5月17日(土)J1 第13節 浦和 vs G大阪(14:00KICK OFF/埼玉)
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ここ数年、覇権争いを演じながら常にリーグを沸かせてきた両者だが、今回は少し置かれた立場が違うといえるだろう。シーズン序盤こそ躓きを見せたものの、オジェック前監督の解任後、エンゲルス監督が指揮を取り始めてからは8勝2分けと負けがなく首位に立つ浦和。一方のG大阪は、ACLとの並行した戦いに苦しみ、一向に調子が上向かず中位を彷徨う状態が続く。首位対10位(ただしG大阪の消化試合はひとつ少ない)、両者は意外な形で顔を合わせることになった。
浦和は、内容で対戦相手を圧倒するというよりも、勝負強さでここまで勝点を積み重ねてきたといえる。前節の川崎F戦などはそのいい例で、わずかシュート3本、唯一得たPKという絶好機をものにして勝利を手繰り寄せた。
記録上はリーグ最多得点(22点)を誇るが、光るのはリーグ最少失点の守備(8点)。ここ2試合も、失点をゼロに抑えるなど、守備の安定が攻撃にもいい効果をもたらしている。
そして、何より大きいのが攻守に絶大な力を発揮している闘莉王の存在。今季は中盤で起用されることが多く、ここまでチーム最多の6ゴールをマーク。絶対的な強さを誇る空中戦だけでなく、ときおり見せる小技(川崎F戦ではPK獲得につながる高原へのヒールパスを見せた)で攻撃にアクセントを付けている。
しかし、その闘莉王、11節の千葉戦で肩を負傷し痛みをこらえながらのプレーが続いているだけに、G大阪戦の出場は微妙。彼が出る、出ないかは、試合を分けるひとつのポイントになるだろう。
また、扁桃腺の腫れ、発熱の影響で戦列を離れていた日本代表MF鈴木が、G大阪戦で約1カ月ぶりに復帰の可能性がある。ただ、いきなりの先発というよりもエンゲルス監督は「様子をみながら」と慎重な姿勢をみせているだけに、まずはベンチスタートが濃厚だ。
対するG大阪は、ここまで得点15、失点15と得失点差のバランスからも、低迷ぶりが窺える。守備がピリッとせずに、攻撃の爆発力にも欠ける。バレー(7点)、ルーカス(3点)の外国人コンビがふたりで10点と気を吐いているものの、逆をいえば、そこしか得点のパターンがないともいえる。
もちろん、その裏にはACLとの掛け持ちからくる疲労があることは間違いない。それだけに、中断前の最後の一戦で、首位の浦和を叩き、今後の浮上のキッカケにしたいところだろう。
試合展開を考えれば、遠藤、二川、明神、橋本らで構成するG大阪のMF陣がボールを支配し、浦和がカウンターを仕掛ける時間帯が多くなることが予想される。
G大阪としては、立ち上がりエンジンのかかりの遅い浦和からゴールを奪って一気に流れを引き寄せたいところ。前半をリードして折り返すことで、勝機は広がるはずだ。
一方で0対0の時間が長く続けば、浦和有利。勝負は前半の攻防にあるといえるだろう。
以上
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