5月17日（土）J1 第13節 川崎Ｆ vs 大宮（19:00KICK OFF/等々力）
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　川崎Fにとっての今季は、いろいろな驚きが続くシーズンになっているが、15日に発表された日本代表にさらに驚かされることとなった。候補合宿にも招集されていなかった井川祐輔が代表に初招集され「候補が取れるようがんばります」と話していた寺田周平が、候補合宿に引き続き招集される事となった。

　初招集に驚きの井川は笑顔で報道陣の質問に答えていたが、実は14日は扁桃腺を腫らせてダウン。練習を休んでしまっていた。GWに行われた5連戦が終わり、またこの大宮戦は累積警告で出場停止となった事が、気持ちを切らせた部分があったのかもしれない。ハードな5連戦を終えた選手たちにとって、この13節はメンタルコントロールが重要になる一戦となりそうだ。

　そんな背景の中、川崎Fの選手たちが気にしていたのが大宮のレベルの高いポゼッションと、攻撃的な2枚の外国人の突破力である。森勇介は、スカウティングビデオを見た感想として外国籍選手への警戒感を口にしており、チーム内でもそれは共通理解となっているようだ。また、伊藤宏樹も語っていた「ボール回しの巧さ」に関しての警戒感も高く、小気味よくつないでくるパスに翻弄されないよう、声を掛け合う慎重な対応が求められそうだ。

　出場停止の井川に代わり先発が濃厚となっている横山知伸は「ミスを少なく、守備でも1対1でアピールしたいです。まだわからないですが、出られたときのために準備はしっかりしておきたいと思います」と述べていた。帝京高校から1年浪人し普通受験で早稲田大学に進学した苦労人は、すでにルーキーイヤーとなった今季も途中交代出場でリーグ戦のピッチに足を踏み入れている。ある程度の試合の感覚はつかんでいるはずだ。もちろん先発と途中交代との違いは大きいが、上手くメンタルをコントロールして、試合の流れに乗ってほしいところだ。

　前節、札幌に悔しい負け方をした大宮は、10節のFC東京戦で露呈していたロングボールの処理でのミスに気をつけたい。川崎Fの最終ラインのフィードの能力は高く、状況に応じて長短織り交ぜたパスが出てくる場面は少なくはないだろう。集中した対応が求められる。ただ、一旦ボールを奪えば、得意のパスサッカーで川崎F陣内を目指すことになる。その際注目しておきたいのは、両サイドバックの攻撃参加である。そもそも一般的に、この両者の対戦では、フォーメーションの関係でサイドで大宮が数的優位を作りやすい組み合わせとなっている。その優位性をどのように発揮するのか。もしくは川崎Fがそれをどうやって抑え込むのか、注目したいと思う。

以上

2008.05.16 Reported by 江藤高志