★U-23日本代表米国遠征中の試合レポート、コメントは↓
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北京五輪まで、チーム強化の道のりはなかなか困難になるかもしれない。そんなことを改めて思わせた08年反町ジャパンの始動だった。
選手たちのうち、最年長の者はプロ入りして5年目のシーズンとなる。もはや若手ではない。所属クラブでは主力としてフル稼働する選手がさらに増えるだろう。日本代表で必要とされる選手もさらに増えるかもしれない。新たな「海外組」も生まれた。
忙しいスケジュールを縫って五輪代表の強化合宿などに参加できればまだいい。だが、できない選手が五輪の本大会で重要な役割を担うこともあるだろう。
もはや若手ではないから、それぞれにチーム内での存在感も増している。一方では、W杯予選を迎えている日本代表のスケジュールも…。そんなこのカテゴリーならではの悩みが、今年は付きまとうことになりそうだ。
反町監督が理想とするメンバー全員は招集できなかった今回の米国遠征。参加できた選手たちは、所属クラブでは出場機会を得られる保障もなく、逆にこの時期に所属クラブから離れていたために信頼を得るところから始めなくてはならない選手も多い。そのことを反町監督も懸念していた。今後もこういう事態は避けられそうにないが、招集された時には短期でも集中してチームの精度を上げていくしかないのだろう。
今回の米国遠征、反町監督は世界に向けてチームとしての方向性を打ち出すことをしつつも、個人の選考がクローズアップされがちなことを「否めない」と認めていた。主力とおぼしき選手を7人程度欠く中では、それも致し方ない。が、最後のチャンスとばかりにやってきた5人の初招集選手や復帰組は、のびのびとアピールしていた。
中でも結果でアピールしたのは山崎亮平(磐田)。周りが年上ばかりでの代表にやってきたロンドン五輪世代、つまり89年生まれの彼は、何事にも動じることなく自分のやるべきことをやった。「まあ、あんま気になんないですよね」と周囲の変化を指揮官が心配していると伝えても、どこ吹く風。まずは、磐田でのレギュラー奪取から始まるが、仮りに北京五輪に間に合わなくても長い目で見て面白い存在なのではないか。
また、梅崎司(浦和)、長友佑都(F東京)、岡崎慎司(清水)の3人はとにかく姿勢でアピールした。ボールへ食らいつく姿勢、最後の一歩まであきらめない姿勢、とにかくゴールへ向かう姿勢、ピンチならば素早く守備へ戻る姿勢。胸を打たれるものがあった。梅崎は、本田圭佑(VVVフェンロー/オランダ)、水野晃樹(セルティック/スコットランド)不在の状況を「チャンス」と言い切る。FWの岡崎はサイドハーフでの起用にも「FWがサイドで起用される意味を考え、この位置からゴールへ迫るにはどうしたらよいか」を考えるという。今回はアピールが念頭にあったかもしれないが、最後の最後でチームを救うのはこのような強いメンタルなのだろう。
これまでの主力たちも、決して自分の立場が約束されているわけではない。五輪予選最終戦、ベンチから外れたかつてのエース平山相太(F東京)は「ここに残れるように」と決意を新たにする。人生の転機を迎えた西川周作(大分)は「今年を忙しくて大変なものにしたい。そのためには大分にいる間のコンディション作りが大切」と基本に立ち返る。
ただ、チームとしては目標を失いがちなこの時期(予選は終わり本大会はまだ少し先)だけに、若干緩んだ遠征であったことは忘れてはならない。また、メンバーがそろわず裾野を広げたこともあり、方向性が明確に打ち出されたかといえばそうではない。チーム強化が具体性を伴うのは次回以降に持ち越されたということだ。そんな中でも、期間中に行った練習試合では4戦全勝。「勝つためにトレーニングをしているのだから、勝つという結果はよいこと」と反町監督は話した。試合を重ね、勝利を重ねると共に練習も充実し「パーフェクトとはいえないけれど最後5日間はよかったと思う」と選手たちの変化を認めていた。
また、気になるオーバーエイジについてだが「けが人や対戦相手などの状況による。現段階で言及するのは、選手たちの志気にいい影響はない」と反町監督は慎重さを見せる。6月にW杯予選をが試合控えていることもあり、オーバーエイジの枠を行使するかどうかも含めて、決定はまだ先になりそうだ。
3月にはJリーグ開幕し、月末にはW杯予選もあるため、次回以降の合宿招集の難しさは増すばかりだ。それ故、より毎回共に過ごすす時間を高密度なものにしていかねばならないだろう。苦しい道のりも来るべき北京で納得の結果をつかむため。最後に悔いの残さないための半年間になればと思う。
以上
2008.02.26 Reported by 了戒美子
U-23日本代表 アメリカ遠征
●2月17日(日) /07:00/ロサンゼルス・Home Depo Center
U23日本代表 4 - 0(前半3-0)Chivas USA
得点者:得点者:7' 平山相太、18' 山崎亮平、40' 山崎亮平、50' 森重真人
●2月19日(火)/08:00/ロサンゼルス・Home Depo Center
U23日本代表 2 - 0 U23グアテマラ代表
得点者:23'山崎亮平(日本)、58'青山直晃(日本)
●2月21日(木)/09:30/ロサンゼルス・California State University, Fullerton
U23日本代表 1 - 0 U23グアテマラ代表
得点者:53' 李忠成(U-23日本代表)
●2月23日(土)/09:30/ロサンゼルス・California State University, Fullerton
U-23日本代表 6-0(前半2-0) カリフォルニア州立大学フラートン校
得点者:10' 岡崎慎司、11' 平山相太、59' 森島康仁、70' 森島康仁、73' 梅崎司、88'森島康仁
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