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【J2:第14節 横浜FC vs 福岡】レポート:シュート4本の横浜FCが、抜け目なく勝利を収める。福岡は、悪循環から抜け出せず。(08.05.19)

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5月18日(日) 2008 J2リーグ戦 第14節
横浜FC 2 - 1 福岡 (16:03/ニッパ球/3,953人)
得点者:16' アンデルソン(横浜FC)、53' 大久保哲哉(福岡)、55' 池元友樹(横浜FC)
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 横浜FCは、この試合の開始前に行われた東北ダービーの結果を受け、上位に食らいつくには勝点3が必須の状況。一方の福岡は、リトバルスキー監督が背水の陣を敷き、第15節までの3試合にその運命を掛けている状況。ともに、この試合に掛けるモチベーションは高い中、試合の結果を分けたのは、勝利するという作業への集中力の差であった。

 この日の横浜FCの狙いは、福岡がウイングバックにボールを入れた時に、プレッシャーを掛けカウンターを仕掛けること。その狙いが、最初のプレーから出る。左サイドで滝澤がボールを奪うと、池元が3バックの間に入り込み決定機を作る。その後も、横浜FCがカウンターでチャンスを作る。一方で、福岡も中島、田中のウイングバックを高い位置に置き、グリフィスとのコンビネーションでDFラインの裏を取る。試合が膠着しつつあった16分、セットプレーの流れからのカウンターで、三浦知がアンデルソンへスルーパス。アンデルソンがそのまま持ち込みそのまま先制ゴールを決める。その後、「センターバックがサイドに引っ張られていた」(根占)横浜FCは、4-1-4-1にシステムを変更し、守備の安定を図り、明確なカウンター狙いに切り替える。すると、福岡はビルドアップができなくなるものの、横浜FCも守備意識が強くなりすぎてしまい攻撃の勢いがつかないまま、前半を1-1で終える。

 後半に入ると、引き続きカウンターを狙う横浜FCに対し、福岡が前がかりになる。そして8分、福岡が混戦から大久保がヘディングシュートを決めて同点にする。福岡としてはここまでは良かったが、「チーム全体が行け行けになった」(柳楽)状態でカウンターを受ける。10分に、カウンターから池元がドリブルで中に切れ込むと、ミドルシュートを叩き込みJリーグ初ゴール。失点後2分で横浜FCが勝ち越しに成功。その後、福岡の3-5-2のシステムが徐々にほころびを見せ始め、試合が大味になりファールが増える。73分にルダン、89分にグリフィスが2枚目の警告で退場し、リトバルスキー監督が期待を寄せた両外国人が退場でピッチを去ると、終盤のパワープレーも実らずゲームは2-1で終了した。

 横浜FCにとっては、想定したゲームプランに近い形で勝点3を得たことは大きい。福岡が積極的に来ることを想定し、「リードして守備意識を高めさせて、手堅くカウンターを狙う」(都並監督)とカウンターを主体としたゲームプランを設定。先制ゴールの後、フォーメーションを変更し守備からのカウンターを徹底させるだけでなく、同点に追いつかれた直後にすぐに勝ち越すなど、強さを感じさせる試合運びを見せた。開幕以来、守備組織、ビルドアップ、控えの選手の経験と、順を追ったチームの強化が進んでいる。だからこそ、1つ1つのタスクをこなすというだけではなく、試合に勝利するための作業に集中することができるようになる。「攻撃への切り替えができない時間が多い」(都並監督)、「もっとチャンスを作らなければいけない」(根占)というように、上位と戦う時に必要な完成度の点では課題はあるが、上昇の余地はまだまだある。

 一方、福岡は、この試合でも浮上のきっかけを見出すことはできなかった。「選手達は限界まで戦った」とリトバルスキー監督が語るように、選手は与えられた状況で可能な限りのプレーを見せている。しかし、新システムを消化するのが精一杯で、そのプレーが試合に勝つという本来の目的まで到達していない。結果への結びつかない焦りが、さらにチーム全体のバランスを崩す悪循環。後半、時間を追うごとにファールを連発し、退場者を2人出してしまったのはその象徴だろう。単にシステムを変更したり、期限を切るだけでは、この状況は抜け出せないだろう。どのような手段を取るにせよ、クラブとして目指すサッカーを固め、腰を落ち着けて構築し直すしかない。

 横浜FCと福岡の現状は、対照的だ。しかし、J2にはチーム間の戦力の差はほとんどなく、ちょっとした積み重ねの差が最終的な順位に影響する。今、調子が良くても手綱を緩めれば転落が待っており、今調子が悪くても芯が通れば良い終わり方ができる。昨年の第1クール終了時、首位は福岡で、昇格した東京Vは9位だった。両チームともに、このゲームを分けたものを改めて心に刻みたい。

以上

2008.05.19 Reported by 松尾真一郎
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