OFF/ひたちな)
-ゲームサマリーはこちら-
-「NON STOP J2!」 J2・7月特集はこちら-
----------
先日、ある地域リーグの試合の取材に行ってきた。J2リーグよりも2部下のリーグであり、アマチュアリーグである。当然、レベルはJ2より劣るものであった。しかし、そこで繰り広げられていたのは激しく、気持ちのこもったサッカー。勝利に徹した魂のサッカーであった。というのも、各地域リーグからJFL参入をかけた全国地域リーグ決勝大会に出られるのは1チームのみ。そのわずか1つの席をめぐって激しい火花が散っていたのだ。取材したチームの元Jリーグ選手は「わずか10数試合の間で天国と地獄が分かれてしまう。すべての試合が決勝戦のようなもの。Jリーグよりも厳しい」と語った。試合後、彼は疲れきってはいたが、表情は精悍さに満ちたものであった。
さて、水戸の場合はどうだろうか。第1クールから「アクションサッカー」という指標を掲げ、着実にチームは成長を見せてきた。だが、勝負に対してあまりにも淡白すぎるところが見られるのも事実である。イージーミスからの失点や立て続けの失点などがあまりにも多すぎる。前節福岡戦では「本当に情けない試合だった」と吉本が言うように、まったく覇気を見せることなく、完敗。チームは3連敗を喫することとなってしまった。「厳しさ」という面ではあきらかに前述の地域リーグのチームに劣っているのが現状だ。
今節、東京V戦は気持ちの勝負になるだろう。フッキ、ディエゴの強力デュオを武器に攻撃を仕掛けてくる東京Vは昇格という至上命題のためにも最下位のチームには負けられない。水戸をねじ伏せようと序盤から勢いよく攻め込んでくるだろう。また、前回の対戦で1対5という屈辱的大敗を喫しており、そのリベンジにも燃えているはずだ。そうした強い気持ちに対して、受け身では耐えることはできない。「先に仕掛けていきたい」(椎原)というメンタリティこそが必要である。
ただ、水戸にとって苦しい戦いになるのは間違いない。西野、鈴木良、村松に加え、今節は鈴木和も戦線離脱。さらに小椋も出場停止という状況。「レギュラーの半分を欠く」(前田監督)戦いとなる。そのためシステムやメンバーの大幅な変更を前田監督は考えざるを得ないということで、ピッチの中で選手同士が声を掛け合い、コミュニケーションを取ることが求められる。東京Vの「個」に対して、水戸は「組織」で対応するしかない。「ウチはスーパースターはいない。だから、後ろからしっかり声を出して連携を取っていきたい」(吉本)ということがどれだけできるか。逆にそれができなければ、絶対に勝利は訪れない。1人1人が「勝利への自覚」をピッチの中でさらけ出さなければならないのである。
昨年5月14日の国立競技場で行われた同カードの試合で、水戸は1対0で勝利をおさめた。守備一辺倒で、アンデルソン(現清水)のカウンター一発という決して見栄えのいい戦いではなかったが、球際の局面や守備における集中力などは東京Vを完全に凌駕していた。それができたのも「絶対に勝つ!」という強い気持ちがあったからこそ。試合後、ロッカールームでは涙を流す者、疲労のあまり嘔吐する者もいたという。それこそが水戸のあるべき姿ではないだろうか。
プロである選手たちにとって一戦一戦が生活をかけた場である。「勝つ」ことで明日が見出せるのだ。東京Vに比べ、水戸は小さなクラブである。だが、試合になってしまえば、それは言い訳にはならない。ピッチに立つ以上、どんな条件でも「勝つ」か「負ける」かだ。そのためにすべてを尽くすのがプロである。すべての試合を「決勝戦」のように戦わなければならない。だから、どんな試合でも試合後、選手たちは涙を流してもいいと思う。サポーターたちは華麗なプレーではなく、闘志をむき出しにして戦う選手の姿を見に来ているのだから。そして、そういった戦いができた時、試合後のスタジアムは歓喜に包まれているに違いない。
今節試合後、そんな風景と出会うことができるだろうか。
以上
2007.07.06 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第26節 水戸 vs 東京V プレビュー】前回対戦の屈辱的敗戦のリベンジに燃える東京Vに対して、受け身では耐えられない。水戸は気持ちをむき出しにしたプレーでスタジアムに歓喜を呼び込みたい。(07.07.07)















