5月21日(水) 2008 J2リーグ戦 第15節
C大阪 2 - 1 福岡 (19:04/長居/5,796人)
得点者:14' ジェルマーノ(C大阪)、19' 柳楽智和(福岡)、76' オウンゴ−ル(C大阪)
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連勝中と連敗中、チームの勢いの差といってしまえばそれまでだが、90分間の流れと結果からは、両チームの置かれた状況や漂う雰囲気の違いが伝わってきた。
この試合で興味深く、また勝負のカギとなったのはフォーメーションであった。まず驚かされたのは福岡のスターティングフォーメーション。前々節の広島戦、前節の横浜FC戦と2試合続けて「3-5-2」の3バックシステムを採用してきたリトバルスキー監督は、「4-1-4-1」にシステムを変更。4試合ぶりの先発メンバー入りとなる布部陽功をセンターバックに起用、右から山形辰徳、長野聡、布部、柳楽智和を並べた。その前にはボランチのタレイ、2列目には右から田中佑昌、久藤清一、鈴木惇、中島崇典を配し、大久保哲哉の1トップ。「セレッソの柿谷、香川というかなりモビリティのある選手を試合から消さないといけない。チームの心臓であるジェルマーノ選手を久藤選手が止める」(リトバルスキー監督)ことが狙いだった。
実際、前半はリトバルスキー監督の思惑通りに試合が進もうとしていた。特に中盤では常に福岡が優位に立ち、激しいマークでC大阪の攻撃の芽をつぶし続けた。が、その厳しいプレッシャーにもめげず、真っ向から勝負を挑んだのがJ2から唯一日本代表に選出された香川真司だった。13分、左からドリブルを仕掛け、DF3人に囲まれながらペナルティエリアに侵入。「相手が連係ミスをしていたので、いけると思った。GKと1対1だったので、シュートを決める自信はあった」という香川のキレのあるプレーが相手DFのファウルを誘い、PKを得た。これをジェルマーノが決めて、押され気味だったC大阪が先制した。
リードされても、福岡のアグレッシブさは変わらなかった。いや、むしろ必死さは増し、19分には左CKのこぼれ球を柳楽がプッシュしてすぐさま追いついた。「もっと球際を激しく、前からプレッシャーをかけていこう」(レヴィー・クルピ監督)、「前半は自分の仕事を責任を持ってやってくれた」(リトバルスキー監督)という監督のハーフタイムのコメントからも、前半の両者の出来の差がうかがえた。
後半、フォーメーションを変えて打開しようとしたのはC大阪だった。ハーフタイムにトレスボランチの1人、羽田憲司に代えて古橋達弥をFWへ。スタートの「3-3-4」システムからボランチをジェルマーノとアレーの2人にする「4-4-2」に変更したのだ。日ごろから「状況に応じて2つのシステムを使い分ける」としていたレヴィー・クルピ監督だが、このシステム変更と選手交代が当たった。前半は、ジェルマーノ、アレーともに攻撃に出て、羽田1人に守備の負担がかかるシーンが目立ったが、2人のブラジル人ボランチが中盤の底に腰を据えることで守備が安定。そしてFK、CKを蹴ることができる古橋の投入により、チャンスの数、質ともに明らかに上がった。
決勝ゴールは古橋のFKから。76分、ゴール正面から蹴ったボールは相手GKの手をすり抜け、こぼれたところに江添建次郎が詰めた。最後は混戦から相手DFのオウンゴールとなり、2-1。その後もC大阪が何度かチャンスを作り、相手の攻撃をしっかりしのいで逃げ切った。
福岡は5連敗となり、記者会見でも監督の進退を問う厳しい質問が飛んだ。「敗北にはふさわしくない試合だった」と選手たちをかばい、「私はあきらめないでいくつもり」と語ったリトバルスキー監督は力なく微笑んだ。逆にC大阪のレヴィー・クルピ監督は意気揚々。「正直言うと、もう少しいい成績を残せたかと思う。暑くなる第2クールは、相手の厳しいマークも減るはずで、技術の高いチーム(セレッソ)が有利になる」。5連勝で2位に浮上、第1クールの目標であった勝点率70%に近づけた(62%)とあって、舌も滑らかだった。
以上
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