本日、山形市内にてモンテディオ山形の小林伸二新監督の記者会見が行われました。
会見での小林監督のコメントは以下の通りです。
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★海保宣生・スポーツ山形21理事長、中井川茂敏GMコメント
●小林伸二新監督(山形):
「こんにちは。先ほど、GMの中井川のほうから紹介いただきました小林と言います。現場の監督として2年離れていたので、身の締まる思いと、責任があるぞという気持ちで山形にやってきました。GMとお話をしながら、私がズルズルと答えが出せなくて今日に至ったんですけど、シーズンの最後のほうから、実は話をもらってました。新聞紙上とか情報が流れてるときぐらいに、山形に一度足を運んで、実際、練習環境や雰囲気などを見せさてもらいました。特に、グラウンド施設が一体の所にすべてそろっているというところは、(他のクラブでは)あまりないので、そういうところは、ひとつトレーニングする意味で惹かれました。もうひとつは、雪ですね。あまり経験がないもので。広島の吉田町でユースの監督をしたときに、吉田町というのは随分雪が降りまして、その思い出があるくらいです。でもそこから随分、自分の指導歴が進んだので、九州で大分をJ1に上げたように、東北の地で、ぜひそこへチャレンジできるようにしたいと思っています。
2008年の目標として、来シーズンはJ2が15チームになります。少なくともAランク、5位以内で推移していく、そこでJ1を目指していくというふうに考えています。そういうところで、勝ち点70から80を取れるチームにしていければいいなと思っています。
2つ目は、選手をたくさん獲ってくるのではなくて、今いる選手を中心に、何人かの選手をプラスしてレベルアップしたいということと、今いる選手と向き合って、私自身を信用してもらいたいというところに近づいていくシーズンであればいいなと思っています。そのなかで当然、私は福岡にいましたので4試合観させてもらいましたし、この間にGMに6ゲームぐらいのビデオを観させてもらったりして、選手の特徴をチェックしていました。それと、自分が2001年から大分の監督になったときに、大分自体が山形さんが苦手で随分苦しめられました。そういう山形のスタイル、粘り強い、決してあきらめない、大差で負ける試合がないという、1点取られても必ず粘り強く逆転したり同点にするという、すごく粘り強いチームだったですね。そういうイメージがあるので、当然、そういうところには戻せるんじゃないかなと。そういうところがなければ、10カ月のシーズンを戦ってJ1には上がれない。トーナメントでいい結果が出ても、リーグ戦としては結果が出ないですが、そういう(J1に上がれる)資質を持っているんじゃないかなと思います。一見、派手さはないですけども、戦う上ではそういう土壌を持っている。地に足が着く、そういうチームにできればいいなと思います。
この1、2年、順位が出てませんけど、2007シーズンについても第14節では1位になっている、第1クールでは2回しか負けていないという結果があります。そういうところを、うまく来シーズンもできるようにチャレンジしていきたいと思います」
Q:現段階で、山形にいる選手をどれぐらい把握してらっしゃるでしょうか。
「先ほど言ったように、福岡と4試合やりましたし、1年2年はJ1のほうでやりましたけど、2001年からずっと見ているんですね。ずっと4−4−2のスタイルでしっかりした守備というところと、バランスが取れたところ。それとあきらめないところ。近年、少しポゼッションしてボールが足元で回るというサッカーになってきていると思います。
ただ、アタッキングエリアでそれがスピードアップしたり、人が走ったり、崩すというところになると足元、足元になってきたのは、昔とちょっと違うのではないか(と思います)。で、以前は守備スタイルからスピードある攻撃というところだったですけど、少しバックラインが浅い位置というのはあると思いますけど、そういうことを樋口監督はされたと思うんですね。そういうところで帳尻を合わせながらコンパクトでやったと思うんですけど、以前は少しバックラインが下がっている。だからスピーディな攻撃ができた。でも、この1、2年は少しラインが高くなったなかで、ボールは回るんだけど、どうやって点を取るんだとなったときには、スピードアップしたり、幅広い攻撃をしたり、人が動いたりというところは、もうひとつレベルアップしなくちゃいけないんじゃないかというところはチームとして思っています。
