8月12日(火) 北京五輪 女子グループG
日本 5 - 1 ノルウェー (20:45/上海/16,872人)
得点者:KNUTSEN Guro (NOR) 27'、近賀 ゆかり (JPN) 31' 、オウンゴール (JPN) 51' 、大野 忍(JPN) 52' 、澤 穂希(JPN) 70' 、 原 歩(JPN) 83'
★日本はグループGの3位で決勝トーナメントに進出決定!
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誰が予想していただろうか。 5−1というスコアを…。
8月12日(火)午後9時30分を過ぎた頃、上海スタジアムの電光掲示板に光っていたのは、まぎれもなく“5:1”という数字だった。なでしこジャパンはグループリーグ最終戦を5−1の逆転勝利でノルウェーを下し、見事に決勝トーナメント進出を決めた。
この日、試合開始1時間ほど前、スタジアムを突如襲った雷雨。建物の軒先で雨宿りしても、傘を持っていてもその用を足しているとは言えぬほどの激しい雨。空に稲妻が光ると、すぐさま響き渡る雷の音。スタジアムにたどり着こうと少し進むだけで全身がびしょ濡れ。「いったいこのままどうなってしまうんだろう」。不安がよぎる。
しかし、30分以上続いた雷雨も、試合開始直前になると不思議なほどにピタリと止み、目の前には緑に輝くピッチが広がった。そのピッチで、なでしこジャパンは土壇場での強さをみせてくれたのだ。
今年の2月にスタートした佐々木監督体制でのなでしこジャパン。それまでもコーチとしてチームに携わっていた佐々木監督だけに、監督と選手のコミュニケーションなどといった点では比較的スムーズなスタートではあった。しかし一方で、4−4−2のフラットを基本スタイルとしゾーンで守るという、それまでとは違うシステムを採用したことから、選手たちもそれを1日も早く自分たちのものにしようと、それぞれの模索が続いた。
新チームが始動してすぐに、“北京五輪に向けてのチームづくり”という位置づけで臨んだ東アジア女子サッカー選手権(2月に中国・重慶で開催)。
自分たちのサッカーをものにするということを第一と考えた大会で、その内容だけでなく、優勝という大きな結果をも手にすることが出来た。これがまず、新たにスタートしたチームに弾みをつけたといえるだろう。本格始動からおよそ6ヶ月、トータル13の試合(強化試合とアジアカップ)を経て、『課題を明確にし、それを改善する』ということをシンプルに繰り返してきた。やろうとしているサッカーを自分たちのものにしているという、はっきりとした手応えを感じ、いよいよ目指してきた舞台、北京五輪に乗り込んだ。
女子サッカーが五輪の正式種目に採用されてから、今回が4大会目。日本は過去にアトランタ、アテネ、そして今回と、2大会連続3回目の出場。すべてに出場している澤はこれまで味わってきた悔しさと、確かな自信を胸に秘め、言う。
「今度こそ納得のいく戦いをしたい」…と。
その“今度こそ”となる今大会。スタートは、決して順調なものではなかった。
『勝点3だけではなく、より多くの得点を』と、臨んだ初戦のニュージーランド戦。2点を先制されるという、試合前の予想から言えばまさかの展開。しかし、そんなまさかの状況から2点を追いつき、彼女たちは五輪という大舞台で土壇場の強さを見せた。展開から考えれば、ホッとしたというのが正直なところだが、やはり納得のいく戦いではなかっただろう。
続いての対戦相手はアメリカ。女子サッカーにおいてのアメリカは、超がつく強豪だ。そのアメリカを相手に1−0の惜敗。しかし、いくら惜しくても結果は勝点0という事実に変わりはない。1分1敗で、勝点はわずかに1という苦しい状況。決勝トーナメントに進出するためには、最終戦で既に決勝トーナメント進出を決めたもののグループ1位通過を狙う強豪ノルウェーを相手に、勝つしか道は残されていなかった。
『もう後がない』。そんな状況で、グループリーグ最終戦を迎えることとなった。
しかし、どんな時でも、なでしこジャパンの中に、あきらめる人は誰もいない。絶対に勝つという思いを一つに会場に入った選手たち。「わたしたちは厳しい状況になればなるほど強くなれる」と澤穂希。まさにそのとおり、ここ最近を振り返ると、何度そんな姿を見せられたことだろう。
「絶対に勝つと信じて(安藤梢)」「来られなかった人のためにも勝とうって話した(大野忍)」と、前日の選手だけでのミーティングで、お互いを信じて勝利することを誓い合った。こうなったときの彼女たちの絆は半端ではない。試合前に整列する選手の表情からも、その強い気持ちが伝わってくる。
試合が始まってからも、その思いはプレーの随所に表れた。落ち着いて、積極的な攻撃を仕掛ける。それは先制された後も変わらなかった。後半に入り、逆転してからも攻め続けた。一人一人が自信を持って自分たちのサッカーをやり通した。
同様に、スタンドに駆け付けた家族も90分間、休まずともに戦っていた。その中には「yamago」というレプリカを来た人もいる。山郷のぞみ選手をはじめとする、今回選ばれなかった選手たちも、日本で応援していた家族もそうだろう。どんなときでも、かかわる人、そして家族同士、みんなが一つのチームになって戦っている。そうしたすべての思いが結集して、この勝利を呼び込んだに違いない。
『絶対に勝つ』。まさに、その気持ちが目に見える戦いだった。
なでしこジャパンを取材して、話を聞き続けてきた中で、聞いたことがないことがある。それは「言い訳」だ。失敗したことや敗戦の理由に、厳しい環境や置かれた状況の悪さを理由に挙げたのも聞いたことがない。その潔さが、彼女たちの「土壇場の強さ」につながっているのかもしれない。
決勝トーナメント進出を見事に決めたなでしこジャパンが、初のベスト4を目指して戦う相手は、開催国の中国。大アウェイでの戦いを強いられるが、この土壇場を勝ち抜いた勢いを武器に、アジアの女王であることを証明し、次のステップへと進んでほしい。
劇的な勝利から一夜明け、なでしこジャパンは既に上海を出発し、次の戦いの地・秦皇島へと向かっていった。
以上
※準々決勝の模様はNHK教育で22:00〜23:30生中継!(※23:30以降はNHK総合テレビで放送継続)
J’s GOALニュース
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