4月29日(火)J2 第10節 仙台 vs 鳥栖(14:00KICK OFF/ユアスタ)
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前節の記憶もまだ生々しく残る、中2日というハードスケジュールで迎える第10節。チームに大きく手を加えるのはどのチームも難しいことだろうから、基本的には前節の反省点を洗い出し、同じ轍を踏まないことを考え、試合に臨むことになろう。
そうなると仙台の課題は明確。とにかくスムーズなゲームの入り方をし、立ち上がりから先手を取って優位に試合を進めることである。
手倉森監督は前節の会見で「攻撃は土台から」という言葉を使って、最終ラインの安定の重要性を説いたが、もちろん攻撃のみならず守備においても、土台が不安定ならば全体の構築は難しい。
その意味で前節、立ち上がりから水戸に予想以上の攻勢を受けてしまった要因として、やけにバタバタしていたDFラインには触れざるを得ない。前節からセンターバックが一柳、渡辺のコンビとなり、両サイドバックの菅井、田村も含めて一気に若返ったDFラインは、愛媛戦(第8節)の後半途中までは落ち着いた守りを見せていた。だが、その試合で終了間際に失点を喫した際の乱れをまだ引きずったまま、前節の水戸戦に入ってしまったような感じだった。
仙台はただでさえ、両翼を高く相手陣地に押し込んで、ポゼッションを高めることで主導権を握ることを狙ったチーム作りを基本としている。ゆえに最後尾にいるセンターバックの位置取りが不安定、もしくは低すぎると、チームのバランスは途端に失われる。その悪循環に、水戸戦前半の仙台ははまってしまっていた。
水戸戦では後半開始から渡辺を下げて、木谷が投入された。するとその直後は(いくら紅白戦で少し試していたユニットとはいえ)若干の乱れもあったものの、しばらく経つとピッチ上には良いリズムの仙台のサッカーが戻ってきていた。
この実績を考えると、おそらくは今節の鳥栖戦、スタメンセンターバックのどちらかには木谷が名を連ねるかと思われる。鳥栖の売りの一つが、まるで90分もたせることなど考えていないかのような、驚異的な運動量を活かした前線からのボールチェイシングだということを考えても、DFラインだけ後方で孤立し、距離が開いた中盤とのパスコースが狭まるのは避けたい。やはり攻守において土台となるDFラインの出来には注目だ。
鳥栖は第8節で福岡相手に今季初黒星を喫したものの、前節のホーム戦では徳島相手にしっかりと勝利をものにした。昨年の得点ランク3位、そして日本人選手の中ではトップの24ゴールをたたき出した藤田が、序盤のケガによる欠場から復活し、ここ3試合で2ゴールを決めているあたり、間違いなく攻撃の駒に関しては、上り調子と考えてよいだろう。
ただ「駒に関しては」と書いたのには理由がある。1試合少ないという事情はあるが、鳥栖の総得点8は、13位の愛媛、15位の熊本と並び、リーグで下から2番目と少ないもの。現在2位のチームが残すスタッツとしては物足りない。確かに失点も少ないことで今の順位にはいるのだが、今後を考えれば、そろそろ攻撃陣の「爆発」も岸野監督は欲しいはず。
高い位置で奪った瞬間、手数をかけずに素早く攻める。それがダメでも、縦へのスピードを持った両サイドを使ってワイドに攻める。こうした得点へのパターンは、就任2年目の岸野監督が率いるチームに既にあるのだから、あと欲しいのはやはり、ゴール数という結果である。
鳥栖より一足先に、ともすれば鳥栖以上の得点力不足に悩んでいた仙台が、1試合3ゴールを前節に記録した。DFラインの再整備を受けて、仙台はいよいよ攻撃での完全開花を果たしたい。だがそれにばかり頭が行くと、自らゲームの主導権を握る術を持った鳥栖の攻撃陣にやられかねない。果たしてゲームの行方はどちらか。
以上
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