個人的には、出てる選手の特徴をすべて細かいところまではわかりませんけれども、ストライカーは豊田だったり、北村だったり、財前だったり、宮沢だったり、本橋だったり、秋葉だったり、渡辺だったり、バックラインのレオナルドだったり、小原だったり、石川だったり、右サイドに怪我をした木村だったりというのはわかります。バックラインの中では石川がすごくフィード能力が高いので、左からの攻撃がしたいなというところがあります。中盤はどっちかって言ったら樋口君が攻撃的なスタイルに持っていったから、守備的な選手よりボールを持てる選手のほうが多いんですね。サッカーはバランスがいるので、前に走る選手もいれば、当然リスク管理として後ろにスピードアップして帰れる選手、ハードワークできる守備のできる選手と言えば中盤では渡辺選手しかいないですね。 そういうところを考えると、少しそういうふうな(守備的な)イメージも作っやらなきゃいけないのかなと思います。
攻撃としてのボールを持つ、理詰めでボールを持つというところは持てる選手が多いので、そこをどう、もう少し攻撃をスピードアップしていったり、幅広い攻撃にしていけるかというところは考えていきたいなと思っています。センターバックのポジションは、アプローチから守備のポジションが少し遅くて、ギャップを突かれたときに走られている。そこのちょっとしたポジショニングが緩いので、そこはきちっとやっていきたいなと今のところは思っています」
Q:山形は守れても点数が取れないんじゃないかと言われることが多々あり、それも含めて外から観ていらして、これがあればJ1昇格争い、あるいは昇格につながるというものは何でしょう? 今シーズンは何が足りなかったと見ていますか?
「リーグ戦でいけば、守備の安定ってすごく大事なんですよね。僕もある部分、守備というのは、個人の持ちものをグループ、チームにつくり上げていくものですから、ある部分、統一意識ができるとできるんですよね。
ところが、攻撃というのはそういうわけにはいかないところがあって、個人の技量に重ね合うものがあるので、どっちかと言ったら守備の方が作れるんですよね。そういうところを大事にしたということは、先ほど理事長が言われたように『チーム一丸』といったところもスタイルとして合うと思うんですよね。
ところが、決定的にゲームの流れを変えるというのは得点なんです。点が入るとすごくいいゲームになったり、当然、点が入るから勝つわけです。そのためにはやっぱり、点を取る選手が要りますよね。それと理詰めで守備的なところを破るというのは、走らなくちゃいけないですよね。ボールが走るのと同時に、その組織を破るというのは人間が走ることですから、走れる選手が少し増えると、ボールと同時に人が動く。スピードアップして走るというところが増えれば、随分違ってくるんじゃないかなと思います。大差というよりも、1−0で勝ったり、1−1を1−2で負けるか2−1で勝つかという1点差の勝負ってあると思うんですよね。そういうところが勝ちきれるようなチームになっていくというのがすごく大事だと思います。引き分けでどうなっていくかというところで、ひとつ点が取れたり、それが個人の技量なのか、グループで意図的に破ることが増えてきて点が取れるような形になっていくと、今の順位が勝点50、60ですから、それが70台ぐらいに行くと思うんですよね。
そのへんが来シーズンは大事になってくるんじゃないかなと思います。ちょっと前後しますけど、組織を崩すための個人の走りだったり、グループ戦術で突破していくというのは、今後つくり上げなくちゃいけないなと思っています」
Q:監督がチームをつくるスタイルとして、樋口監督ですと「ポゼッション」というのがひとつキーワードになりましたけど、監督はどういったスタイルを考えていらっしゃいますか?
