4月29日(火) 2008 J2リーグ戦 第10節
福岡 1 - 1 草津 (16:03/レベスタ/6,432人)
得点者:59' 久永辰徳(福岡)、73' 島田裕介(草津)
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「勝点2を無駄にした試合」。リトバルスキー監督は厳しい表情で試合を振り返った。
負けないことをテーマに掲げ、守備の再構築に取り掛かっている福岡にとって、引き分けという結果は悪くはないように見える。だが、その内容を見れば、この日の結果を受け入れることは難しい。そこには、福岡が抱える変わらぬ課題が存在していたからだ。
この日の福岡はいつものように4−4−2の布陣。FWには黒部光昭を先発で起用。ボランチには怪我で戦列を離れた久藤清一に代えて城後寿を配して臨んだ。狙いは過去2試合同様、無失点で試合を終えることにあった。一方の草津は2トップに島田裕介と高田保則を並べた4−4−2。前線にボールが納まらないというチーム事情から、高い位置で島田を流動的に動かしてボールを溜め、両サイドから鳥居塚伸人、熊林親吾が前線に飛び出していくことを狙いとしていた。
前半は福岡が一方的にボールを支配する形で進んでいく。ボールサイドに激しく寄せてくる草津を軽やかなショートパスでかわして翻弄。セカンドボールのほとんどを制し、局面の争いでも簡単にボールを奪う。攻守の切り替えも速く、高い位置から仕掛けるショートカウンターの切れ味も鋭い。それは、高い最終ラインを保ち、中盤をコンパクトにした陣形がもたらした効果と言えるもので、鳥栖戦をきっかけに自分たちの戦い方がチームに浸透していることを窺わせる内容だった。
ペナルティエリアの前までは完璧と言える内容も、前線にボールが納まらないことでゴールチャンスに結び付けられないという課題もあったが、まずは無失点で抑える守備に重点を置く福岡にとっては、狙いとする守備ができたことを考えれば許容範囲内。90分間の中でゴールを奪えば問題のない展開だった。
対する草津にとっても前半の0−0は許容範囲。島田にボールが渡らないために狙いとしたサッカーが展開できず、それどころか島田がいない中盤の構成力が大きく落ちていたことを考えれば、願ってもない前半だったかも知れない。
そんな試合の行方を決めたのは後半開始の試合の入り方だった。前半、全くサッカーをさせてもらえなかった草津は徹底してロングボールを福岡のDFラインの裏へ集めるサッカーに変更。これで福岡の最終ラインが下がり始め、逆に福岡の前線はゴールが欲しいためか前への意識を高くしていく。中盤にスペースができ始め、草津の動きが活発化していく。ゲームは一転してイーブンになっていく。
59分、福岡は久永辰徳の素晴らしいゴールで先制点を奪うことに成功したものの、その傾向は変わらず。スピードのある後藤涼を前線に投入し、島田を2列目に下げて攻撃を仕掛けてくる草津に付き合うような形で攻め返す。しかし、それはコンパクトな状態を崩すことにつながり、福岡は自らリズムを失うことになる。攻めてくる相手のリズムに合わせたバタバタした展開の中で、中盤を制されて押し込まれるのは、過去、何度も見た光景。そして73分、島田のビューティフルゴールが福岡のゴールネットを揺らした。
島田のゴールは芸術的とも言えるもの。失点シーンだけを抜き取れば島田のゴールは賞賛以外のなにものでもない。しかし、福岡にとっての問題は、失点そのものではなく、コンパクトなゾーンを自ら崩したためにリズムを失って草津に反撃の機会を与えてしまったことにある。
「相手が攻めてくる時に、ゲームを落ち着かせなければいけない時に、自分たちもハイペースで戦ってリズムが単調になる。相手が攻めてくるので1本通ればチャンスにはなるが、ボールを散らして落ち着かせることが必要」。試合前日、吉田はそう話していた。この日も、バタバタする展開の中でゆっくりとゴールキックを始めるなど、意識的にゲームを落ち着かせようとしていたが、それはチームには届かなかった。
「1点取った後に落ち着かせるのか、もう1点を取りに行くのか、その辺が曖昧だったような感じがある」とは長野聡。これは開幕以来続く福岡の傾向で、甲府、徳島、岐阜との戦いで追いつかれた、あるいは逆転された試合の流れと同類のものだ。足が止まった終盤に追加点を許さなかったのは、チームの守備意識が高くなったからに他ならないが、過去と同じ問題が再び顔を見せたところに不安が残った。
そして草津。苦しいアウェーゲームで勝点1を奪った試合は文句のないもの。しかし、こちらも自身の課題を整理することが出来なかった。「背後を突くというよりは、ただ長いボールで攻撃してたという形でした。引き分けたことは良しとするにしても、次に向けて課題が結構残った試合でした」(鳥居塚)。チームが目指す、ボールをポゼッションして、パスをつないで3人目の動きで崩すサッカーを見せることが出来ず、結局、過去同様、島田1人に攻撃を頼らざるを得なかった。草津もまた、攻守に渡って最後の力強さに欠くという課題は残されたままに試合を終えた。
以上
2008.04.30 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第10節 福岡 vs 草津】レポート:ともに存在する変わらぬ課題。互いに勝点1を積み重ねるも満足には程遠く。(08.04.30)
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