7月6日(日) 2008 J1リーグ戦 第15節
柏 1 - 0 G大阪 (19:04/柏/10,726人)
得点者:75' 李忠成(柏)
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この日ついに先発に復帰したフランサが絶妙な落としを見せた次の瞬間、すぐ後方から柏の背番号20が左足を振り抜くと、ボールはGK藤ヶ谷陽介の手を弾きながらゴール右隅に突き刺さった。だが、決勝点となる貴重なゴールを挙げた殊勲のヒーローは、試合直後のマイクパフォーマンスで会場を沸かせた姿とは一転、報道陣の前で「(ゴールを決めたが)今日は全然嬉しくない」と語った。
19時04分にキックオフを迎えた試合は、小林祐三が「自分たちがやろうとしていることは出せなかった」と振り返ったとおり、柏にとっては苦しいモノとなった。特に前線の連携で手詰まり感が出てしまい、なかなかシュートまで持っていくことができない。「フランサとやっていると夢を見てしまう」とは李忠成の言葉だが、「もっと崩して面白くできるんじゃないかなという、甘い考えがムカついてしょうがない」と自身も反省点として挙げたように、フランサを活かしてゴール前まではボールを運べたにも関わらず、柏の攻撃は最後のところでシンプルさに欠けた。
対するG大阪も、前半こそボールをキープしたとはいえ、西野朗監督が「アタッキングサードまでの動きはかなりできている」と話した程には効果的な攻めを繰り出せずにいた。依然として遠藤保仁の不在が響いていることは否めず、サイド攻撃に勝機を見出そうとしたものの、柏の集中した守備陣を最後まで崩すことはできなかった。そして、一進一退という言葉がぴったりとくるような攻防が展開されるなか、指揮官が「1対1で抑えられる選手ではない」と評価する柏のエースが見事に得点を演出する。
75分にピッチに描かれた冒頭のゴールシーン。チームメイトですら、その“マジック”の力に魅せられてしまうフランサの完璧なアシストに、李の渾身の一発。この得点に関しては、実際に得点を挙げた李も「フランサに打たされた」との一言が口をついてしまう程に、流れるようなゴールシーンだった。とはいえ、悔しさをあらわにした李にしても、これで2試合連続ゴール。得点自体については「まあ運ですね」とおどけていたが、きっちりと結果を残せる力を身に付けてきたことを感じさせるように、独特の感性が溢れるコメント一つ一つに自信を滲ませていた。
そんな李に向けて、なかなか途切れることのない記者陣の質問から解放されたところに、最後にひとつだけと前置きし、ストライカーとして感覚が研ぎ澄まされてきたと感じることはあるのかと質問を投げ掛けてみた。「夏前の合宿だけじゃなく、去年Jリーグにコンスタントに出られたし、U-23日本代表でも最終予選の残り3戦で凄い切羽詰った試合にも出られたし、トゥーロン(国際大会=U-23日本代表遠征)も出たし、この1年、長いスパンで凄くいい経験ができた」と話す若武者は、自らが経験してきたモノの重みについて改めて想いを馳せた。
雨上がりの空の下で、言葉を続けた李。「相手の動きが、自分の予測の範囲内とかに見えたりもする」と具体的な成果を明かすと、去り際に笑顔で話してくれた一言に、ストライカーとしての矜持が浮かんだ。「フランサが見えているのはこんなもんじゃないですから」。尽きることのない向上心で、李忠成はひたすら前に突き進んでいく。
以上
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