「何年か前の僕のイメージでいくと、『粘り強い』というのがあるんですよね。目指すところで、アグレッシブ、積極的にチャレンジするという部分と、粘り強いチームというふうな形をコンセプトとして置きたいんですよね。
その中で、『じゃあ攻撃は?』と言った時に、「スピーディ」(ということ)。ポゼッションで、ディフェンスとミドルラインの70mぐらいのところでボールを回すというのがありますよね。そこからのアタッキングゾーンのところへスピードアップするというところを、どうスピードアップするかというところですよね。個人が走っていくのか、グループで破るのか、というところをつくり上げたい。
2つ目は、少し偏ったサッカー、(攻撃の幅が)狭かったりしているので、サッカーを広くしたい。要は、ボールサイドを突破するのか、サイドチェンジして、うまく予想してオフ・ザ・ボールで数的優位をつくって破っていくという広がったサッカーをしていきたいと思っています。
守備においては、まず自分のポジションに帰る。バランスを崩した状態、要するに破るということはどっちかに人が寄ってるわけですから、当然突破するときのバランスもありますけど、素早くポジションに帰るというところがまずひとつ。そこから、攻撃につなげるにはボールを奪うというところですね。それを意図的に、サイドないし中央でボールを奪う。これもちょっと、意図的にボールを奪うというのがあまりなかったと思うので、それをグループでサイドで取るのか、ボランチを含めたところの中央で取っていくのか、というところをやっていきたいなと。メンタルは、粘り強いということになると、あきらめないということですね。最後まで戦うということと、目標に向かって積極的にチャレンジする気持ちを持ってほしいというところを掲げてやっていきたいと思います」
Q:限られた戦力のなかで強い相手を倒すには、ガチガチに守ってカウンターで1−0を狙うというのもひとつの考え方かと思いますが、必ずしもそういう戦い方で来年1シーズンを戦うということではないということですね。
「そうですね。それは難しいと思います。今、攻撃的なサッカーが主流になってきているし、今の選手が守備の強い選手かというわけにはいかないと思うので、さじ加減だと思います。ラインをどこに置くかということになると思いますね。高いラインにするのか、低いラインにするのか。
でも、低くすれば全体的にバックラインの裏にはスペースがありますけど、おおまかにバックラインの裏と言うよりも、じゃあどこか。真ん中なのかサイドなのかと言ったときに、サイドを使えるような守備にしたいと思うので、ガチガチに引いてというのは難しいと思います。そういうことはちょっとやれないと思います」
Q:オファーを受けてからこれまで悩まれたということですが、最終的にモンテディオの監督を引き受けようと決めた理由は?
「まずですね、びっくりするぐらいに早いタイミングで電話をもらいました。(中井川GMとコンタクトするのが)初めてなので『ああ、そうですか』ということと、前の福岡の仕事の申し送りがまだ終わってなかったんですね。ゲーム分析の50試合の査定を渡すのと選手の査定をやっているぐらいのところで、『まだそこまでではないです』というところでしたので、そのときは『お話ありがとうございます』と。
ところがですね、その後、『鳥栖の試合(11月25日、鳥栖スタジアム)があるので、ぜひ会いたい』と言われて、会わずに断ることはちょっと申し訳ないので、会ったほうがいいなと。そういうなかでも、初めてなので、手倉森兄弟(仙台の誠監督と浩トップコーチ。ともに元山形)に情報を取りながら、以前お世話になったというのは、大分のときに誠からも話を聞いていたものですから、浩君からも話を聞いて。で、『どういう人?』って聞いたら、『うん、高田純次にちょっと似てるかな』なんて言われて(笑)、一発でわかりましたけど。話をしながら、すごく誠実な方だなとは感じました。
僕の今までのサッカーで経験したなかで、選手から学ぶことが自分も伸びてきたひとつであって、それと離れたときに海外の指導者を訪ねていったり、勉強になったんですね。その、選手との出会いという部分で勉強になったことが多いので、ユースで、次はサテライトで、J2で、J1でとたくさん経験をしたと思うんですね。元々いい選手がいて、いい選手を獲ってくるクラブよりも、いる選手と向かい合ってやる路線なんですね、今のところの自分を考えると。だから、ある部分、ぶつかったりもするだろうけど、解ってもらえると急速にチームが変わったりするわけですね。そういう喜びっていうのは持っています。
逆に資質的に、2001年ぐらいからのモンテディオ山形を見ていると、真面目に全員が取り組むというのがどうしても自分の中から外れなくて、2年も現場を離れているのにこんな早い時期にオファーをもらったということにすごく感謝していたんですね。ただ、その先に答えが出なくて。で、12月の3日か4日ぐらいに、ちょうど朝、息子、娘、嫁がいて、そのなかで『こんな時期に声をかけてもらったらうれしい。やったほうがいいんじゃないか』と話をしたんですね、家族で。
そしたらその10時ぐらいに電話があったんです。『実はもう理事会でお願いするんですけど、考えてもらえませんか』と。その電話で『やりたい』と言ったような感じでしたね。タイミングってすごくあると思うんですよね。思いがあって、思っても(オファーが)来ないこともあるし、自分がこうありたいときにポンと来たというのは、今回すごく強かったんじゃないのか。それと、山形の分析というところで、選手と向かい合える。選手と向かい合って、真面目にチャレンジしてくれる選手が多いチームだと以前から見ているし、逆にそういうチームなのでそういう選手が集まっているというふうに感じているので、引き受けました。ちょっと話が長くなりましたけど、そういうちょっとしたものがずっと自分のなかにあって引き受けた次第です」
Q:山形で顕著なのが、毎年オフになると選手を引き抜かれる形でシーズンを迎えるわけですが、先ほども石川選手の話がありましたが、昇格するにあたって、選手が引き抜かれるなかでどのように強化していきたいと考えていますか?
