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【J2:第20節 C大阪 vs 甲府】レポート:両チームともに連敗脱出を賭けた戦いは、勝利による打開の糸口は見えず。悔しさだけが残る痛み分け(08.06.16)

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6月15日(日) 2008 J2リーグ戦 第20節
C大阪 3 - 3 甲府 (16:04/長居/13,224人)
得点者:11' 前田雅文(甲府)、23' 石原克哉(甲府)、49' オウンゴ−ル(C大阪)、53' 香川真司(C大阪)、88' 美尾敦(甲府)、89' 羽田憲司(C大阪)
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C大阪のゲームプランは、甲府を自陣に引きずり込んでボールを奪い、そこから速い攻撃で裏を取るというものだった。連敗中でもスタイルを変えることなく前に出てくる甲府対策として、前節2−0で甲府に勝った広島のやり方が効果的と判断したのだろう。昨年、J1リーグ2シーズン目の甲府はこのやり方に散々な目に遭った。しかし、そのゲームプランは最初から破綻した。6月10日から13日までの間にセンターバックの前田(和)、阪田、江添が立て続けにケガをしており、急造のセンターバックと中盤でバランスと連携に問題が生じたからだ。その結果、甲府を引きずり込むつもりが、バランスの悪いままガチンコで向き合うことになってしまった。狙いがハッキリしないC大阪は散発的にシュートを打つものの、甲府に主導権を握られ、11分に前田(雅)に甲府移籍後初となるゴールを許す。先制を許したことで、自信のない戦い方がぶり返したC大阪は前へのパワーを失ってしまう。23分には左サイドでパスを繋がれて2点目を許してしまい、香川に頼らないといけない状況を作ってしまった。

引き分けを挟んで5連敗中の甲府はハードワークで負け癖を払拭しようと必死に戦い、主導権を奪った。C大阪のスリーラインがバラバラということも有利に働き、前節の広島戦ではなかなか作ることができなかった決定機を作ることもできた。「(C大阪のディフェンスはアプローチに来ているようで、)来ていなかったからチャンスがあった」という大西のアシストで前田と石原で2ゴールを決めて、今シーズン初めて内容でも得点でも相手を圧倒する戦いを見せた。
しかし、2−0で迎えた後半は立ち上がりから重いように見えた。早々とピッチに出て開始を待っていたC大阪の選手に対して、ギリギリの時間にのっそりバラバラに出てきた甲府の選手たちはリードしている状況に慣れていないのかとさえ思わせた。

後半、香川をスクランブル発進させたC大阪は、立ち上がりから押し込んだ。すると、浮き足立っているようにも見えた甲府が急造センターバックの井上とGK・桜井の連携ミスでオウンゴールの1点をプレゼントしてくれた。そして、4分後にはゴールキックを小松が頭で後ろに擦らしたボールが甲府のディフェンスラインの裏に転がり、そのボールに反応した香川が左足で決めてゲームは振り出しに戻る。
その後も、香川にボールが収まれば何かが起こる展開が続く。69分には香川のパスで柿谷がディフェンスラインの裏を取って決定的なシュートを打つが、シュートはポストに嫌われる。ここで逆転ゴールを決めていればヒーローになれたはずだが、柿谷は前節に流した涙のリベンジのチャンスを自ら逃してしまう。

2−2になってから甲府は少し臆病になっていたが、選手交代で先手を打ちながら徐々に前半の勢いを取り戻そうとするが、ボールを失わない香川の存在に恐怖心を感じ続けた。それでも、80分を過ぎた頃にはチャンスを再び作り始めた。83分の神崎のシュートはバーに嫌われるが、先発2試合目のFWは予想以上にやれることを証明した。甲府は勝者のメンタリティはまだ持ち合わせていないが、もう一度立ち上がるリバウンドメンタリティは発揮した。それが88分の美尾のゴールに繋がった。ただ、これで「勝った」と思ったかもしれないが、それだけでは勝てないことを1分後には羽田がCKからの同点に追いつくヘディングシュートでキツ〜ク教えてくれた。前節、広島戦で佐藤に決められたゴールがダブるようなシーンだった。

終了間際に同点に追いついたC大阪は、3分間のロスタイムに逆転の勢いを見せるのだが、3分30秒過ぎにCKのチャンスを掴んだところでレフリーが試合終了を告げる。同点ゴールがCKからだっただけに、最後のワンプレーがあると思っていたC大阪の選手たちは悔しがった。甲府の選手も安堵することは出来なかった。お互いに「勝てる」と思った試合を引き分けで終わらせてしまった悔しさだけが残った。連敗中の課題を打開する糸口を掴んだのかどうかハッキリしないままの痛み分け。症状が重かった甲府は少なくとも3ゴールというポジティブな要素を持って帰ることが出来るが、C大阪は「香川は頼りになる」ということ以外は、正規のセンターバック不在によるアンバランスという不安要素の方が大きい。柿谷個人にとっても悔しいだけの結果。甲府の選手は「香川も凄いけど、柿谷も上手い。ボールを奪えない」と評価したが、残した結果の差はまだ大きい。U-19日本代表の牧内監督がスタンドで観戦していたが、決定的な印象を与えることは出来ていなかっただろう。柿谷の香川コンプレックスの解消にはもう少し時間がかかりそうだ。ただ、この結果を悔しがって挑戦し続ける気持ちがある限り希望は繋がる。

以上


2008.06.16 Reported by 松尾潤
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