●TOYOTA プレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2007 決勝
12月16日(日)(19:30KICK OFF/横浜/68,263人)
ACミラン 4-2 ボカ ジュニアーズ
得点者:21'インザーギ(ACミラン)22'パラシオ(ボカジュニアーズ)50'ネスタ(ACミラン)61'カカ(ACミラン)'71インザーギ(ACミラン)'85パブロ・レデスマ(ボカジュニアーズ)
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89〜90年に前身のトヨタカップを連覇した後、3度の世界クラブ王者のタイトルに挑みながら、事あるごとに南米王者に敗れ去ってきたACミラン。しかし今回は違った。6万8000人を超える大観衆が集まった横浜国際総合競技場で、世界屈指のタレントたちが際立った能力の高さを見せつけたのだ。
まずは、つい2週間前に欧州カップ戦最多得点記録を作ったばかりのインザーギが火付け役となる。「ゴール職人」と呼ばれる男は、鋭い飛び出しで確実に先制点を奪った。いったんはボカ・ジュニアーズに追いつかれるものの、後半のミランは完全に相手を突き放した。守備の要・ネスタがボカを振り払う2点目を挙げると、今季バロンドールを受賞した若きエース・カカがダメ押しとなる3点目奪う。彼の巧みな高速ドリブルをボカ守備陣も全く止められなかった。そしてカカとインザギの競演による4点目…。終盤にはボカに2点目を返されたが、彼らは2003年大会で味わった屈辱をとうとう晴らした。近年稀に見る攻撃的かつ華やかな決勝に、魅了されたファンも多かったに違いない。
今月7日からスタートしたFIFAクラブワールドカップ(FCWC)2007。大会前の予想通り、ミランとボカが決勝へと勝ち上がった。16日夜の横浜は気温7度の寒さ。それでもスタジアムの熱気は最高潮に達した。
2003年大会以来、3度目の世界クラブ王者を狙ったボカ。ルッソ・ミゲル・アンヘル監督は通常通りの4−4−2で挑んだ。出場停止となったバルガス(22番)の定位置であるボランチには今回のチームでただ1人、2003年のミラン戦勝利を知るバタグリア(5番)が入った。そして彼がエトワール・サヘル戦(12日、東京・国立)でプレーした右MFはゴンサレス(15番)が陣取った。
一方、ミランのアンチェロッティ監督は13日の浦和レッズ戦から3人を入れ替えた。右サイドバックをオッドからボネーラ、左サイドバックをヤンクロフスキからマルディーニ、FWをジラルディーノからインザーギへと代えたのだ。スタメン11人中、2003年の屈辱を知るのは9人。ミランはチーム一丸となってリベンジに燃えていた。
開始早々にインザーギが決定機を迎えるなど、ミランの勝利への気迫は最初からプレーに表れた。しかしボカも老獪さと試合巧者ぶりを随所に発揮する。最終ラインは手堅く、中盤がカカやセードルフをフリーにしても、最後のところで体を張って跳ね返していた。
そんな中、ミランが先手を取る。前半21分だった。中央からドリブルを仕掛けたカカがトップスピードで一気に前線へ。次の瞬間、裏を取ったインザーギがパスを受け、角度のないところから流し込んだのだ。ボカのミゲル監督も「カカは動き回ってボールを持ち、スピードアップして瞬く間に前へ進んでしまう」と困惑の様子で話したが、その能力の高さが勝敗を分けた1つのポイントといえる。
だがボカもすぐさま反撃に出る。わずか1分後、セットプレーからパラシオ(14番)が打点の高いヘッドを決め、同点に追いついた。このシーンではミランの守備陣がなぜか集中を欠いており、パラシオの飛び込みに誰1人反応できていなかった。こんな不可思議な出来事も大舞台ならではかもしれない。前半はこのまま1−1で終了。ボール支配率はややミランが上回ったが、決定機はインザーギの得点シーンのみ。むしろボカの方が相手をコントロールしている印象さえあった。
迎えた後半。地力に勝るミランがじわじわと差をつけ始める。大きかったのか開始5分のネスタの2点目だ。セードルフの突破から得たFKをピルロが蹴り、アンブロシーニがシュートミスしたこぼれ球を拾ったネスタが右足を豪快に振り抜く。4年前の決勝ではボカのエース・イアルレイ(現インテルナルナル)に翻弄されたベテランDFが値千金の仕事を見せたのだ。
この得点の後、ミランの攻撃陣は勢いを増していく。カカとインザーギのワンツーやピルロとの絡みなど連携プレーも多くなる。試合前には右足親指の爪が割れて痛みがあるといわれたカカだったが、その動きは変幻自在。まるで中盤のアーティストのようにドリブルの切れ味が鋭かった。これにはボカの中盤もついていけず、守備が後手後手に回っていく。後半16分にカカの3点目が入ったのはそんな流れの中だった。そしてセードルフ→カカ→インザーギとつながって生まれた26分の4点目も、見る者の度肝を抜くような個の力とコンビが凝縮されていた。
ボカは残り4分というところで、途中出場のレデズマ(8番)がもう1点を返して2−4としたが、反撃もそこまで。前半こそ善戦したが、今回はチームの総合力とタレント性の面でミランとは差があった。リケルメがいて、意思統一された組織的守備があれば、もっと拮抗した試合になっていただろう。それが悔やまれてならない。
これまで今大会は南米勢の勝利が多かった。「欧州ビッグクラブに負けたくない」という強いモチベーションがあったからだ。が、今回のミランにはボカを上回る意気込みがあった。国内リーグ低迷(現時点でセリエA11位)の雑音を封じるために、世界クラブ王者のタイトル獲得がどうしても必要だったという事情もあるだろう。このために、ベストメンバーを擁して7日に来日。1週間以上の時間をかけてじっくりと調整を重ねた。その成果がこのファイナルで確実に出たといえる。
ミランの4得点勝利など、イタリアでも滅多にお目にかかることはできない。ミラニスタかどうかは別にして、横浜国際に集まった人々は、久しぶりに楽しく華麗なサッカーを堪能できたのではないだろうか。
以上
2007.12.17 Reported by 元川悦子
J’s GOALニュース
一覧へ【FCWC決勝 ACミラン vs ボカ ジュニアーズ】レポート:インザーギ、ネスタ、そしてカカ。千両役者のそろい踏みでミランが4得点し、ボカを一蹴。90年以来のタイトルを獲得!(07.12.17)
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