「外から見たなかで石川選手というのは、僕は2年前からアントラーズからの応援をお願いしたぐらいで、『来年もぜひ』という話を、福岡にいた場合はしていたぐらいなので、バックラインの4枚でサッカーをやるのであれば絶対に必要だと思っています。どうしても残ってほしいと思っています。
それと、佐々木選手と臼井選手に関して、スピードがあるので実際どうなんだろう、オファーがあるのではないかなというところは少し考えられますよね。そういうときに止められるのかというのと、先ほど言ったように、中盤でボールを持てる選手が多いので、スピードのある選手を中盤にも入れなくちゃいけないかなと思っています。それと、今年8点取っている北村選手についても中盤ができる選手なので、中盤もできそうだなというのと、フォワードの1トップないし2トップにしたときに、もう少しスピードのある選手を獲りたいなとは思っています。スピードある選手を獲って、ポゼッションから飛び出していくというところだったり、少しラインが下がっても飛び出せるし、普通のラインでも相手ラインを破れるような、前にスピードのある選手が欲しいなと思っています。後は随分ボールを持てる、状況判断のいい選手がいるので、結果がこうですけどそこそこやっていけるのではないかなと思います。
あとはフイジカルですね。最終節の前の鳥栖とのゲームを観ましたけど、前半はすごくよかったんですけど、後半立ち上がりから足が止まるんですよね。これは順位というのも関係あるかもしれないですけど、ゲームとしては最終ゲームなのできっちりと考えると、フィジカルがどうなんだろう。それがシーズン初めのところでボリュームを上げれないからへばってきてるのか、うまくフィジカルができてないのかというのは探らないとわからないですけど、そこを少し直さなくちゃいけないんじゃないかなと思ってます」
Q:今の話のなかで、相手の守備陣を打開するオプションのひとつに、「スピード」「走る」ということをかなり強調されていました。春季キャンプやその前の山形でのトレーニングなど、ある程度フィジカルを上げていくこと、かなり走らせるというキャンプをお考えですか?
「いや、馬鹿みたいに走ることは考えていませんけど、サッカーのアタッキングエリアで突破するというのは、ボールだけでは破れないので、走らなくちゃいけないですよね。それと、ボールを越す動きを誰かがやってくれると、相手がボールサイドに寄るので逆サイドが破れたり、相手がボールサイドに寄れなかったときにボールサイドが数的優位になるということを考えると、どうしても、走ることと、守備だったらノーマルポジションまで帰るというのはすごく大事な作業になるんですね。出た分だけ下がるというのは。
ということになると、少しシーズンの初めの、少し筋肉を壊してでもたくましい下半身をつくるようなフィジカルがいるのかなというふうに今思っています。当然、ボールワークというのも大事ですけど、そういうことも合わせてやらなくちゃいけないなと思っています。
ただ、(雪が予想される山形で)1月半ばから始めた場合に、どういうトレーニングができるかというところで、ちょっと(地面が)硬いところでやって2月のキャンプに響くと悪いので、そのへんを今からフィジカル(コーチ)と相談しながらやっていかなくちゃいけないかなと思っています。ボールを使うのもそうですけど、フィジカルを少し大事にしていきたいなと。追い込むというのではなくて、持久(力のトレーニング)から入って、筋肉をつくってスピード系に換えていく。どうしても、単純に走るスピードについてはその人の持っているものになる。それだけに頼ると壊れるので、素地を広げてやって、何回もできるような体にしてやるという意味では、フィジカルをやる必要があると思います」
Q:現段階で、このチームに付けるキャッチフレーズを決めたりしてますでしょうか?
