5月21日(水) 2008 J2リーグ戦 第15節
甲府 1 - 2 鳥栖 (19:03/小瀬/8,705人)
得点者:18' 藤田祥史(鳥栖)、29' 藤田祥史(鳥栖)、54' 久野純弥(甲府)
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J2ホーム通算得点200ゴールは決まったものの消化不良な結果となってしまった甲府。鳥栖ラブ・ワゴン2台でやってきたのかもしれない鳥栖サポーターにとって、チームに捧げた平日の貴重な2日間の私生活は全く無駄にはならなかった。J2第15節最高の集客(8705人)だった小瀬。甲府サポーターは第2クール以降にどんな希望を見出して第1クール最後の敗北を見届けたのだろうか。
「試合の入り方が悪かった」と何人かの選手が言うように、立ち上がりはいつもの甲府ではなかった。特にディフェンスラインの選手の動き出しが遅かったように感じた。第14節に試合がなかった甲府はコンディションが悪いわけではなかったが、FWに当てるか裏を狙ってくる鳥栖のロングボールに苦しめられた。センターバックが弾き返すことができればリズムが取れるはずだが、鳥栖の185センチ超の2トップに落とされ、頭で裏に擦らされることが少なくなかった。
そして、前半18分には右サイドで金信泳のドリブルに秋本倫孝が振り切られてセンタリングを上げられ、逆サイドの藤田祥史に決められてしまう。29分には金が左サイドで勝負を仕掛け、池端陽介が対応していたが秋本が自分のマークの藤田(祥)を捨てて池端のカバーに入る判断をする。しかし、金は池端の足よりも一歩先にセンタリングを上げてフリーになった藤田(祥)の2点目をアシストした。結果的には、藤田(祥)と金は少ないチャンスにいい仕事をしたということになる。対して、アンチ・カウンターではいいプレーをしてきた甲府にとってショックな2失点だった。
前半の甲府は試合を支配した時間もチャンスも充分にあった。シュート本数も11本(鳥栖は7本)と充分。この先が今の課題なので、シュートを11本打つ手数があることは甲府のサッカーが後退していない証明。ただ、気になったのは少し長いボールが多すぎたこと。鳥栖のGK・赤星拓は「長いボールを入れてくれた方が(甲府は身長が高い)ターゲットがいなから楽。崩してこられる方が嫌だった」と言う。「甲府のシュートミスもあって助かった」とも言っていたが、最初のコメントは見過ごせない。甲府の選手からも「もう少し繋いでもよかった」という趣旨のコメントが複数出ていた。この点は安間監督がどう判断して修正するのか、次節の愛媛戦(5/25@ニンスタ)を見れば判るだろう。
2失点した前半、シーズン指定席の料金には好き勝手に選手を罵倒できる権利も含まれていると思っているメインスタンドのヤジ将軍は忙しかったが、後半開始9分に久野純弥のミドルシュート、美尾敦に言わせると「8000%クロス」がゴールネットを揺らすと、さすがの将軍様も沈黙。甲府が一方的にシュート練習をする展開になり、鳥栖はクリアの練習に精を出すようになっていた。
苦労を知っているチームは2点リードから1点を返されると、悪夢が蘇るのだが、明らかに鳥栖は浮き足立った。岸野監督が「最後は不細工になった」と話したが、甲府は鳥栖が不細工なうちにもう1点を取るチャンスはあったし、取らなければならなかった。しかし、後半だけで11本(鳥栖は3本)打ったシュートは決まらず、最後はヤジ将軍に復活のチャンスを与えてしまった。甲府がJ1昇格を決めた05年の第43節、甲府はホームで福岡に0−5で大敗した。そのとき、最終44節で当時3位の仙台と対戦する福岡の選手に、「次も頼むぞ〜」と言った別のヤジ将軍がいたが、こういうチャーミングなヤジでないと敗北の味が余計に苦くなるだけ。
ホーム小瀬の無敗記録が途絶えた敗北は連敗でもあり、肩が下がるような気分になってしまうが、攻撃に関してはゴールを決める手前の部分まではやりきった。繋ぐ部分と長いボールを使うバランスには注文を付けたいが、2失点の修正が成されれば第2クールの前進は期待できるだけの進歩を開幕から見せている。選手も90分間ファイトしている。最近、似たようなことを何回も書いていることに薄々気がつき始めたが、もし甲府の選手にJ2の他のチームをまだ上から見るような気分が残っているなら第2クールは期待できないかもしれない。この点は杞憂だと思うが、第2クールはシュートの数がゴールに繋がることを信じたい。今信じるのを止めれば、チームは進歩することが出来ない。
以上
2008.05.22 Reported by 松尾潤
J’s GOALニュース
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