5月21日(水) 2008 J2リーグ戦 第15節
山形 2 - 0 徳島 (19:04/NDスタ/2,479人)
得点者:26' リチェーリ(山形)、41' 秋葉勝(山形)
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「今日の勝ちは非常に大きいし、中3日で日曜日のゲームも前向きに戦っていきたいと思っています。今日のゲームは次につながるということと、前節の思いをピッチで表現してくれたゲームになったなという気がしています」(山形・小林伸二監督)
前節・仙台戦での3失点逆転負けの影響から立ち直ることがこのゲーム最大の課題だったが、終わってみればそれにとどまらず、第2クール以降への明るい材料を増やすことになった。
ここまで3試合に途中出場したまま、負傷等でピッチに姿を見せることのなかった財前宣之は、仙台戦でもベンチ入りしながら、味方の退場というアクシデントで出場する機会を得られなかった。しかし、この試合では右サイドハーフで今季初先発。足首の痛みは消えていない。「休んでいても痛みは治らない。あとはやりながら治していくだけ」と話していたが、ひとたびピッチに立てばそれを感じさせないパフォーマンスを発揮するのがこの男だ。「あのくらいのアプローチ、守備が緩ければ自由にできる。必ずミスなしで収まる」と小林監督も信頼するテクニックで、右サイドで何度も起点をつくり、前半30分にはクリアボールを拾って自ら打ち込んだ。シュートはGK古田泰士の手に弾かれたが、この日は守備でも貢献。後半20分過ぎには、相手に併走して全力疾走で戻るプレーもあった。
そして、この試合最大の収穫は、13カ月ぶりに復帰した右サイドバック木村誠だ。左サイドに流れて起点をつくり、そこからの突破を図るドゥンビアに対して、落ち着いて距離を詰め、自分の間合いに引き込んでボールを弾き出した。負傷した右膝前十字靱帯の痛みもスタミナの不安もすでになくなっていたが、相手との「間合い」だけがどうしても思い出せずにここまで来た。全体練習が終わったあと、長島コーチと居残り練習や話し合いを重ねるうちに、ある結論に達する。
「チョーさん(長島コーチ)に、『重心が後ろに行きすぎてるよ』と言われたんです。そのときちょうど観ていたタツ(石川)も同じこと言ってました」。かつての感触をつかんだのが今月中旬のこと。この試合では「間合いの妙」を存分に発揮し、防ぎきれない突破も後方のレオナルドとの連携で、ドゥンビアにほとんど仕事をさせなかった。
そうした復活選手の活躍もあり主導権を握った山形が、前半26分、石川のCKから秋葉がヘディング、跳ね返りをリチェーリが確実に押し込み先制。41分にも石川のCKから、GK古田のクリアを長谷川悠が拾いシュート。これも古田に弾かれたが、最後は秋葉が2試合連続となるゴールを決め、山形が2−0 で前半を折り返す。
「戦う前から、山形の非常にオーガナイズされた守備というのが、我々が得点をするためには難しい相手だなと感じていました」(徳島・美濃部直彦監督)
その得点が難しい相手に先に2点を奪われた徳島は、前半もやや上がり目の位置でプレーした右サイドバック麦田和志をしっかりと前に押し出し、3−5−2にシステムを変更。大島康明の負傷で前半途中からピッチに入った玉乃淳も高めのポジショニングで裏への飛び出しを狙う。後半8分には、ドゥンビアのパスを石田祐樹が落とし、玉乃がボレーシュートを放つなど、玉乃が2トップと絡んだシーンはそうした効果が現れたものだ。
前半は山形の高いラインからのプレスに苦しみ、奪われたあともスペースを突かれてボールを回され、何度かパスが行き来するうちにフリーの選手にクロスを上げさせていた。それでも後半に入り、前節では4連敗を止める貴重な1勝を挙げた勢いがようやく発揮されてきたかに思われた。
しかし前節、前半の2−0を逆転された山形も高い授業料を無駄にはしない。後半初めにはドゥンビアに、ロスタイム直前には途中出場の阿部祐大朗に縦に飛び出される場面もあったが、懸命な戻りでシュートを打たせず、そのほかの時間帯でも決定機を与えることなく、2−0のままゲームを閉じることに成功した。
シュート数こそ13対13と並んだが、終始山形に主導権を握られた徳島は、美濃部監督が「今日はいいとこなしの完敗でした」と言うほど力の差を見せつけられた。第1クールは勝点14の11位でフィニッシュ。「やれているゲームもいくつかあったし、内容と結果が合ってないところがたくさんあったので、それほど悲観することはないと思います」(美濃部監督)。次節はホームに戻り、鳥栖へのリベンジから第2クールをスタートさせる。
山形は「負け数が4試合なので、できればもう1ゲーム少ないぐらいがよかったかなと、3つぐらいで抑えたかった」と小林監督は言うものの、怪我人続出のなかで連敗がなく、逆に選手の経験値を上げながらの第1クールは、勝点22の7位となった。この試合でも高卒ルーキー太田徹郎がJリーグデビューを果たすなど、ヤングパワーも含めたチーム内競争は激しさを増している。そして何より、今年の山形はホームで強い。「質を上げていくことによって、十分に上に上がっていけるという感触を持っています」(小林監督)。Aクラス(5位以内)の壁をぶち抜く第2クールは、次節・熊本戦で幕を開ける。
以上
2008.05.22 Reported by 佐藤円
J’s GOALニュース
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