「(苦笑)今から(GMと)相談して決めたいと思います」
Q:選手、コーチを含めた補強ですが、どうお考えですか?どんな選手が欲しいということは、クラブのほうにすでに伝えていますか?
「ええ。早く決めたら早く話ができるので、それはいくつかのポジションでお話をしています。それは、今いる選手にプラスできるような、こういう選手が来たらチーム力が上がるんじゃないかというようなことを、いくつかのポジションでお願いしています。
(具体的に決めている?)決まっています。明日のトライアウトで見たいところもありますし、前回、長崎での天皇杯も観に行かせてもらいましたし、そういう準備はしています」
Q:山形と仙台でダービーがありますが、お互いよく知る新監督同士ということで、ダービーに向けての意気込み等ありましたらお願いします。
「すごく楽しみにしています。ダービーというのは近年、J1もJ2もすごく盛り上がるので、ましてや知ってる仲で、向こうは(手倉森)兄弟でやってきますからこっちも負けないように(笑)。ただ、ちょっと離れた立場で、山形さんもそうですし、仙台のゲームを観ていますから、明確なところが狙えるような形で戦い方を変えながらやっていきたいと思います。
残念ながら今年、福岡には1回も勝てませんでした(1分3敗)。随分守備は安定してきましたけど不安定なところがあるので、少し我慢すると点が取れるんじゃないかなというところは今シーズンは感じていました。ちょっと最後のほう、いい形で押し込むんだけど失点があるということが山形はあったので、そういうところは、来年も突ければいいなと思っています」
Q:2002年に大分でJ2で優勝していますが、J2で勝つ秘訣は何かあるのでしょうか? それと、J2での経験を山形でどう活かそうと思っていらっしゃるでしょうか?
「今、サッカーのルールが少しずつ変わるように、サッカーが速くなっていってること、それと、点を取れるようになってきているということですね。ただ、どうしても来シーズンは(おそらく)3回戦制ということで、42試合とゲームは少なくなりますけど、月に5試合、ないし6試合しなくちゃいけないと考えると、どうしても守備は安定させざるを得ない。過去、J2の場合、守備の不安定なチームは上がっていないのが事実です。
ただ、その先に行ったときにJ1で苦しんでいるのも事実だと思います。今シーズン上がった横浜FCについても、守備は安定してましたけどなかなか点が取れなかった。でも、ある部分、守備もしっかりしなくちゃいけない。私が2002年に大分を上げたときというのは、前のシーズン途中から指揮を執って、ラインをすごく高く上げて、かなり攻撃的なサッカーをしたんです。で、第2クールでやって随分持って、いきなり6位から1位まで上がったんですけど、前がかりで体力が持たずに、33節ぐらいからへばってきたんですよね。そう考えて少し守備を(意識して)というのが2002年だったので、守備をすごく意識させたんですよね。
で、今思っているのは、山形は12節、13節ぐらいまでのサッカーは、全員攻撃・全員守備というような形が取れているんですよね。みんなで攻めるんだけど、しんどいときにはフォワードもハーフウェイまで下がってでもしっかり守備をするという意識があって。だから、バランスだと思うんですね。守備もしっかりしなくちゃいけないし、チャンスのときには出ていかなくちゃいけない。どちらか一方ということじゃなくて、攻撃しているときに後ろの意識だったり、今しんどいから全員で守備をするというバランス意識が、今大事になってきているんじゃないかなと。
じゃあ、ホームのダービーのときに守備的でいいのかというわけにはいかないですよね。前がからなくちゃいけないということを考えると、バランスを考えたなかでやる必要がある。ただ、守備を疎かにすると、試合数が多いだけにJ2の場合は難しいんじゃないかなと。引き分けの勝点1というのが最後にどんな形で響くかというのもあるので、そういう守備というのは大事にしなくちゃいけないと思います」
Q:先ほど、J2は試合数が減ったという話もありましたし、参加チームの数自体も増えています。そのなかで、Aランク、上位5位以内に入って戦うために、どういうふうに戦っていこうということですか?
