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【J2:第51節 京都 vs 仙台】仙台レポート:「負ければ終わり」のプレッシャーの中、引分けをよしとせず勝ちにいくことを決めて決戦に臨んだ仙台だが、本懐は遂げられず。ロスタイムの失点に散る(07.11.25)

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11月25日(日) 2007 J2リーグ戦 第51節
京都 1 - 0 仙台 (13:04/西京極/17,163人)
得点者:89' 石井俊也(京都)

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仙台というクラブにとって大事な歴史の一つである、2001年の最終節逆転J1昇格。その地である西京極での、再び昇格を賭けた一戦となった今節だが、仙台の側から見てこの結末は、前回とは真逆の意味で、言葉を失わせるものとなった。

立ち上がりから仙台が採った布陣は4−5−1。決戦のヒントとなりえる情報だけにプレビューでは伏せていたものの、今週のトレーニングでは4−4−2と併用、というより明らかに4−5−1で紅白戦の大半を過ごしていたため、これは予想の範疇だった。
システム変更の理由は、京都のサイド攻撃に対するケア。加藤監督就任後、3トップ気味の前線を構築し、サイドの高い位置に選手を張らせることが増えた京都のサイド攻撃を警戒する上で、50節の湘南戦まで採用したボックス型の4−4−2では、左の前目に入ったロペスの守備負担が問題になる。
そこで今季中盤に併用していた4−5−1が「再浮上」した。ロペスをトップ下に回して自由にボールに触れる環境を与え、右に関口、左に梁の両サイドMFは、それぞれのサイドバックと連携して相手のサイドプレーヤーをしっかりと挟み込む。その上で奪った際は、双方のサイドハーフが、高い位置を取る京都サイドの裏に素早く飛び込んでいく。サイドでの攻防を制するためには、4−5−1がそれに適っているという判断が、京都戦でのシステム変更に繋がった。
だが京都戦、蓋を明けてみれば「守備を優先した」という姿は見えない。京都の左サイドにいた徳重は不調なのか精彩を欠いていたが、右の渡邉は仙台の想定どおり高い位置での張りからボールを受けて、積極的に仕掛けていく。そこに対処する仙台の選手はというと、左サイドバックの磯崎が一人で果敢に突破を阻もうとする場面が多かったのだ。
これはどういうことか、試合後に磯崎に聞いた。すると「サイドハーフをあまり(守備のために)下げさせず、自分が一人で止めることで、奪ったらすぐに、梁やセキ(関口)が相手裏のサイドスペースを使える」と考えたゆえの解釈があったと振り返る。
この磯崎の言葉が含む意識こそ、実はこの日の試合の意味に対する仙台の主張だったと言ってもよい。つまり「ただ守るだけでなく、この試合を勝ちに行く」ということ。

冷静に考えればこの試合、仙台は引き分けでも、京都の結果待ちという他力の状況になるとはいえ3位争いの行方を最終節に少なくとも持ち越すことが出来た。さらに付け加えれば、敗戦を喫した時点で昇格の可能性は完全になくなる。「引分けでもよし…」という「打算」に心が傾いても何ら不思議ではないし、当事者ではない者がそういった判断を批判することもできない。
だが仙台が選んだ道は、あくまで「自分たちの結果のみで、結論を導き出すこと」だった。そして仙台はこの京都戦、攻めに出た。

前節の湘南戦では判断に迷いが指摘できた采配も、今節、特に後半のそれは、とにかく「明らかに引分けでもよしという感じだった京都」(望月監督)からただ点をもぎ取るために、純粋に考えられたもの。そのために「撃て」という梁の意思がこもったスルーパスを消極的な判断でフイにした中島を、後半の25分に躊躇なく中原へと代えたし、ジョニウソンの1ボランチ気味というリスキーな状況も覚悟で、ファビーニョを投入した。そして極めつけは86分。中原の高さが思いのほか機能することを受けて、DF登録の細川をパワープレー要因として最前線に配置。全ては1点を取る、そのことにチームは賭けたのだ。

だが、それが最後まで叶わなかったことが、仙台の「覚悟の上の終焉」を呼ぶ。後半ロスタイムに入ったところで京都がカウンター。完全に点を取ることのみに意識が行っていた仙台の自陣には、京都の逆襲を防ぐ気力も人員も残っていなかった。中央の中山から右の渡邉に振られ、渡邉がファーに入れた(彼が入れたボールとしてはCKも含め、この試合で数少ない)完璧な精度のボールが、大外左からフリーでゴール前へ入ってきた石井の頭をとらえる…大入りとなった西京極の紫の歓声が、仙台の昇格の芽をかき消した瞬間だった。

試合後、仙台の選手、特に攻撃陣の口からは、後悔の言葉が何度も飛び出した。しかしそれは、「無理をしてでも点を取りに行った」という判断に対してではない。あくまで「ああなる前に、自分たちが点を取れなかったこと」に、だった。そのことが、この試合で仙台が考えた「ゲームプラン」を、如実に表しているのではないか。
仙台は、自分たちで己の道を決めようと、強敵に臆することなく挑んだ。その結果敗れた。この試合に関して振り返られることがあるとすれば、そのことのみである。

…昇格こそなくなったが、仙台には今季のリーグ戦があと1試合、ホームで残っている。
京都戦で感じたチームの課題も含め、今シーズンの総括は、その徳島戦を通じて行いたい。


以上
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