10月13日(土) 2007 J2リーグ戦 第45節
東京V 3 - 0 湘南 (13:03/西が丘/4,950人)
得点者:7' フッキ(東京V)、31' シウバ(東京V)、54' 土屋征夫(東京V)
----------
いよいよ本領発揮だ。自分たちのサッカーに迷いがなくなり、自信を完全に回復した東京Vが盤石の戦いを披露した。
この勝利に、敵将・菅野将晃監督は「我々の警戒を上回るパワーがあった」と白旗を揚げるしかなかった。
湘南の「警戒」とは、『セットプレー』と『カウンター』。不用意なファウル、ボールの奪われ方に最大限の注意を払っていたにもかかわらず、東京Vは見事に3ゴール全てをそこから奪った。
先制ゴールの前半7分、フッキのドリブル突破に湘南DFがたまらずファウルで止めると、この直接FKをフッキ本人が豪快に突き刺し、あっさり均衡を破る。
2点目は「我々のミスからだった」(湘南・菅野監督)。
前半31分、湘南DFのパス交換の隙を突いたディエゴが一気にボールを奪い素早くシウバにつなぐと、これをきれいにゴール左へ流し込みリードを広げた。「根性で決めたシュート」。シウバが「自分を拾ってくれた東京Vへの感謝」の証とする嬉しい移籍後初ゴールを決めた。
後半9分の3ゴール目も、やはりセットプレーからだった。
湘南の決定的な得点チャンスを凌いだ東京Vは右サイドから一気にカウンターを仕掛け、ファウルで得た服部年宏からの絶妙な直接FKボールを土屋征夫が頭で押し込んで試合をほぼ確実なものとした。
「セットプレー、カウンターと良い形で得点できてかなりラクに試合を運ぶことができた」と廣山望が振り返った通り、ボールの奪われ方、不用意なファウル1つが大きなピンチを招くとわかっている相手が、それでもファウルせざるを得ない情況を作る。思い通りの展開から得点を重ねることができた東京Vが、現時点では一枚上手だったということだろう。
さらに東京Vにとって大きかったのは、9月に追加登録されたシウバが点を決めたことだ。「ガッツとやる気だけは誰にも負けない」と練習から人一倍アピールし続け、ラモス監督からチャンスを与えられていた。6試合目で生まれた移籍後初ゴールに、チームメイトも「これから先、チームにとっても大きい」と喜んだ。
この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたDF土屋、萩村滋則を中心にボランチ菅原智、大野敏隆らを含めた守備陣は2試合連続完封。8月16日・第34節(鳥栖戦)で3失点を喫して以降は失点2以上の試合がなく、まさに「鉄壁」を誇る。この試合でも、湘南のキーマンと警戒したアジエルをほぼ完璧といえるまでに抑えた。
攻撃ではフッキ、ディエゴを突破口に両サイドも絡めながら「取るべき人」が点を取り、守備ではDF陣が体を張って守りきる。それぞれが自分の役割を明確に理解し、しっかりと果たせていることが、東京Vの強さの秘訣だと選手たちは口々に語った。
湘南は、ここ3試合連続で先制点を奪われていた一方で、後半から同点もしくは逆転に持ち込める粘り強さを見せていたため、前半で2点のビハインドを背負っても選手たちに落胆の色はなく、さらに3失点目を喫してからも決して下を向くことなく最後の最後まで攻め続けた。特に後半35分にFW外池大亮、初出場のMF猪狩佑貴を投入し流れを引き寄せると、加藤望、坂本紘司と立て続けに決定的なシュートを放つ。しかし、東京Vの壁は崩すまでには至らず、優勝争いからは一歩後退となった。
だが、「(昇格争いは)まだまだこれから。僕たちの向かっている方向は間違っていない。もっと『チーム力』をつけて絶対に掴み取りたいと、今日の敗戦でさらに思った」(MF加藤望)。さらなる挑戦を誓った。
首位の札幌が30分遅れて試合を行ったため、暫定とはいえ約30分間だけ「首位」を味わった東京V。ラモス監督は「(7連敗の)地獄から這い上がったチームなんだから、今日だけは思い切り喜んでほしい」と、大きな勝利を手に入れた選手たちを讃えた。が、すぐに「オフ明けからは、また地に足を着けて」と襟元を正す。
あと6回の「決勝戦」に、東京Vは全身全霊を捧げる。
以上
2007.10.14 Reported by 上岡真里江
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第45節 東京V vs 湘南】レポート:警戒をものともせず、自分たちのサッカーで得点を重ねた東京V。湘南は敗戦を糧に昇格を目指す(07.10.13)