「全部で15チームなので、Aクラスで5チーム。5位ぐらいを常にキープするとすごく集中した戦いになると思います。今年のリーグでも、13チームのうち、半分近いチームに3位までの可能性があるんですよね。となると、5位ぐらいまでキープできれば、モチベーションが高いなかで持っていけるなと思っています。
ちょっと話が重複するかもしれませんけど、攻撃については、ボールを回しながら積極的に飛び出していくというサッカーをやりたいと思っています。『飛び出す』というのは、単純に個人が走ったり、グループで3人目を使って飛び出すんですけど、当然、ボールサイド、もしくは逆サイドが飛び出しますから、バランスをどういうふうに取るか。ボールに関係ない人がバランスを取ってくるというのが必要だと思っています。それと、幅広い攻撃をしたいなというのが大きなテーマになると思います。
守備については、さっき言ったように、飛び出した選手がスムーズに帰れればいいですけど、帰れないときにテイクオーバー、他の選手がそこのスペースを埋めてしまうというのがひとつと、飛び出した方向じゃない方向に相手の攻撃をさせながらポジションを取っていくということを、今回は考えています。とにかくポジションに帰る。なぜかと言ったら、前回のワールドカップもそうなんですけど、いかにカウンターをするか。早く攻めるということは、相手の守備の隊形が整わないうちに攻めるということですよね。そういうことをやりながら、カウンターを受けないように、まず正面から抑えるというところが出てきています。逆に、攻撃した後戻る意識の低い選手がいるということはそこを突かれるということですから、そういうところをスムーズに戻れるようなチームにしていきたい。
ということになると、ポジションの修正が早い、まず自分のポジションへ帰る習慣をつくる。当然それには、さっき言ったように『走る』という力が要りますよね。出ていって、『僕は攻撃だから関係ない』というんじゃなくて、戻る。飛び出たら誰かが埋めてやるとバランスがよくなって、逆サイドにボールを回しながらポジションを取っていくということができたり。最後に、『ボールを奪う』ということですね。ゴールを守るだけじゃなくて、どこかの位置でボールを奪う。高い位置で奪うときがあるかもしれないし、基本的にはサイド、ないしは中央でボールを奪いたい。ボランチを中心にボールを奪えるチームにして、シンプルな攻撃につなげていくというところを表現できれば。そういうところを少し、グループ、チーム、ゲーム戦術としてできるように、表現できるようになっていけば、その順位にいるんじゃないかなと思っています。少しずつですけど、そういったことを構築していきたいと思っています」
Q:来シーズンのJ2は広島、C大阪、福岡と過去に所属されたチームや、手倉森兄弟の仙台など旧知のチームが多くなりますが、その点では、戦いにくさ、戦いやすさはどうですか?
「2001年からずっとJ2、J1といて、ここ2年間は外から見てるんですけど、サッカー選手をまったく知らないというわけじゃないですね。ここにこういう特徴のある選手がいるとか、その意味では逆にやりやすいですよね。知ってるというところで、人間関係としてはやりたくないなとは思いますけど、タイプだったり、その選手の特徴だったり、指導者の特徴はわかる、ある程度の情報が入ってくるので、やりにくくはないですね。決してやりやすいわけでもないですけど、やりにくいわけでもないです」
Q:山形のサポーターのなかには、「来年こそは」とJ1昇格への希望の声が出てきます。理事長やGMからも昇格を視野に入れての要請だったと思いますが、監督自身として、昇格に関して来年狙うのか、2008年はチームをつくって09年に昇格を決めるのか、どのように考えていますか?
