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【J2:第51節 鳥栖 vs 山形】レポート:お互いの持てる力を出し合い、共に勝点を分け合う。鳥栖のホーム最終戦は、ガップリ組み合った内容を堪能させてくれた(07.11.25)

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11月25日(日) 2007 J2リーグ戦 第51節
鳥栖 0 - 0 山形 (13:03/鳥栖/8,760人)

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互いに力を出し切ったアスリートたちの顔には、清々しさと満足感が溢れていた。確かに勝点を上積みできなかった悔しさはあるだろうが、内容に関しては互いに求めているものを出し尽くした感があった。今節がホーム最終戦となった鳥栖と次節に試合がないため今季の最終戦となった山形。互いに持ち味を出して90分間を戦い抜いた結果は、スコアレスドローだった。今節を終了して、鳥栖の8位と山形の9位という順位が確定した試合は、前後半で互いに主役を演じた内容だった。

前半は山形がペースをつかむ。キックオフ直後から左右に展開し、鳥栖に突け込む隙を与えなかった。中央で渡辺と本橋が攻守のバランスを取り、上手くサイドを使い分けた。臼井と佐々木を中に絞らせて空いたスペースには、サイドDFの木藤と園田が入り攻撃に参加する。FWの財前がサイドに開くと、2列目から渡辺が顔を出す。長短のパスを織り交ぜながら組み上げていくサッカーは、ボールが止まることなく動き、見ている者を飽きさせることがなかった。
今節が最終戦になることも選手のモチベーションを上げたに違いない。今季で監督を退く樋口監督への惜別の思いもあったに違いない。試合前から「消化試合の感じは全くない。プロとして戦う姿勢がみんなに見える」とDF木藤は語っていた。
しかし、前半を終了してシュートは3本。つないでボールをゴール近くまで運ぶものの、ラストパスになることはなかった。試合後、MF本橋が「もっとシュートを打てるようなパスを出さないと…」と振り返った言葉が全てだった。

後半は、一転して鳥栖のペースになった。雪の山形から気温20度近くの鳥栖スタジアムでは、選手の疲労度は鳥栖にアドヴァンテージだった。そして、「相手の運動量より上回ることを意識」(MF衛藤/鳥栖)したことも鳥栖がペースをつかんだ理由の一つ。全員が連動して動くことで前半の固さが取れ、山形陣内にスペースを作ることができ始めた。
この試合の最大の好機は、この運動量から生まれた。54分、自陣でボールを受けた高地がドリブルで山形陣内に入る。左サイドで「シンプルにセンタリングで終わることを心掛けた」(試合後談)野崎は、走りこんだFW藤田の頭に合わせて送り込んだ。スタジアム全体が、今季25得点目と湧き上がった瞬間だった。しかし、その歓声は悲鳴に変わり鳥栖の先制点とはならなかった。前回(第33節 /jsgoal_archive/result/20070200030120070812_detail.html )の戦いでも山形のペースだったが、先制点で一気に流れが鳥栖に傾いたように、勝負を決定付ける好機だった。その後も幾度となく山形ゴール前での好機はあったが、最後までこじ開けることが出来なかった。

このまま終了かと思われたアディショナルタイムに最後のドラマが訪れた。鳥栖のゴールまで25mの地点で山形がFKを得たのである。キッカーは、ここまで再三窮地を救ったレオナルド(山形)。ここで決めたら文句なしのMVP選出の場面であった。右足から放たれた低い弾道のボールは、鳥栖選手が作った壁の下を抜けGK赤星の辛うじてのパンチングではじかれた。詰める山形の選手たち。その一瞬前にDF高地(鳥栖)の左足がボールを蹴りだしてタイムアップとなった。

死闘を演じたわけではない。激しい打ち合いでもない。ただ、お互いが持っているフィジカルとテクニックとスピードを出し尽くしただけだった。その結果が、人とボールが連動して動き、一進一退のままスコアレスドローとなったのである。サッカーの華と言われるゴールを見ることは出来なかった。しかし、そこの至るまでの冥利は堪能できた。
「勝ちに向かっていった選手を誇りに思う」と岸野監督は選手を称えた。「このようなサッカーをしていると今後のサッカー人生で生きてくると思う」と樋口監督も内容の濃さを認めた。結果には共に満足はしていないが、目指すサッカーができたうえに、来季につながる内容と言えた。

ピッチのうえにあるもので動かせるものはボールだけしかいない。そのボールのある位置で、チャンスとピンチが同時に顔を出す。片方には有利に動き、もう片方には不利な状態でボールは転がる。だから、ピッチのうえでは必死にボールを奪い合い、ボールを動かし続けるのである。まさにサッカーの醍醐味であり、冥利でもある。鳥栖スタジアムでのこの味わいは、今年最後となった。選手には申し訳ないが、来季の開幕戦が待ち遠しい。ありがとう、サガン鳥栖。ありがとうモンテディオ山形。来季も一緒にJ1を目指そう。

サッカーに魅せられて、サッカーを堪能し、サッカーから至福の喜びを得る。サッカーに感謝したい。


以上

2007.11.25 Reported by サカクラゲン
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