6月15日(日) 2008 J2リーグ戦 第20節
鳥栖 1 - 0 湘南 (13:03/ベアスタ/4,666人)
得点者:34' 藤田祥史(鳥栖)
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今節の勝利が、鳥栖の病の特効薬になったに違いない。そう思わせた鳥栖の「プレスとブロック」だった。
3連敗を喫した水戸戦(6月11日第19節)後、全員で映像を見ながら原因を探った。「声を出すのは当たり前」なのがサッカー。そこを全員で再確認した。「どこのタイミングで、どの位置で、どこまで・・・」とそれまでかみ合っていなかったプレッシングを徹底的に確認しあった。その結果が、湘南の持ち前であるパス交換と自由な動きを止めた。アジエルを中心とした湘南の攻撃は、コンパクトな陣形と素早いサイドチェンジで全員が動くことにある。ハーフタイムの菅野監督(湘南)コメントが、「強い気持ちで流れを断ち切れ。シンプルにプレーしよう」と言うことでも、鳥栖のプレッシャーが強かったことが物語っている。FW藤田祥史もキム・シンヨンも後ろを信じて前からプレッシャーをかけ続けた。MF衛藤裕も鐡戸裕史も、積極的にフォローに走り、セカンドボールを拾い続けた。DFもラインをこまめにコントロールして、湘南にスペースを与えなかった。これらの「意思統一されたプレー」が、34分に結果として表れた。
左DFの谷田悠介が、FWキム・シンヨンを左サイドに走らせてボールを受けさせ、空いたスペースに鐡戸が走りこんだ。キム・シンヨンからのセンタリングが上がる前に湘南DF斉藤俊秀は鐡戸に身体を寄せてコースを消したが、もつれて倒れてしまった。これが、決勝点となるPKとなったため、湘南としては悔やみきれないブロックだったかもしれない。藤田が冷静に左隅に蹴りこんで優位に試合を進めることとなった。PKで奪った得点とはいえ、それまでの早いプレッシャーと積極的な攻撃参加から生まれた得点だったので、鳥栖にしてみれば「のどから手が出るほど欲しかった」先制点だった。
今節の勝因は、前述したプレスだけではなかった。身体を張ったシュートブロックもあげないといけない。83分には、湘南FW阿部吉朗のシュートを腹部で飯尾がブロックした。89分にも湘南FWリンコンのシュートを鳥栖DF日高拓磨が身を投げ出した。それまでもDF柴小屋雄一や衛藤、鐡戸がボールとゴールの間に身体を入れて、窮地を幾度となく救った。時には、FWまでもが自陣ゴール前に戻ってきた。鳥栖の原点回帰である、「全員攻撃、全員守備」を徹底的に最後まで行い続けたのである。その結果が、「無失点で終わり、先制点で勝つ」(岸野監督/鳥栖)鳥栖のサッカーを遂行できたことになる。
試合後、岸野監督は安堵の表情で「何で、このサッカーをいつもやってくれへんのかな?」と贅沢な愚痴をこぼした。でも、それが嫌味に聞こえないのは、戦った選手も同じ気持ちを持っているからだろう。「鳥栖のサッカーを出せた」(飯尾和也/鳥栖)「こうやったら勝てると再認識した」(柴小屋雄一/鳥栖)と連敗中の迷いを吹っ切れた言葉が選手から出てきたことで、「鳥栖は病気」(岸野監督/鳥栖)が過去のものになったに違いない。そう感じさせる勝ち方といえた。
湘南も決して悪い攻撃は見せていなかった。ダイレクトパスを織り交ぜたボトムアップは、たびたび鳥栖ゴール前までボールを運んだ。サイドDFが絡んだ攻撃は、たびたび鳥栖のDFを突破した。しかし、この日の湘南は連敗中の悪い流れが出たのかもしれない。ポストとバーに2度も嫌われてしまった。鳥栖GK室拓哉の守備範囲にシュートが幾本も飛んだ。強い湘南だったら間違いなくゴールを奪っていただろう。これが長いシーズンを戦うリーグ戦での勢いかもしれない。次節、試合が組まれていないので、調整することが出来ると信じている。
「プレスとブロック」で今節の勝利を勝ち取った鳥栖。まだ安心は出来ないが、どうにか連敗中からの厄病は回復傾向と見える。自らの力で回復を見せることでより強い身体になれる。そして、免疫が出来る。今節の試合は、鳥栖にとって大きな成長を見せた試合だった。
ボールを奪う位置が高ければ、相手ゴールに近くなる。失う位置が低ければ、相手のチャンスになってしまう。表裏一体の攻守の中で、1個のボールを奪い合うサッカーは、目を離すことが出来ないスポーツと再認識させてくれた。サッカーの醍醐味はゴールだけでなく、ボールを奪った瞬間にもある。サッカーから目が離せない。
以上
2008.06.15 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第20節 鳥栖 vs 湘南】レポート:「気持ちと動きを一つ」にして、最後まで集中を切らさなかった鳥栖が、湘南の猛攻に耐える。「こんな試合をいつもやって欲しい」と岸野監督の本音がポロリ。(08.06.15)
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