「すごく難しい質問で、計画どおりに1年目、2年目とつくっていくとすると、年齢的にどうなのか。チームの構成からすると、かなり若くあるわけじゃないですよね。叩き上げて土台をつくって、というわけにはいかない。ある部分、J1でも通用する選手がいたり、若い選手もいたりというところでいくと、要は目標をAクラスに持っていくと、その状況のなかで狙えるところに来る。当然、(守備のポジションに)帰らなくちゃいけないし、走らなくちゃいけないし、というところになると思うんですよね。
J2の半分ぐらいのチームは、たぶんトップ3に、この3年間、トップ3のチームが上がってますから、3チームにチャンスがあるわけですね。ということになると、掛ける2として6チームぐらいがそうした際(きわ)のところにあると思うんですよね。いい準備をしてチャレンジしていくということは、山形にも当然必要だと思います。今年は9位ですけど、第14節終わった時点で1位に着けてるわけですよね。ということは、そういう可能性がある。ただ、第2クールのところで少し連敗をしてしまっているといところがどうしても…。
どこのチームもそうなんですけど、ヴェルディも7連敗してるし、福岡にしても5連敗、6連敗してる。連敗が多くても状況が変わったりしてるんですよね。ということは、すごく拮抗しているのではないか。逆にそうした連敗を避けるような戦いをすることも必要かなと思うと、そうしたいろいろなものを含めたなかで、目標を明確にというのは確かにそうだと思いますけど、J1に上がるということを目標にAランクを目指しながら進んでいくというところでしか、今のところは言えないような形です。
『絶対J1だ』ということも、1年目なのでどれだけ選手を把握してるかというのは難しいところはありますし。ただ、そういうところが狙える順位に置いておくというところは絶対に必要だと思います。先ほど言ったように、若い選手ばかりではないので、当然、J1に上がりたくて残ってくれる選手もいますし、J1のために来る選手もいるので、そういう意味では、積極的にチャレンジしたいと思っています」
Q:重複するかと思いますが、成績を求める以外に、監督として選手個々にプロのサッカー選手として求めたいことはどういったことでしょうか?
「まず、何回も言うように、粘り強いチームなので、あきらめないというスタイルを打ち出すとなると、当然いいこともありますし、悪い時にしっかり自分の仕事ができるということですよね。やれることをきちっとやってくるということを僕はよく言います。ゲームのなかでも、大ミスをするとそのミスを1回で取り戻そうと思って、いつもやらないことをやってまたつぼにはまるというのは、よく選手にあるんですよね。やれることをきっちりやっていくということがすごく大事なんじゃないかなということ。
もうひとつは、いい準備をするということ。そうなるとトレーニングは、2部練では1日の中の長くて4時間か5時間のピッチ上の生活になりますし、1部練では2時間なんですよね。2時間のトレーニングを大事にしようと思ったときに、いい準備、食事だったり休んだり、トレーニングが始まったときに『ゴー!』という形できちっと入れるいい準備を、オフ・ザ・ピッチでして欲しいなと思います。当然、私たちもそれに対するメニューを作ってきますし、そういうふうに入っていけるという形を……なんて言うんですかね。やれることをきちっとやっていくということと、もうひとつは継続していくということですね。いいときも悪いときも、きっちり自分が求められていること、やらなくちゃいけないことをきちっとやるということですよね。そういうことは大事にしなくちゃいけないんじゃないかなと思います。それを外さないような指導をしていきたいと思っています。
後はですね、明るく元気よくやりたいと思っていますね。たくましく、積極的なプレーができるように、声が出て、注文が出るチームにしていきたいなと思っています」
Q:試合ではスーツ着用かと思いますが、ネクタイの準備してるでしょうか? セレッソのときもチームカラーのネクタイをしていましたが。
「あれはですね、私のセンスじゃなくてチームのネクタイなんですよね。まだスーツにするかウェアにするかは決めてません」
Q:小林新監督に期待を寄せている山形県民、そしてサポーターの皆さんにメッセージをお願いします。
「はい。九州で生まれました。基本的に西で仕事をしてたんですけど、ぜひ東北でJ1にチームを上げたいということでやってきました。『J1に行きたい』というサポーターの熱い期待があると思います。ぜひそれを叶えられるように一生懸命頑張って、皆さんと喜びたいと思います。J1へ向けて頑張りたいと思いますので、ぜひサポーターの皆さん、メディアの皆さん、あまりいじめないで(笑)力を貸してください。よろしくお願いします」
以上
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