10月24日(水) 2007 J2リーグ戦 第47節
札幌 1 - 0 徳島 (19:03/札幌ド/10,733人)
得点者:43' 中山元気(札幌)
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相手に決定機を与えず、自分達は数少ないチャンスをモノにして逃げ切る。第3クール終盤から突然の失速を見せていた札幌だったが、この徳島戦では前述したような、好調時に札幌が見せていた試合運びを演じて徳島に快勝。3連勝を達成し首位の座をしっかりとキープした。ダヴィ、石井を出場停止で、両サイドの西谷、藤田、そしてベテランDF西澤を負傷で欠くという苦しい状況ながらも、チームが一丸となって自分達本来のカラーをしっかりと示してみせたのだ。
試合の序盤は非常に引き締まった展開だった。徳島はアンドレ、ダ・シルバ、熊林といったパス能力のある選手を中盤に揃えてボールを巧みにコントロールし、最終ラインもスピードこそ不足するものの、カバーリングの上手い丹羽を中心に4人のDFがしっかりとした位置取りで安定した守備を披露。また、右MFの位置で起用されたアンドレはもともと守備の強い選手。展開力を発揮しながらも対峙する札幌の左MF砂川をほぼシャットアウトしていた。そしてトップ下の片岡は左サイドへ流れることで左MF熊林と連係を取り、リーグ戦初先発となる札幌の右MF岡本のエリアから崩しにかかった。
対する札幌は徳島にボールを支配されながらも4−4−2のゾーンディフェンスでしっかりとブロックを形成。「プレスに行くところ、行かないところをハッキリさせた」(芳賀)という守備で、徳島のパスワークに対応した。片岡、熊林、そして時折オーバーラップしてくる金尚佑に対峙した高卒ルーキーの岡本も守備に苦しむかと思われたが、右サイドバックの鄭容臺が体を張った守備でサポートし、逆に岡本がスペースに飛び出してクロスを蹴る場面を作ることに成功していた。この日の鄭容臺の貢献度は特筆に値するだろう。
パスワークを生かして徳島が攻め込み、堅守を生かした札幌がカウンターで応対する。1位と12位との対戦ではあったが、互いのスタイルがしっかりと反映された見応えのある試合が展開されていた。
そうして迎えた43分、イタカレが縦に持ち込んで放ったシュートのこぼれに中山が反応。中山がこの日唯一放ったシュートが徳島のゴールネットを揺らし、札幌が先制した。この時間帯まで札幌はほとんど決定機を作ることができないでいたが、最初に得た決定機をしっかりとモノにしてみせた。そう、シーズン序盤から中盤にかけて好調の最中にいた札幌の勝ち方はいつもこうだった。五分五分の展開で試合を進め、その中で得た僅かなチャンスを着実に生かして逃げ切る。そして、この試合もそうした流れに持ち込んだ。
ビハインドを負った徳島は後半に入ると右MFのアンドレを内側へ絞らせて右サイドバックの塩川に攻撃参加のためのスペースを与え、攻撃のパワーバランスを高めた。すると札幌・三浦監督は岡本に代えて中盤の右サイドへ守備的な選手であるカウエを投入。この采配によってカウエと鄭容臺で組む右サイドの守備力を高め、守備的MFの大塚、芳賀にはアンドレの中央に入り込む動きと攻撃参加してくる塩川へのケアに力を注がせた。この采配は札幌が得意とする五分五分の試合展開を保つための、非常に上手い手段だったと言っていい。
こうなると試合はもはや札幌のもの。チーム全員でガッチリとしたブロックを形成し、徳島に効果的なチャンスをほとんど作らせない。徳島は守備的MFのダ・シルバが後方に下がって起点となり、そこからショートパスをつないで何とかアタッキングサードまでボールを運ぶものの、そこから先の仕事をなかなかさせてもらえない。ボールを奪ってからダイレクトプレーでチャンスをうかがうという手もあったはずだが、「大事にやりすぎたかな、という感じもある」と今井監督が振り返ったように、ポゼッションに固執するあまり札幌に素早くブロックを形成されてしまい、フィニッシュまで持ち込めないという場面が何度も目に付いた。結局、試合は最後まで徳島がボールを支配し、それを札幌が堅守で凌ぐという展開が続き、そのままタイムアップの笛を聞いた。
この勝利で札幌は勝ち点を84まで伸ばし、目標である勝ち点90まであと2勝と迫った。不調からなんとか抜け出したという印象だ。とはいえ、上位はまだまだ混戦のまま。油断のできない状況はまだまだ続きそうである。そして一方の徳島。「いいチームにはなってきているが、強いチームと呼ぶにはまだまだ遠い」と試合後に熊林は話していたが、ロングボールに頼ることなく自分達の動き出しで複数のパスコースを確保し、パスワークでボールを運ぶという、首位の札幌でさえ持っていない力を徳島はしっかりと持っている。ここをストロングポイントとし、フィニッシュに至るまでの部分の精度を高められれば、いいチームでありながらも強いチームになれる可能性は充分に秘めている。今後の成長に期待したい。
以上
2007.10.25 Reported by 斉藤宏則
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第47節 札幌 vs 徳島】レポート:好調時を彷彿とさせる試合運びで首位の札幌が徳島に快勝。主力を複数欠きながらも、首位の座をしっかりとキープ。(07.10.25)
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