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【J1:第31節 柏 vs 横浜FC】レポート:つかめなかった勝利、手にした自信。痛み分けで連敗脱出に成功した柏と横浜FCは確実に前進した(07.11.11)

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11月10日(土) 2007 J1リーグ戦 第31節
柏 1 - 1 横浜FC (16:04/柏の葉/8,990人)
得点者:75' 北嶋秀朗(柏)、83' 根占真伍(横浜FC)

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 小雨ぱらつく柏の葉公園総合競技場に、歓喜の爆発が沸き起こったのは75分のことだった。右サイドの太田圭輔のクロスを李忠成が後ろに流すと、その5分前にピッチに入ったばかりだった柏の背番号9が豪快に身体を投げ出してヘッド一閃。「お前がやらなきゃ誰がやる」。響き渡る自らの応援歌を背に、北嶋秀朗がサポーターのもとへと駆け寄る。試合後に北嶋自身が「直感的な部分」と表現したこのゴールで、柏の勝利は一気に近付いたようにも思われた。だが、公式戦5連敗で失ったものを取り戻すのは、それほど生易しいことではなかった。

 この日サポーターが横断幕で示した「戻れ!初心!」という想い、試合後のコメントで「原点回帰」に言及したU-22日本代表DF小林祐三。底冷えのスタジアムに詰まった気持ちは、同じ温度で高まっていたはずだった。前線からのすばやいチェックとカウンター、後方では守備陣ががっちりと相手FWを抑え込む。選手たちの集中は途切れず、よかったときの柏のサッカーが、徐々にではあるがピッチ上で再現されていく。そして生まれた北嶋の先制点。しかし、夏場に何度も描かれた完封試合という勝利のシナリオは、試合残り7分のところで無残にも打ち砕かれた。

 前戦の天皇杯・大宮戦での勝利に意気上がる横浜FCは、この日も調子が上向きにあることを証明してみせた。1トップに入った三浦知良が3度の決定的チャンスをそれぞれ決め切れなかったものの、三浦淳宏のクロスに根占真伍が飛び込んで値千金の同点弾。その際エリア内には5人の選手が攻め込み、この一瞬に集中を切らせた柏DF陣を横目に、最終的にはふたりの選手がフリーで飛び出していた。悪い流れのなか、ついに9連敗を止める勝ち点1という収穫に、ジュリオレアル監督や三浦知を筆頭にした横浜FCの選手たちは一様に笑顔を見せていた。

 「バタバタしてリードしていても落ち着いてプレーできていない」(南雄太)、「前の感じだったら0で抑えられた試合」(小林祐)、「自信を持って戦えない部分もある」(古賀正紘)と柏守備陣が振り返ったこの日の試合。結局、柏にとっては連敗中と同様、先制後に踏ん張れない形で勝利を逃すこととなった。だが、守護神の顔にも、両センターバックの顔にも、どこかサバサバしたものが浮かんでいた。「勝てないときはこういうもの。よかったときのサッカーにまだ届いていない」とは再三の好セーブを見せた南の言葉だが、連敗中に得たタフさは確実にチームに染み込んできている。

 また、「うちは器用なチームじゃないので、やり方を変えたりはできない」という小林祐のコメントにもあるとおり、石崎信弘監督のもとでここまで積み重ねてきたサッカーが今さら変わることはない。選手たちも口にした「足りない何か」、それを追い求めていくことでしか、勝利への道は開けないのだろう。玉際の強さ、イージーミスの減少、スタミナを維持する動き、そして勝利への自信。連敗を脱した今も、ただひたすらに、これまでと同じものを目指して突き進んでいくしかない。

 試合前、横浜FCサポーターが「ヨ・コ・ハマッ! ヨ・コ・ハマッ!」と熱い応援を繰り広げるなか、メインスタンドの観客とのやりとりで笑いを取っていた柏のゴール裏。試合後にはやり切れないといった反応を示していたものの、どんなに負けが混んでもユーモアを忘れないこのサポーターたちがいる限り、柏は前を向いていけるはずである。底は脱し、反撃の兆しは見えた。昨季ともにJ2で昇格を争ったライバル同士の対決は、そんな印象を強く抱かせるゲームだった。

以上
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